セレンを含む食品と摂取基準の基礎知識

セレンとは?抗酸化ミネラルの基礎知識と食事での正しい摂り方を解説【2026年版】

この記事の結論セレンはグルタチオンペルオキシダーゼなどの抗酸化酵素を構成する必須微量ミネラル。魚介類・肉類・卵から1日25〜30μgを目安に食事から摂取することが基本とされています。

セレンとは?抗酸化ミネラルの基礎知識と食事での正しい摂り方を解説【2026年版】

セレン(Se)は、グルタチオンペルオキシダーゼなどの抗酸化酵素を構成する必須微量ミネラルです。不足すると抗酸化機能が低下するとされる一方、過剰摂取では毒性を示す「2面性」を持ちます。通常の食生活(魚介類・肉類・穀物を組み合わせた和定食スタイル)では、必要量を摂取できることが多いとされています。本記事では、セレンの役割・含有食品・推奨摂取量・食事のポイントを、厚生労働省・文部科学省のデータをもとに解説します。

監修:管理薬剤師 岩崎喜代美

セレン(セレニウム)とは?体内での主な役割を解説

セレンは元素記号 Se(原子番号34)で表される微量ミネラルで、ヒトに少量必要な必須微量元素のひとつです。成人の体内には約10〜14mgほど存在するとされており、肝臓・腎臓・甲状腺・筋肉などに多く分布しています。

体内でのセレンの主な役割は大きく2つに整理できます。

体内でのセレンの主な役割
役割 関連酵素・機構 はたらきの概要
抗酸化機能への関与 グルタチオンペルオキシダーゼ(GPx)、チオレドキシンレダクターゼ 活性酸素の除去を助け、細胞の酸化ダメージを軽減するとされる
甲状腺ホルモン代謝への関与 ヨードサイロニン脱ヨウ素酵素(DIO) 甲状腺ホルモン(T4→T3変換)に関わるとされる

セレンは食品中では有機セレン(セレノメチオニン・セレノシステイン等)として存在することが多く、比較的吸収されやすい形態とされています。一方、サプリメントに含まれる無機セレン(亜セレン酸ナトリウム等)との吸収率・安全域の違いを理解しておくことが重要です。

セレンはどんな食品に含まれる?含有量の目安を比較

セレンは特定の食品に多く含まれており、日本人の摂取源としては魚介類と穀物が中心とされています。秋の旬食材であるさんまにもセレンが含まれており、季節の食材を取り入れることが自然な摂取につながります(文部科学省 日本食品標準成分表2020年版を参考)。

主な食品のセレン含有量の目安(可食部100g当たり)
食品 セレン含有量の目安 食品グループ
クロマグロ(赤身・生) 約110μg 魚介類
かつお(春獲り・生) 約100μg 魚介類
まいわし(生) 約55μg 魚介類
さんま(生) 約57μg 魚介類(秋の旬)
鶏ハツ(心臓・生) 約120μg 肉類(内臓)
鶏むね肉(生・皮なし) 約27μg 肉類
鶏卵(全卵・生) 約15μg 卵類
ブラジルナッツ 約1,000〜2,000μg(極めて高い) ナッツ類
精白米(炊飯後) 約2〜3μg 穀物類

※ ブラジルナッツは産地によってセレン含有量に大きなばらつきがあります。1粒で耐容上限量を超えることもあるため、毎日複数粒を継続摂取することは避けるよう専門家が呼びかけています。

1日の推奨量・耐容上限量はどのくらい?

セレンは「少なすぎても多すぎても問題になる」栄養素として、厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」に推奨量と耐容上限量の両方が定められています。

セレンの推奨量・耐容上限量(厚生労働省 食事摂取基準2025年版をもとに整理)
対象 推奨量の目安(μg/日) 耐容上限量の目安(μg/日)
成人男性(18〜49歳) 約30μg 約400〜450μg
成人男性(50〜74歳) 約30μg 約400〜450μg
成人女性(18〜49歳) 約25μg 約280〜350μg
成人女性(50〜74歳) 約25μg 約280〜350μg
妊婦 推奨量に付加量あり(詳細は食事摂取基準参照) 別途設定(医師に相談)

通常の食事で摂取する場合、日本人の大多数は推奨量の範囲内に収まっているとされています。ただし、サプリメントを複数使用する場合は各製品のセレン含有量を合算し、耐容上限量を超えていないか確認することが重要です。

