脂肪酸の種類を示すオリーブオイルとナッツと青魚の食材

「脂肪酸」の種類とは?飽和・不飽和・トランス脂肪酸の違いと食事でバランスよく摂るポイントを解説【2026年版】

この記事の結論脂肪酸は飽和・不飽和(一価/多価)・トランス脂肪酸の4種類に分類されます。種類によって含まれる食品と代謝が異なるため、青魚や植物油を組み合わせてn-3系を意識的に摂ることが食事バランスの基本です。

「脂肪酸」の種類とは?飽和・不飽和・トランス脂肪酸の違いと食事でバランスよく摂るポイントを解説【2026年版】

脂肪酸は油脂の主成分となる有機化合物で、「飽和脂肪酸」「不飽和脂肪酸(一価・多価)」「トランス脂肪酸」の大きく4種類に分類されます。それぞれ含まれる食品と体での代謝経路が異なるため、種類を理解してバランスよく摂ることが食事管理の基本です。厚労省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」は成人の脂質目標量を総エネルギー比20〜30%としており、種類別のバランスが健康管理のカギとなります。

監修:管理薬剤師 岩崎喜代美

脂肪酸とは何ですか?基本構造と分類の考え方

脂肪酸は炭素(C)・水素(H)・酸素(O)からなる有機酸で、中性脂肪(トリアシルグリセロール)やリン脂質の構成成分となります。炭素鎖に二重結合があるかどうかで「飽和(二重結合なし)」と「不飽和(二重結合あり)」に分かれ、不飽和はさらに二重結合の数(1つ=一価/2つ以上=多価)と幾何異性(シス型/トランス型)で細分されます。

食事から摂る脂質の約95%は脂肪酸の形で吸収され、エネルギー源・細胞膜の材料・ホルモンの前駆体など多様な役割を担います。ただし種類によって性質が異なるため、食事で意識的にバランスをとることが推奨されています。

脂肪酸の種類と主な特徴の比較(2026年版)
分類 二重結合 代表的な脂肪酸 主な含有食品 常温での状態
飽和脂肪酸 なし パルミチン酸・ステアリン酸・ラウリン酸 バター・牛脂・豚脂・ヤシ油・パーム油 固体(常温)
一価不飽和脂肪酸(n-9系) 1つ(シス) オレイン酸 オリーブオイル・アボカド・アーモンド 液体(常温)
多価不飽和脂肪酸 n-6系 2つ以上(シス) リノール酸・アラキドン酸 大豆油・ひまわり油・コーン油 液体(常温)
多価不飽和脂肪酸 n-3系 3つ以上(シス) α-リノレン酸(ALA)・EPA・DHA アマニ油・えごま油・青魚 液体(常温)
トランス脂肪酸 1つ以上(トランス) エライジン酸・バクセン酸 一部のマーガリン・ショートニング・加工食品(一部の天然品も含む) 半固体〜固体

飽和脂肪酸・不飽和脂肪酸・トランス脂肪酸はどう違う?それぞれの特徴

脂肪酸の種類ごとに、食品中での役割・体内での代謝・摂りすぎた場合のリスクが異なります。大切なのは「脂質=悪い」と一括りにせず、種類別に理解することです。

飽和脂肪酸:摂りすぎに注意したい動物性脂肪の主成分

バター・牛脂・豚脂・ヤシ油などに多く含まれ、安定した化学構造のため酸化しにくい特徴があります。体内でエネルギー源として利用されますが、摂りすぎると血中LDLコレステロールが上昇しやすい傾向が複数の研究から示されており、厚労省は成人の目標量を総エネルギーの7%以下(約16g/日・2000kcal摂取を想定)と設定しています(日本人の食事摂取基準2025年版)。

一価不飽和脂肪酸:オリーブオイルに代表される「主役級」の油

代表的なオレイン酸(n-9系)は酸化安定性が高く、加熱料理にも使いやすいのが特徴です。地中海食の研究では一価不飽和脂肪酸を多く含む食事パターンが注目されており、オリーブオイル・アボカド・ナッツ類が主な供給源です(地中海食の記事も参照)。

