ブドウや果物などレスベラトロールを含む食品のイメージ

レスベラトロールとは?ロンジェビティ成分として注目されるポリフェノールの基礎知識と食事での摂り方を解説

レスベラトロールとは?ロンジェビティ成分として注目されるポリフェノールの基礎知識と食事での摂り方を解説

監修:管理薬剤師 岩崎喜代美

レスベラトロールは、ブドウの皮・赤ワイン・ピーナッツなどに含まれるスチルベノイド系ポリフェノールです。2000年代初頭に「長寿遺伝子」とも呼ばれるサーチュイン(SIRT1)を活性化する可能性が報告されて以来、研究者やメディアから継続的に注目を集めてきました。2026年は「ロンジェビティ(健康長寿)」トレンドの高まりとともに、NMN・スペルミジンと並んで改めて話題になっています。なお、レスベラトロールはnaturismの全製品(Blue・Pink・Premium)には配合されていません。本記事では公開情報をもとに基礎知識・含有食品・最新研究・日本の制度上の位置づけを中立的に解説します。

レスベラトロールとはどんな成分か?

レスベラトロールは、植物が病原菌・紫外線・乾燥などのストレスにさらされたときに合成する「ファイトアレキシン(植物防御物質)」の一種で、ポリフェノールのなかでもスチルベノイドに分類されます。化学名は「3,4′,5-トリヒドロキシスチルベン」で、光学的にトランス型とシス型の2つの異性体が存在します。研究で主に注目されているのはトランス型レスベラトロール(trans-resveratrol)です。

スチルベノイド系ポリフェノールは、フラボノイド系(カテキン・クェルセチンなど)と並ぶ植物性ポリフェノールの大きなグループの一つです。同じスチルベノイドの仲間には、ピーナッツ由来のピセアタノールなども含まれます。

レスベラトロールの基本特性まとめ
項目 内容
化学分類 スチルベノイド系ポリフェノール
植物での役割 病原体・UV・乾燥ストレス時に合成されるファイトアレキシン(植物防御物質)
主な異性体 トランス型(研究で主に注目)・シス型
主な研究テーマ サーチュイン(SIRT1)活性化・抗酸化・抗炎症・腸内細菌との相互作用(いずれも研究段階)
日本の制度上の区分 健康食品(一般食品)として流通が中心。機能性表示食品の届出受理件数は限定的
naturism製品への配合 なし(Blue・Pink・Premiumいずれも非配合)

どんな食品にレスベラトロールは含まれているか?

レスベラトロールは複数の食品に含まれていますが、品種・産地・加工方法によって含有量は大きく変わります。最も含有量が高いのはブドウの皮・種に由来する部位であり、赤ワインはブドウの皮ごと発酵させるため白ワインより多く含まれる傾向があります。

主な食品とレスベラトロールの含有量目安
食品 量の目安 含有量目安 補足
赤ワイン グラス1杯(150mL) 0.03〜1.07mg 品種・産地・醸造で大きく変動
ブドウ(皮付き・黒系) 100g 0.016〜0.10mg 皮に多く果肉には少ない
ピーナッツ(炒り・皮つき) 100g 0.003〜0.26mg 薄皮に多い傾向がある
ブルーベリー 100g 0.001〜0.036mg アントシアニンも同時に摂取できる
白ワイン グラス1杯(150mL) ごく微量〜0.1mg未満 皮を除いて醸造するため少ない
カカオ(ダークチョコレート) 100g 痕跡〜微量 フラバノール類が主成分

※上記はKorenowski et al.(2021)ほかの文献に基づく概算値です。食品中の含有量は分析方法によっても差があります。日常の食事での摂取量は研究で使用されるサプリメント量とは大きく異なる場合があります。

なぜ「ロンジェビティ成分」として注目されているのか?

レスベラトロールが長寿研究の文脈で広く知られるようになったのは、2003年にDavid SinclairらがNature誌に発表した論文がきっかけです。この研究では、酵母に対してレスベラトロールがサーチュイン(Sir2/SIRT1)を活性化し寿命を延長するという結果が報告されました(Howitz et al., 2003, Nature)。以降、マウスや線虫など複数のモデル生物で追試が行われ、様々な研究が進んできました。

研究段階で報告されている主な作用仮説は以下のとおりです:

  • サーチュイン(SIRT1)の活性化:DNAの修復・細胞の恒常性維持・炎症制御などに関与するとされるタンパク質を活性化する可能性が報告されている(研究段階)
  • AMPKの活性化:エネルギーセンサー酵素として知られるAMP活性化プロテインキナーゼを介した経路への関与が動物実験・細胞実験で報告されている
  • 抗酸化・抗炎症作用:試験管内・動物実験でのフリーラジカル消去活性が確認されている(ヒトでの効果は研究継続中)
  • 腸内細菌との相互作用:経口摂取したポリフェノールが腸内細菌によって代謝された産物が活性本体である可能性も示唆されている(2026年現在研究中)

なお、「ロンジェビティ成分」という呼び方は研究者・メディアによる通称であり、医学的または薬学的な公式分類ではありません。ヒトでの有効性については引き続き研究が進められており、現時点では確立された結論は出ていない点に注意が必要です。

2025〜2026年の研究状況はどうなっているか?