セレン不足が起こりやすい状況とは?日本人の摂取実態

日本の土壌はセレン含有量が比較的低めとされており、国内産の穀物は欧米産と比べてセレン濃度が低い傾向があります。一方で、日本人は魚介類の摂取量が多いため、全体的なセレン摂取量は一定水準が保たれているとみられています。

以下のような状況では、セレンが不足しやすい可能性があります。

セレンが不足しやすい状況と背景
状況 背景・理由
魚介類・肉類を避けた食事が長期続く セレンの主要な食品源(魚・肉)を継続的に避けると摂取量が低下しやすい
厳格なヴィーガン食・菜食 動物性食品を一切摂らない場合、セレン摂取量が低下する傾向がある
消化吸収機能の低下 消化器系疾患(クローン病・短腸症候群等)では吸収率が低下する場合がある
長期の経腸・静脈栄養 セレンが補充されない製剤では不足リスクがあるため、医療機関での管理が必要

疑いがある場合は、自己判断でサプリを増量するより、血液検査などで医療機関に確認することをおすすめします。

セレンを含むサプリを選ぶ際の確認ポイント

食事だけで推奨量を摂ることが難しいと感じる場合、サプリメントの検討もひとつの選択肢です。選ぶ際には次の4点を確認してください。

  • 1日摂取量のセレン含有量:耐容上限量(成人男性約400〜450μg/日・女性約280〜350μg/日)を超えないこと。製品の「1日摂取量」ラベルを必ず確認してください。
  • セレンの形態(有機・無機):セレノメチオニン(有機)は吸収率が高い傾向があります。亜セレン酸ナトリウム(無機)は摂取量の管理が特に重要です。
  • 機能性表示食品かどうか:消費者庁に届出された機能性関与成分かどうかを、消費者庁届出データベース(https://www.fld.caa.go.jp/caaks/cssc01/)で確認できます。
  • 服用中の薬・他サプリとの相互作用:高用量のセレンは他の微量ミネラルの代謝に影響するとされています。服用中の薬がある場合は薬剤師や医師にご相談ください。

naturism 3シリーズにセレンは配合されている?

naturism の Blue・KOSO in naturism Pink・Premium は、それぞれ食事シーンや目的に合わせた素材を配合したサプリメントシリーズです。いずれの製品にもセレンは配合されておらず、セレンに関する機能性の届出もありません。

naturism 3シリーズのセレン配合状況と食品区分
シリーズ 食品区分 セレン配合 主な配合素材の特徴
naturism Blue 健康食品(一般食品) なし 黒烏龍茶ポリフェノール・L-カルニチン・イヌリン・玄米外皮・胚芽など9素材。食事を楽しみたい方の食事サポートに。
KOSO in naturism Pink 健康食品(一般食品) なし 生きた穀物麹(大豆麹)・植物酵素(W酵素)・L-カルニチン・アロエベラなど10素材。酵素も食事サポートも意識したい方に。
naturism Premium 機能性表示食品(届出番号H975) なし 機能性関与成分:ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン。穀物麹(大麦麹)・白インゲンマメ・サラシアレティキュラータなど16素材。

naturism Premium(届出番号H975)については、消費者庁に届出された機能性として次の表示があります。

本品にはブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンが含まれます。ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンは、BMIが高めの方の腹部の脂肪を減らす機能があることが報告されています。

本品は、疾病の診断・治療・予防を目的としたものではありません。

機能性関与成分はブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンであり、セレンとは異なる成分・機能です。各シリーズの成分・特徴の詳細はnaturism シリーズ比較ページをご確認ください。

食事でセレンを摂るための5つのポイント

サプリに頼らず、食事から日常的にセレンを摂取するためのポイントを整理しました。

  1. 週2〜3回の魚料理を習慣にする:まぐろ・いわし・かつおをはじめ、秋が旬のさんまもセレンが豊富です。定食のメイン料理として魚を選ぶと、自然に摂取量が確保されます。
  2. 鶏肉・赤身の肉を週1〜2回取り入れる:鶏むね肉・レバー・ハツなどもセレンを含む選択肢です。消化しやすく日常的に使いやすい食材です。
  3. 卵を活用する:1個あたり約15μgを摂れる卵は、和洋中を問わず使いやすい手軽なセレン供給源です。
  4. 多様な食品を組み合わせる:単一の食品に偏らず、魚・肉・卵・穀物をバランスよく組み合わせることで、過不足を防ぎやすくなります。厚生労働省も「主食・主菜・副菜を基本とした食事バランス」を推奨しています。
  5. ブラジルナッツは少量にとどめる:セレン含有量が突出して高いため、おやつとして毎日複数粒食べることは避けましょう。週1〜2粒程度にとどめるのが安全です。

