夏野菜と果物・茶など多様な植物性食品のイメージ

ポリフェノールとは?種類・含有食品・夏に意識したい抗酸化の基礎知識を解説【2026年版】

ポリフェノールとは?種類・含有食品・夏に意識したい抗酸化の基礎知識を解説【2026年版】

ポリフェノールは植物が持つ色素・苦み・渋みの成分で、フラボノイドを中心に8,000種以上が確認されています。食事で多様な食品から摂ることが基本であり、夏は紫外線や熱による酸化ストレスが高まるため、旬の野菜・果物・お茶でポリフェノールを意識的に摂りたい時期です。成分の種類・含有食品・食事での取り入れ方を一覧表でまとめました。

監修:管理薬剤師 岩崎喜代美

ポリフェノールとは何ですか?

ポリフェノール(Polyphenol)は、ベンゼン環(芳香環)に水酸基(-OH)が2個以上結合した化合物の総称です。植物は紫外線・害虫・病原体から身を守るために自ら合成し、色素・苦み・渋みとして存在します。

植物性食品に広く含まれており、野菜・果物・豆・茶・コーヒー・カカオ・ハーブなど多様な食品から摂ることができます。ヒトはポリフェノールを体内で合成できないため、食事からの摂取が唯一の供給経路です。

2026年時点で確認されているポリフェノールの種類は8,000以上とされており(農林水産省「フードデータ関連資料」より)、その中でも最も多い分類がフラボノイド系です。ポリフェノールの研究は国内外で継続的に行われており、日常的な食事の多様性が重要視されています。

ポリフェノールにはどんな種類がありますか?

ポリフェノールは化学構造の違いにより「フラボノイド系」と「非フラボノイド系(フェノール酸・スチルベン類など)」に大きく分けられます。代表的な種類と主な含有食品を下の表で確認できます。

ポリフェノールの主な種類・代表成分・主な含有食品
分類 代表成分 主な含有食品
フラボノイド系 ― カテキン(フラバノール) エピカテキン・エピガロカテキンガレート(EGCG) 緑茶・ほうじ茶・烏龍茶・黒烏龍茶
フラボノイド系 ― アントシアニン シアニジン・デルフィニジン ブルーベリー・黒豆・赤ワイン・なす・赤キャベツ
フラボノイド系 ― イソフラボン ゲニステイン・ダイゼイン 大豆・豆腐・納豆・味噌・豆乳
フラボノイド系 ― フラボノール(ルチン・ケルセチン) ルチン・ケルセチン・ヘスペリジン そば・玉ねぎ・ブロッコリー・柑橘類
フラボノイド系 ― ポリメトキシフラボン ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン 黒ショウガ(Kaempferia parviflora)
非フラボノイド系 ― フェノール酸(クロロゲン酸) クロロゲン酸・カフェ酸 コーヒー・ごぼう・じゃがいも・ひまわりの種
非フラボノイド系 ― スチルベン類 レスベラトロール ブドウ(果皮)・赤ワイン・ピーナッツ(薄皮)
非フラボノイド系 ― クルクミノイド クルクミン ウコン(ターメリック)・カレー粉

※ カロテノイド(リコピン・βカロテン等)はポリフェノールと混同されやすいですが、化学分類上はポリフェノールとは別の植物色素(テルペノイド系)です。

ポリフェノールはどの食品に多く含まれますか?

食品に含まれるポリフェノール量は、品種・産地・加工方法・保存状態によって大きく異なります。以下は代表的な食品の目安含有量です(農林水産省・日本食品標準成分表2020年版(八訂)および関連学術文献をもとに編集部作成)。

代表的な食品のポリフェノール類含有量の目安
食品名 主なポリフェノール種 目安含有量 摂取しやすい形
ブルーベリー(生) アントシアニン 約160〜200mg/100g 生食・スムージー・ヨーグルトトッピング
緑茶(浸出液) カテキン(EGCG) 約80〜120mg/100ml 急須・ペットボトル(食事中)
コーヒー(浸出液) クロロゲン酸 約200〜400mg/100ml ドリップ・インスタント(1日2〜3杯目安)
赤ワイン レスベラトロール・アントシアニン 約200〜350mg/100ml 少量(飲みすぎ注意・ノンアルでも一部含む)
玉ねぎ(外皮に近い部位) ケルセチン 約22〜48mg/100g 炒め物・スープ(水さらし短めに)
大豆・納豆 イソフラボン 約20〜60mg/100g(製品による) 納豆・豆乳・豆腐(加工度が低いほど多い)
高カカオチョコレート(カカオ70%以上) フラバノール(カカオポリフェノール) 約400〜800mg/100g 少量(約10〜20g程度)をおやつに
そば(乾麺) ルチン 約15〜20mg/100g ざるそば・そば茶