2025〜2026年にかけてレスベラトロールに関する新たな知見が報告されています。現在の研究トピックを整理します。

皮膚エイジングに関するランダム化比較試験(2025年)

2025年にFrontiers in Aging誌に掲載されたRCT(ランダム化比較試験)では、40歳以上の女性132名を対象にトランス型レスベラトロールを8週間摂取するプロトコルが実施されました。プラセボ群と比較して、皮膚の外見的なエイジングサインに統計的に有意な改善が報告されています(Trans-resveratrol reduces visible signs of skin ageing in healthy adult females over 40, Frontiers in Aging, 2025・PMC12757695)。ただし、本試験で使用されたレスベラトロールの量・剤形・対象者の条件については原著論文を直接参照することを推奨します。

生体利用率(バイオアベイラビリティ)の課題

レスベラトロール研究における長年の課題が生体利用率の低さです。経口摂取されたレスベラトロールの多くは腸管上皮・肝臓で速やかに代謝されてしまい、血中への移行量が制限されます。この特性のため、試験管内や動物実験で観察された効果をヒトで再現するためには、吸収性を改善した剤形(リポソーム型・ナノ粒子など)の研究も行われています(PMC12152427, 2025)。

腸内細菌代謝産物という新しい視点

2026年の研究動向として注目されているのが、腸内細菌がレスベラトロールを代謝して産生する物質(ウロリチン類・ジヒドロレスベラトロールなど)が「活性の本体」である可能性です。ポリフェノールの効果が腸内細菌叢の組成によって個人差が出るメカニズムの解明につながると期待されています。

日本の制度上のレスベラトロールの位置づけは?

日本国内でレスベラトロールを含むサプリメントは主に「健康食品(一般食品)」として流通しています。健康食品として販売する場合、機能・効能の表示は禁止されており、「○○に良い」「体脂肪を減らす」などの表現は法的にできません。

機能の表示が認められるのは、消費者庁に届け出て受理された「機能性表示食品」、または消費者庁の許可を受けた「特定保健用食品(トクホ)」のみです。消費者庁の機能性表示食品データベースにはレスベラトロール関連の届出も存在しますが、2026年6月時点での届出受理件数は限定的です。

レスベラトロールと日本の食品区分の関係
食品区分 レスベラトロールの状況 機能表示の可否 根拠の確認方法
特定保健用食品(トクホ) レスベラトロールで許可を受けた製品はなし(2026年6月時点) 不可(許可なし) 消費者庁の許可一覧
機能性表示食品 一部の届出実績あり。根拠の質は製品により異なる 届出・受理された範囲で可 消費者庁機能性表示食品DB・届出番号
健康食品(一般食品) 多くのサプリメントがこの区分で流通 不可(機能・効能表示禁止) なし(届出制度の対象外)

2025年4月施行の機能性表示食品制度改正では、GMP(適正製造規範)義務化・届出確認期間の60営業日化(新規成分は120営業日)・PRISMA2020によるシステマティックレビューの導入が始まっています(2026年8月31日まで経過措置期間あり)。制度改正の詳細は消費者庁の「機能性表示食品の届出等に関するガイドライン(令和7年3月25日制定)」を参照してください。

⚠️ レスベラトロールのサプリメントを検討する際は、消費者庁の機能性表示食品データベースで届出番号・機能・根拠の概要を確認することをお勧めします。

食事とサプリ、どちらで摂るのが現実的か?

食品からレスベラトロールを摂取することは可能ですが、日常の食事から摂れる量は研究で使用されるサプリメントの量(数十〜数百mg/日程度のケースが多い)とは大きく異なります。ただし、食品からポリフェノールを多様に摂ることは、栄養素の相互作用・食物繊維・ビタミン類との組み合わせという点でサプリメント単体と異なる意義があります。

  • ブドウ・ベリー類の積極的活用:レスベラトロールに加えてアントシアニン・ビタミンCも同時に摂れる。糖質量に注意しながら取り入れるとよい
  • 赤ワイン:アルコールによる肝臓への負荷・依存リスクがあるため、健康目的での意識的な飲酒増量は勧められない。ノンアルコールのブドウジュースでも一定量のポリフェノールを摂取できる
  • ピーナッツ:良質な一価不飽和脂肪酸・タンパク質・ビタミンEも含む。薄皮を一緒に食べると微量ながらレスベラトロールを摂取できる。ピーナッツアレルギーの方は注意が必要

サプリメントを選ぶ場合は、「機能性表示食品かどうか(届出番号があるか)」「摂取量の根拠が明示されているか」「GMP認定工場での製造かどうか」を確認するのがポイントです。健康食品として販売されているものは機能を表示できないため、パッケージの成分量と第三者機関の品質認証の有無をチェックしましょう。

naturismの製品とレスベラトロールはどう違う?