多価不飽和脂肪酸(n-6・n-3系):「必須脂肪酸」を含む体で合成できない油

リノール酸(n-6系)とα-リノレン酸(n-3系)は体内で合成できない「必須脂肪酸」です。どちらも酸素と反応しやすく(酸化しやすい)、保管方法に注意が必要です。現代の日本人の食事はn-6系が過多・n-3系が不足気味とされており、意識的にn-3系(青魚・えごま油・アマニ油)を増やすことが食事ポイントの一つです(オメガ3脂肪酸の詳細記事はこちら)。

トランス脂肪酸:人工と天然の2種類がある

「トランス脂肪酸」は大きく分けて①植物油を水素添加して製造する「工業由来」(一部のマーガリン・ショートニング・揚げ菓子など)と、②反芻動物の胃の中で生成される「天然由来」(牛乳・バターにごく少量含まれる)の2種類があります。WHOは2023年時点で工業由来トランス脂肪酸の食品からの排除を世界的に推進しており、総摂取エネルギーの1%未満(約2g/日以下)を目安としています。日本では2006年以降、食品への使用量が大幅に減少しています(農林水産省トランス脂肪酸情報)。

主な食品に含まれる脂肪酸の傾向はどうなっている?

食品の種類によって含まれる脂肪酸の構成比は大きく異なります。以下の比較表は、代表的な食品の脂肪酸傾向を示したものです(文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」参照)。

主な食品の脂肪酸傾向比較(100g中・概算)
食品 総脂質(g) 飽和脂肪酸 一価不飽和脂肪酸 n-3系多価不飽和 n-6系多価不飽和
オリーブオイル 99.7g 約14% 約72%(オレイン酸主体) 微量(ALA) 約10%(リノール酸)
バター(有塩) 81.0g 約54% 約25% 微量 約2%
アマニ油 99.9g 約10% 約20% 約55%(ALAが主体) 約14%
さば(水煮) 約10g 約2.5g 約2.0g 約2.0g(EPA+DHA) 約0.4g
大豆油 99.9g 約15% 約23% 約7%(ALA) 約52%(リノール酸主体)
くるみ(乾燥) 68.8g 約6% 約9% 約42%(ALA主体) 約38%
豚肉(バラ・生) 35.4g 約14g 約15g 約0.2g 約3.5g
アボカド 17.5g 約3.3g 約11g(オレイン酸主体) 約0.1g 約2.0g

この表からわかるように、同じ「脂質が多い食品」でも種類の構成比は大きく異なります。たとえば豚バラは飽和脂肪酸が多く、アマニ油はn-3系が際立って豊富です。食品を選ぶ際にこの傾向を念頭に置くと、バランス調整に役立ちます。

1日にどのくらい脂質を摂ればよい?厚労省の摂取目安

厚労省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、脂質については総量と種類別の両面から目標が示されています。

成人の脂質・脂肪酸 摂取目標量の概要(厚労省 食事摂取基準2025年版)
栄養素・脂肪酸 指標の種類 目安(成人18〜49歳・概算) 備考
脂質(総量) 目標量(DG) エネルギー比 20〜30% 2000kcal換算で約44〜67g/日
飽和脂肪酸 目標量(DG) エネルギー比 7%以下 2000kcal換算で約16g/日未満
n-6系多価不飽和脂肪酸 目安量(AI) 男性 約9〜11g/日、女性 約7〜8g/日 リノール酸が主
n-3系多価不飽和脂肪酸 目安量(AI) 男性 約2.0〜2.2g/日、女性 約1.6〜2.0g/日 ALA+EPA+DHA合計
トランス脂肪酸 (参考:WHO目標) エネルギー比 1%未満(約2g/日未満) 工業由来を削減。現在の日本人平均は0.3%E前後で比較的低水準