※ 上記の含有量は分析方法・品種・産地などにより異なります。特定の量を保証するものではありません。

夏にポリフェノールが注目される理由は?

夏は日照時間の増加・高温環境・強い紫外線(UV-AおよびUV-B)の複合要因により、体内の酸化ストレスが高まりやすい季節です。酸化ストレスとは、体内で生じる活性酸素(フリーラジカル)と抗酸化機構のバランスが崩れた状態を指し、植物由来のポリフェノールは抗酸化活性を持つ成分として研究されています。

夏の食事でポリフェノールを摂る実践ポイント

  • 食事中または食事前後に緑茶や烏龍茶を1杯:カテキン系ポリフェノールは食事と合わせて摂ることで研究が進んでいます。
  • 旬の夏果物(ブルーベリー・スモモ・桃)を積極的に:アントシアニン・ビタミンCと同時に摂れる効率的な組み合わせです。
  • 朝食に大豆製品(納豆・豆腐・豆乳)を取り入れる:イソフラボンは食事内のたんぱく質と一緒に摂ることで消化吸収との相互作用が研究されています。
  • コーヒーを1日2〜3杯程度(飲める方):クロロゲン酸を日常的に摂れる手軽な方法のひとつです。
  • そば・玉ねぎ・ブロッコリーをお昼に:ルチン・ケルセチン・スルフォラファンを夏野菜で補う組み合わせです。

ポリフェノールを食事から摂る際の注意点

  • 「多く摂るほど良い」わけではなく、多様な種類を食事全体でバランスよく摂ることが推奨されています。
  • 水に溶けやすい種類(ルチン・アントシアニンなど)は、長時間の水さらしや過度な加熱で減少することがあります。
  • 腸内細菌による代謝が吸収効率に影響するため、個人差があります。
  • 一部のポリフェノール(ケルセチンなど)は薬との相互作用が報告されています。服薬中の方は医師・薬剤師にご相談ください。

ポリフェノールとサプリ・機能性表示食品の関係は?

特定のポリフェノールは機能性表示食品の機能性関与成分として消費者庁へ届け出が行われているものがあります。機能性表示食品制度は許可制ではなく届出制であり、消費者庁へ安全性・機能性の根拠資料を提出し60営業日を経て販売が可能となります(消費者庁「機能性表示食品届出データベース」参照)。

ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン(機能性表示食品の機能性関与成分)

フラボノイド系ポリフェノールの一種であるブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン(Kaempferia parviflora由来)は、機能性表示食品の機能性関与成分として届け出された実績があります。

naturism が展開する機能性表示食品「naturism Premium」(届出番号 H975)の届出表示は次のとおりです。

「本品にはブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンが含まれます。ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンには、BMIが高めの方の腹部の脂肪を減らす機能があることが報告されています。」

※ 本品は、疾病の診断・治療・予防を目的としたものではありません。食生活は主食・主菜・副菜を基本に食事のバランスを。本届出の機能性関与成分はブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンであり、届出内容と異なる機能を標榜するものではありません。未成年者・妊婦・授乳中の方は摂取しないでください。

対象は「BMIが高めで腹部の脂肪が気になる方」です。なお、naturism Premium は機能性表示食品として届け出された1日量あたり12mgのブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンが含まれます(摂取目安粒数は商品パッケージを確認してください)。

黒烏龍茶ポリフェノール(健康食品・一般食品)