naturismの Blue・Pink・Premiumには、レスベラトロールは配合されていません。レスベラトロールはロンジェビティ関連の成分として話題になっていますが、naturism製品の成分ではないためご注意ください。

naturism Premium(機能性表示食品・届出番号 H975)の機能性関与成分はブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン(12mg/日)です。届出表示は「本品にはブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンが含まれます。ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンには、BMIが高めの方の腹部の脂肪を減らす機能があることが報告されています」です。

本品は、疾病の診断・治療・予防を目的としたものではありません。

ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンとレスベラトロールはいずれも植物由来のポリフェノールですが、原植物・作用研究の対象・日本の制度上の届出状況はまったく異なります。

naturism 3シリーズの概要(レスベラトロールとの対比)
製品 食品区分 機能性関与成分(届出) レスベラトロール
naturism Blue 健康食品(一般食品) なし(黒烏龍茶ポリフェノール・イヌリン配合) 非配合
KOSO in naturism(Pink) 健康食品(一般食品) なし(穀物麹・植物発酵物・L-カルニチン配合) 非配合
naturism Premium 機能性表示食品(H975) ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン 非配合

よくある質問(FAQ)

Q. レスベラトロールは日本で機能性表示食品として認められていますか?

A. 2026年6月時点では、一部の製品が機能性表示食品として消費者庁に届け出・受理された事例がありますが、広く使われる機能性関与成分として確立されているわけではありません。購入を検討する際は消費者庁の機能性表示食品データベースで個別の届出番号と機能表示の内容を必ず確認してください。

Q. 赤ワインを毎日飲めばレスベラトロールを十分に補えますか?

A. 赤ワイン1杯(150mL)に含まれるレスベラトロールは0.03〜1.07mg程度と推定されており、研究で使われるサプリメントの量と比べると非常に少量です。また赤ワインはアルコールを含むため、健康目的での飲酒増量は肝臓への負荷・依存リスクの観点から勧められません。日本の厚生労働省は「節度ある適度な飲酒」の目安として純アルコール約20g/日を示しており、アルコールによる健康リスクを考慮する必要があります。

Q. NMNやスペルミジンとレスベラトロールはどう違いますか?

A. いずれも2026年のロンジェビティ研究で注目される成分ですが、分類・作用経路の仮説はそれぞれ異なります。NMNはナイアシン系(NAD+前駆体)、スペルミジンはポリアミン系、レスベラトロールはスチルベノイド系ポリフェノールです。日本での制度上の位置づけも製品によって異なるため、機能性表示食品として届け出された製品であるかどうかを消費者庁DBで確認することをおすすめします。

Q. BMIが高めでお腹周りが気になる場合、レスベラトロールは適していますか?

A. 「BMIが高めの方の腹部の脂肪を減らす機能がある」と消費者庁に届け出・受理されているのは、レスベラトロールではなくブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンです(届出番号 H975)。「本品にはブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンが含まれます。ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンには、BMIが高めの方の腹部の脂肪を減らす機能があることが報告されています」。本品は、疾病の診断・治療・予防を目的としたものではありません。成分の選択は、届出番号のある機能性表示食品を確認のうえ行うことをおすすめします。

Q. レスベラトロールサプリに注意点はありますか?

A. 通常の食品に含まれる量では安全性は高いとされていますが、サプリメントとして高用量を長期摂取した際の安全性については研究が継続中です。抗凝固薬(ワルファリンなど)との相互作用が指摘されているという情報があるため、薬を服用中の方や持病のある方はかかりつけの医師・薬剤師にご相談ください。また、妊娠中・授乳中の方への安全性は十分に確認されていないため注意が必要です。

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出典・参考情報

  1. Howitz, K. T. et al. "Small molecule activators of sirtuins extend Saccharomyces cerevisiae lifespan." Nature, 425, 191–196 (2003). https://doi.org/10.1038/nature01960
  2. Meng, T. et al. "Trans-resveratrol reduces visible signs of skin ageing in healthy adult females over 40: an 8-week randomized placebo-controlled trial." Frontiers in Aging (2025). PMC12757695
  3. Berman, A. Y. et al. "Resveratrol: Molecular Mechanisms, Health Benefits, and Potential Adverse Effects." PMC (2025). PMC12152427
  4. 消費者庁「機能性表示食品の届出等に関するガイドライン」(令和7年3月25日制定・令和7年10月1日一部改正). 消費者庁 機能性表示食品
  5. 消費者庁「機能性表示食品データベース(レスベラトロール関連)」. 消費者庁機能性表示食品DB
  6. 厚生労働省「健康食品の安全性・有効性情報(HFNet)」. 国立健康・栄養研究所 HFNet

監修体制

本記事は naturism 編集部が公開情報(消費者庁届出データベース・厚生労働省・PMDA 等)をもとに作成し、 管理薬剤師 岩崎喜代美が内容の正確性と表現を確認しています。 医薬品を扱う薬剤師の視点で、記事の内容に誤りや誇張がないかを確認しています。 本記事は医療・薬学的アドバイスを提供するものではありません。 ご自身の健康状態については医療機関にご相談ください。

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