日本人の平均的な脂質摂取量は目標範囲内に収まっていることが多い一方、飽和脂肪酸は上限に近いケースも報告されています。また、n-3系に対してn-6系が多すぎる(n-6/n-3比が高い)傾向が指摘されており、青魚・えごま油・アマニ油を意識的に食事に加えることが実践的な対策です。

脂肪酸のバランスを整えるための食事ポイント5選

脂肪酸のバランス改善は、食品の「置き換え」と「追加」の組み合わせで無理なく実践できます。

  • ポイント1: 調理油をオリーブオイルに切り替える
    サラダ油(大豆油・コーン油などn-6系が多い)の一部をオリーブオイルに置き換えると、一価不飽和脂肪酸を増やしながら飽和脂肪酸の摂取を相対的に抑えられます。ただし植物性の油でも過剰摂取になると総脂質が増えるため、1食あたり小さじ1〜2程度を目安に使います。
  • ポイント2: 週2〜3回は青魚を食卓に取り入れる
    さば・いわし・さんまなどの青魚はEPAとDHAを豊富に含む代表的なn-3系食品です。週2〜3回の摂取でn-3/n-6バランスの改善に近づきやすくなります(EPA・DHAの詳細はオメガ3記事をご覧ください)。
  • ポイント3: 生野菜サラダのドレッシングをえごま油やアマニ油で手作りする
    えごま油・アマニ油はALA(α-リノレン酸)が豊富なn-3系の植物油です。熱に弱いため加熱には向かず、サラダドレッシングやかけ油として使うのが適しています。1日小さじ1(約4g)程度で目安量の補充が期待できます。
  • ポイント4: ナッツ類(クルミ・アーモンド)を間食に活用する
    クルミはALA含有量が植物性食品の中でも際立って高く、アーモンドは一価不飽和脂肪酸(オレイン酸)が豊富です。1日ひとつかみ(約25〜30g)を目安に素焼きナッツを選ぶと、飽和脂肪酸の多いスナック菓子からの置き換えにもなります。
  • ポイント5: 加工食品のラベルで「トランス脂肪酸」を確認する
    現在の日本では工業由来トランス脂肪酸は大幅に低減されていますが、輸入菓子や一部のパン・揚げ菓子には残存する場合があります。食品表示で「部分水素添加油脂(または部分硬化油)」が原材料に記載されているものは避けるのが無難です(サプリのラベルの読み方はこちら)。

naturism 各シリーズと脂肪酸の関係は?

脂肪酸の摂取バランスは食事全体で管理するものであり、特定の成分でその代謝を操作できるものではありません。naturism の3シリーズはいずれも脂肪酸の代謝を変える機能を届け出ていない製品です。各シリーズの特徴を以下にまとめます。

naturism 3シリーズの成分・食品分類・脂肪酸代謝との関係比較
製品 食品分類 主な配合素材(抜粋) 脂肪酸代謝への機能届出
naturism Blue 健康食品(一般食品) 黒烏龍茶ポリフェノール・L-カルニチン・イヌリン(食物繊維)・玄米外皮・胚芽・アロエベラ なし(脂肪酸代謝への機能表示はしていません)
KOSO in naturism Pink 健康食品(一般食品) 穀物麹(大豆麹・W酵素)・L-カルニチン・アロエベラ・イヌリン・植物発酵乾燥粉末 なし(脂肪酸代謝への機能表示はしていません)
naturism Premium 機能性表示食品(届出番号H975) ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン(機能性関与成分)・穀物麹(大麦麹)・白インゲンマメ・サラシアレティキュラータ・ハトムギ 他(全16素材) 脂肪酸代謝への機能届出なし。届出機能は腹部の脂肪に関して報告されています(下記参照)

naturism Premium(届出番号H975)の届出表示は以下のとおりです。

「本品にはブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンが含まれます。ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンは、BMIが高めの方の腹部の脂肪を減らす機能があることが報告されています。」

※本品は、疾病の診断・治療・予防を目的としたものではありません。

※機能性表示食品は届出制であり、消費者庁による許可・認証ではありません。

※BMIが高めで腹部の脂肪が気になる方を対象とした届出であり、未成年・妊婦(妊娠を計画中の方含む)・授乳中の方を対象としたものではありません。

食事での脂肪酸バランス改善と合わせてインナーケアサプリを活用したい方は、各シリーズの詳細を製品比較ページでご確認ください。

よくある質問(FAQ)

Q1. 脂質は太るから控えるべきですか?