「naturism Blue」には黒烏龍茶ポリフェノールが配合されています。健康食品(一般食品)であるため、機能性の届け出はなく、身体変化への効能を謳うことはできません。食事を楽しみたい方の食事サポートを目的に設計されています。

naturism 3シリーズとポリフェノール成分の関係
製品名 食品区分 配合ポリフェノール成分 機能性の届出
naturism Premium 機能性表示食品(届出 H975) ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン(12mg/日) あり(腹部の脂肪・BMIが高めの方対象)
naturism Blue 健康食品(一般食品) 黒烏龍茶ポリフェノール なし(健康食品は機能を謳えない)
KOSO in naturism(Pink) 健康食品(一般食品) 植物発酵物(一部ポリフェノール含有) なし(健康食品は機能を謳えない)

よくある質問(FAQ)

Q. ポリフェノールとビタミンCはどう違いますか?

A. ポリフェノールとビタミンCはどちらも抗酸化活性を持つ成分として研究されていますが、化学構造はまったく異なります。ビタミンCはアスコルビン酸という水溶性ビタミンで、体内でコラーゲン合成に関与し、栄養素として厚生労働省の推奨量が設定されています。一方、ポリフェノールは植物由来の芳香族化合物(フェノール基を2つ以上持つ)で種類が多く、栄養素としての推奨量は日本では設定されていません。どちらも食事から多様に摂ることが重要です。

Q. ポリフェノールは毎日摂った方がよいですか?

A. 日本食品標準成分表(厚生労働省・農林水産省)でポリフェノール全体の「推奨量」は設定されていませんが、食事ガイドラインでは「多様な植物性食品を毎日食べること」が推奨されています。緑茶・野菜・果物・大豆製品・コーヒーなどを継続的に組み合わせることで、多種類のポリフェノールを日常的に摂ることができます。特定のポリフェノールをサプリで高用量摂取することを食事の代わりとする考え方は推奨されていません。

Q. ポリフェノールはお茶で摂るのが一番効率的ですか?

A. 緑茶・ほうじ茶・烏龍茶・黒烏龍茶はカテキン・タンニン系ポリフェノールを豊富に含む飲み物ですが、「最も効率的」という優劣はなく、食品ごとに含まれるポリフェノールの種類が異なります。お茶はカテキン中心、コーヒーはクロロゲン酸中心、大豆製品はイソフラボン中心であり、多様な食品を組み合わせることで幅広いポリフェノールを摂ることができます。

Q. 調理するとポリフェノールは減りますか?

A. ポリフェノールの種類によって熱や水への耐性は異なります。水溶性のルチンやアントシアニンは長時間の水さらしや煮込みで溶出・分解しやすいといわれています。一方でクルクミンは油に溶けやすく(脂溶性)、加熱しても比較的安定しています。カテキンは短時間の加熱には比較的安定ですが、高温長時間では変質することがあります。調理の際は「短時間・水さらし控えめ」が目安です。

Q. 子どもや高齢者がポリフェノールを食品から摂ることに問題はありますか?

A. 緑茶・野菜・果物・大豆製品などから自然に摂取するポリフェノールは、通常の食事範囲では安全性が認められています。ただし、サプリメントとして特定のポリフェノールを高用量で長期的に摂取する場合、薬との相互作用が報告されているものもあります(例:ケルセチンはP-糖タンパク質を阻害する可能性が研究されています)。特定の疾患のある方、薬を服用中の方は医師または薬剤師にご相談ください。

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出典・参考資料

  1. 農林水産省「食品成分データベース」2020年版(日本食品標準成分表2020年版(八訂)関連資料)
  2. 厚生労働省・農林水産省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
  3. 消費者庁「機能性表示食品の届出情報検索」届出番号 H975(Kaempferia parviflora由来ポリメトキシフラボン関連届出)
  4. 農林水産省「フラボノイドの機能と食品中含有量に関する情報(aff掲載資料)」
  5. 日本農芸化学会「ポリフェノールの生物活性に関する研究概要(2024)」

監修体制

本記事は naturism 編集部が公開情報(消費者庁届出データベース・厚生労働省・PMDA 等)をもとに作成し、 管理薬剤師 岩崎喜代美が内容の正確性と表現を確認しています。 医薬品を扱う薬剤師の視点で、記事の内容に誤りや誇張がないかを確認しています。 本記事は医療・薬学的アドバイスを提供するものではありません。 ご自身の健康状態については医療機関にご相談ください。

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