よくある質問(FAQ)

Q. セレンが不足するとどうなりますか?

セレンが重篤に不足した場合の症例として、特定地域の土壌でセレンが極端に少ない環境で発生した心筋症(克山病)が知られています。日本では通常の食生活でそうした重篤な欠乏症が起きることは少ないとされています。ただし、長期の食事偏りや消化吸収に問題がある場合は、医療機関での血液検査を受けることをおすすめします。

Q. セレンの過剰摂取はどのくらい危険ですか?

セレンを過剰に摂取すると「セレン中毒(セレノーシス)」を引き起こす可能性があります。主な症状は脱毛・爪の変形・吐き気・疲労感・神経症状などです。食事からの過剰摂取は通常の食生活では起きにくいですが、サプリメントを複数組み合わせる場合は1日の合計含有量を確認してください。耐容上限量(成人男性約400〜450μg/日・女性約280〜350μg/日)を参考にしてください(厚生労働省 食事摂取基準2025年版)。

Q. セレンとビタミンEは一緒に摂るべきですか?

セレンとビタミンEはともに抗酸化機能に関連する栄養素として研究されており、相互に作用すると考えられています。ただし、日本の食品表示制度では「一緒に摂ると効果が上がる」といった機能性表示は行われていません。食事ではビタミンEを含むナッツ類・植物油・緑黄色野菜と、セレンを含む魚介類・卵を組み合わせることで、自然に両方を摂取できます。

Q. 秋に意識して食べたいセレン豊富な食材はありますか?

秋の旬食材の中では、さんま・さけ(秋鮭)・まいわしがセレンを豊富に含みます。さんまは脂質(EPA・DHA)やビタミンB12も含み、秋の食卓に取り入れやすい食材です。また、きのこ類(まいたけ・えのきたけ等)にも微量のセレンが含まれています。秋の旬食材と栄養素の記事もあわせてご覧ください。

Q. セレン以外の抗酸化成分にはどんなものがありますか?

代表的な抗酸化成分としてビタミンC・ビタミンE・βカロテン・ポリフェノール(ケルセチン・アスタキサンチン等)・SOD(スーパーオキシドジスムターゼ)などが挙げられます。活性酸素と抗酸化食材の選び方の記事やポリフェノールの種類と含有食品の記事もご参照ください。

まとめ

セレンは抗酸化酵素(グルタチオンペルオキシダーゼ等)の構成成分として体内ではたらく必須微量ミネラルです。不足しすぎても摂りすぎても問題が生じる「2面性」を持つため、食事摂取基準の推奨量・耐容上限量を把握したうえで、魚介類・肉類・卵を組み合わせた食事から摂取することが基本となります。

秋の旬食材(さんま・秋鮭・さいわし等)はセレンを豊富に含んでいます。「食欲の秋」に旬の魚料理を食卓に取り入れることが、セレンを自然に摂る近道のひとつです。

サプリを選ぶ際は、1日摂取量・セレンの形態・機能性表示の有無を確認し、他の薬・サプリとの相互作用については薬剤師や医師にご相談ください。naturism の各シリーズにはセレンは配合されていませんが、食事サポートのご参考にnaturism Premium の詳細ページや3シリーズ比較ページをぜひご覧ください。

出典

  • 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」ミネラル・セレン https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/syokuji_kijyun.html
  • 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」 https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_01110.html
  • 消費者庁 機能性表示食品の届出情報検索(届出番号H975) https://www.fld.caa.go.jp/caaks/cssc01/
  • 農林水産省「セレン」食品中の機能性成分情報 https://www.maff.go.jp/j/syouan/hyoji/kinou_sei/index.html

監修体制

本記事は naturism 編集部が公開情報(消費者庁届出データベース・厚生労働省・PMDA 等)をもとに作成し、 管理薬剤師 岩崎喜代美が内容の正確性と表現を確認しています。 医薬品を扱う薬剤師の視点で、記事の内容に誤りや誇張がないかを確認しています。 本記事は医療・薬学的アドバイスを提供するものではありません。 ご自身の健康状態については医療機関にご相談ください。

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