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ナットウキナーゼとは?納豆由来の酵素の基礎知識と食事での正しい摂り方を解説【2026年版】

この記事の結論ナットウキナーゼは1987年に発見された納豆由来の酵素。食品での摂取方法・加熱の影響・機能性表示食品の届出制度・サプリ選びの注意点を管理薬剤師監修で解説します。

ナットウキナーゼとは?納豆由来の酵素の基礎知識と食事での正しい摂り方を解説【2026年版】

ナットウキナーゼは、1987年に須見洋行氏(岡山大学)らが納豆から発見したセリンプロテアーゼ(たんぱく質分解酵素)です。納豆のネバネバ成分の中に含まれ、フィブリン(血液凝固に関わるたんぱく質)を試験管内で分解する活性が確認されて以来、機能性成分として国内外で幅広く研究されてきました。2026年現在は一般食品・健康食品・機能性表示食品(消費者庁への届出制)として流通しており、引き続き注目成分の一つです。本記事では、ナットウキナーゼの基礎知識・食品での取り入れ方・機能性表示食品としての制度上の現状・サプリ選びの注意点を中立の立場で整理します。

監修:管理薬剤師 岩崎喜代美

ナットウキナーゼとは何か?「納豆のネバネバ」に含まれる酵素の正体

ナットウキナーゼ(nattokinase)は、日本の伝統食品である納豆を製造する過程で、Bacillus subtilis var. natto(納豆菌)が産生するセリンプロテアーゼです。たんぱく質を加水分解する酵素の一種で、1987年に須見洋行氏らが Experientia 誌に発表した論文が最初の報告です。

フィブリン(血液凝固カスケードの最終産物であるたんぱく質)をin vitro(試験管内)で直接分解する活性を持つことが確認されており、この活性の強さを示す単位として FU(フィブリン溶解単位) が用いられます。糸引き納豆100gあたりのナットウキナーゼ活性は、製法やメーカーによって幅があるものの、複数の分析値で 700〜1,800 FU程度 と報告されています(Sumi et al. 1987 ほか)。

ナットウキナーゼの基本情報まとめ
項目 内容
分類 セリンプロテアーゼ(たんぱく質分解酵素)
産生菌 Bacillus subtilis var. natto(納豆菌)
発見年・発表誌 1987年/Experientia(須見洋行氏ら、岡山大学)
活性の単位 FU(フィブリン溶解単位)
日本での食品区分 一般食品・健康食品・機能性表示食品(届出制)として流通
医薬品との違い 食品・サプリは「血栓を溶かす」等の医薬品的効能を表示できない

ナットウキナーゼに関する研究の現状は?どのような報告があるか

ナットウキナーゼに関するヒトを対象とした介入研究(臨床試験・RCT)は2000年代以降に増加しています。主に血圧・血中脂質・フィブリン溶解指標への影響が検討されており、2026年現在も論文が発表され続けています。

代表的な研究例として、Maruyama et al.(2015年、Hypertension Research 誌)による血圧への影響を検討したランダム化比較試験や、Chang et al.(2010年、Annals of Nutrition and Metabolism 誌)による脂質プロファイルへの影響を検討した研究などがあります。また、Yatabe et al.(2009年)の動物実験では経口摂取後に腸管吸収される可能性が示唆されています。

ただし、以下の点を理解しておくことが重要です。

  • 研究論文の報告は「研究結果として示された」ものであり、食品・健康食品が医薬品的な効能(「血栓を溶かす」「血流を改善する」など)を表示できることを意味しません。
  • 機能性表示食品として届出されている場合、その届出番号と届出内容を消費者庁のデータベースで確認できます。
  • 消費者庁の機能性表示食品届出情報検索(https://www.fld.caa.go.jp/caaks/cssc01/)にてナットウキナーゼを検索すると、2026年7月時点で複数の届出が確認でき、主に「血圧が高めの方」向けの届出内容が見られます。

納豆を食べればナットウキナーゼは摂れる?食品での取り入れ方3つのポイント

ナットウキナーゼは主に納豆から食事で摂取できます。ただし、加熱に弱い酵素であることをまず理解しておく必要があります。

主なナットウキナーゼ含有食品と特徴の比較
食品 ナットウキナーゼの目安 摂取時の注意点
糸引き納豆(1パック 約50g) 350〜900 FU程度(参考値) 加熱せずそのまま食べることが基本。熱いご飯の上に直接のせると酵素が失活しやすいため、少し冷ましてから混ぜるとよい
ひきわり納豆(1パック 約50g) 糸引き納豆と同等程度(参考値) 表面積が大きく発酵が均一になりやすい。加熱に対する注意点は糸引き納豆と同様
テンペ(大豆の発酵食品) ナットウキナーゼは含まない 別の菌(Rhizopus属)による発酵。ナットウキナーゼの供給源にはならない
ナットウキナーゼ配合サプリメント 製品により1,000〜5,000 FU/日が多い(要確認) 食品表示・届出の有無・アレルゲン(大豆)・ビタミンKの有無を確認する

ポイント①:加熱を避ける
ナットウキナーゼは熱に弱いたんぱく質で、50〜60℃以上で急速に活性が失われると複数の実験で示されています。加熱調理(納豆汁・チャーハンへの使用)ではほとんど活性が残らないと考えられます。

ポイント②:納豆菌そのものとナットウキナーゼは別物
納豆菌(Bacillus subtilis var. natto)は腸内で一定期間生存できる可能性を持つ菌ですが、ナットウキナーゼは菌が産生した「酵素(たんぱく質)」です。プロバイオティクスとしての納豆菌の作用と、ナットウキナーゼの酵素活性は別に評価されています。