脂質そのものを極端に制限する必要はありません。脂質は細胞膜の構成素材であり、脂溶性ビタミン(A・D・E・K)の吸収にも必要な栄養素です。厚労省は成人の脂質目標量をエネルギー比20〜30%としており、極端な低脂質食はこれらの栄養素の吸収を妨げる可能性があります。大切なのは「量を極端に減らすこと」ではなく「種類のバランスを整えること」です。飽和脂肪酸を7%E以下に抑えながら、n-3系を十分に摂取できるよう食品選びを工夫するのが基本的な考え方です。

Q2. n-3系とn-6系のバランスはどのくらいが理想ですか?

日本の食事摂取基準では現時点でn-6/n-3比の明確な数値目標は設定されていませんが、現代の日本人はn-6系(大豆油・コーン油・サラダ油)の摂取量が多く、n-3系(青魚・えごま油・アマニ油)が不足気味とされています。実践的には「意識してn-3系を増やす」方向で食事を見直すのが合理的です。具体的にはさば・いわし・さんまなどの青魚を週2〜3回食卓に加えること、調理油の一部をえごま油やアマニ油に置き換えることが有効な方法です。

Q3. オリーブオイルとサラダ油はどちらが良い?

一概にどちらが「良い」とは言えませんが、特徴は異なります。オリーブオイルは一価不飽和脂肪酸(オレイン酸)が主体で酸化安定性が高く、加熱調理にも使いやすい特徴があります。一方のサラダ油(大豆油・なたね油などのブレンドが多い)はn-6系が多いため、すでにn-6系を過剰に摂取している場合は代替を検討する余地があります。両者を使い分けながら、週2〜3回は青魚や亜麻仁油・えごま油でn-3系を補うのが実践的なバランスです。

Q4. コレステロールと脂肪酸は同じものですか?

コレステロールと脂肪酸はどちらも脂質の仲間ですが、化学構造と体内での働きは異なります。コレステロールはステロイド骨格を持つ化合物で細胞膜やホルモンの材料となり、体内でも一定量が合成されます。脂肪酸は炭素鎖を持つ有機酸で、中性脂肪やリン脂質の構成要素です。食事で飽和脂肪酸を過剰に摂ると血中LDLコレステロールが上昇しやすい傾向があるため、両者は深く関連しますが別の栄養素です(コレステロールの詳細記事はこちら)。

出典

  • 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
    脂質・飽和脂肪酸・n-6系・n-3系多価不飽和脂肪酸の目標量・目安量参照(2025年公表)
  • 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
    各食品の脂肪酸組成データ参照(2020年公表)
  • WHO「REPLACE action package — Eliminating industrially-produced trans-fatty acids」
    トランス脂肪酸1%E未満推奨根拠(2018年公開・2023年目標年次)
  • 農林水産省「食品に含まれるトランス脂肪酸について」(2023年更新)
    日本のトランス脂肪酸摂取実態(平均0.3%E前後)参照
  • 消費者庁 機能性表示食品届出情報データベース H975(2026年3月自己点検・撤回フラグなし)
  • 内閣府 食品安全委員会「食品中のトランス脂肪酸に係る食品健康影響評価」(2012年3月公表)

監修体制

本記事は naturism 編集部が公開情報(消費者庁届出データベース・厚生労働省・PMDA 等)をもとに作成し、 管理薬剤師 岩崎喜代美が内容の正確性と表現を確認しています。 医薬品を扱う薬剤師の視点で、記事の内容に誤りや誇張がないかを確認しています。 本記事は医療・薬学的アドバイスを提供するものではありません。 ご自身の健康状態については医療機関にご相談ください。

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