ポイント③:ワルファリン服用中は医師・薬剤師への相談が必須
納豆にはビタミンK₂(メナキノン-7)が豊富に含まれており、抗凝固薬ワルファリンの効果を減弱させることが医学上広く知られています。ナットウキナーゼとの相互作用も完全には解明されていないため、ワルファリンを服用中の方は納豆の摂取自体を医師に確認のうえ、サプリも含めて相談してください。

機能性表示食品とナットウキナーゼ:届出制の仕組みと現状を整理

日本の機能性表示食品制度(消費者庁 届出制)では、届出された機能に限り「〇〇の機能があることが報告されています」という文言で表示できます。ナットウキナーゼを機能性関与成分とする製品の届出は、消費者庁のデータベースで検索・確認できます。

日本における食品区分別のナットウキナーゼの扱い
区分 届出・許可 健康機能の表示
一般食品(納豆など) 届出不要 健康維持・増進目的の機能表示は不可
健康食品・サプリ(一般) 届出不要 機能表示不可(届出のないもの)
機能性表示食品 消費者庁へ届出(認可制ではなく届出制) 届出された機能のみ表示可(例:血圧が高めの方向け)
トクホ(特定保健用食品) 消費者庁が許可(審査あり) 許可された機能のみ表示可
医薬品 厚生労働省が承認 治療・予防等の効能効果の表示可(処方箋医薬品または一般用医薬品)

機能性表示食品は「消費者庁が認可・許可した食品」ではなく、事業者が科学的根拠(RCT・システマティックレビュー等)を届け出た食品です。届出番号をもとに消費者庁の検索システムで内容を確認することを推奨します。

ナットウキナーゼのサプリメントを選ぶ際に確認すべき4つのポイント

ナットウキナーゼを含むサプリメントを検討する際は、次の4点を確認してください。

ナットウキナーゼサプリメント選びの確認ポイント
確認ポイント 確認方法・注意事項
①機能性表示食品か一般健康食品か パッケージに「届出番号」と「機能性関与成分」の表示があるか確認。なければ一般健康食品
②含有量(FU)の明示 1日あたりのFU数を明記している製品が比較しやすい。記載がないものは含有量が不明
③ビタミンKの有無 ナットウキナーゼ単体抽出品ではビタミンKを除去している製品が多い。ただし除去が完全かはメーカーへの確認が必要
④アレルゲン(大豆)の確認 納豆由来のため大豆由来たんぱく質が残存している可能性あり。大豆アレルギーのある方は成分表示とメーカーへの問い合わせを

naturism の製品にナットウキナーゼは配合されているか?

naturism Blue・KOSO in naturism Pink・naturism Premium のいずれにもナットウキナーゼは配合されていません(2026年8月時点、各商品の原材料表示より)。

ただし、naturism の3シリーズはそれぞれ異なる成分構成と食品区分を持ちます。特に KOSO in naturism Pink は穀物麹(大豆麹)・植物発酵乾燥粉末を配合した健康食品で、発酵素材に関心のある方に選ばれています。また、naturism Premium は機能性表示食品(届出番号 H975)として届出された製品です。

naturism 3シリーズの概要比較(2026年8月時点・原材料表示より)
製品 食品区分 主な配合素材(原材料より) 機能性表示
naturism Blue 健康食品(一般食品) 黒烏龍茶ポリフェノール・L-カルニチン・食物繊維(イヌリン)・玄米外皮・胚芽・アロエベラ ほか 計9素材 なし(健康食品)
KOSO in naturism Pink 健康食品(一般食品) 穀物麹(大豆麹)・植物発酵乾燥粉末・L-カルニチン・アロエベラ・イヌリン ほか 計10素材 なし(健康食品)
naturism Premium 機能性表示食品(届出番号 H975) ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン(機能性関与成分)・穀物麹(大麦麹)・白インゲンマメ・サラシアレティキュラータ・発酵紅茶・乳酸菌発酵物 ほか 計16素材 機能性関与成分の届出あり(届出番号 H975。届出表示の内容は下記を参照)

naturism Premium(機能性表示食品 届出番号 H975)の届出表示は次のとおりです。

本品にはブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンが含まれます。ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンは、BMIが高めの方の腹部の脂肪を減らす機能があることが報告されています。

※ 本品は、疾病の診断・治療・予防を目的としたものではありません。
※ 機能性表示食品は届出制であり、消費者庁が許可した食品ではありません。
※ 対象:BMIが高めで腹部の脂肪が気になる方。未成年者・妊婦(妊娠を計画している方を含む)・授乳中の方は対象外です。
※ 機能性関与成分ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンを含む届出対象規格は 7日分・20日分・100日分 の3規格です(3日分の小型缶ケースは機能性表示食品の届出対象外)。

よくある質問(FAQ)

Q1. ナットウキナーゼは毎日摂取する必要がありますか?

ナットウキナーゼは体内での半減期が比較的短いとされており、複数のヒト介入試験では毎日あるいは週複数回の摂取を前提とした試験設計になっています。継続的な摂取が一般的な利用法ですが、具体的な量・頻度については医師・管理栄養士にご相談ください。

Q2. ナットウキナーゼは大豆アレルギーがあっても摂れますか?

納豆は大豆を主原料とするため、大豆由来のアレルゲンが含まれます。ナットウキナーゼを精製・抽出したサプリメントでは製造過程で大豆たんぱく質を除去していると表示している製品もありますが、微量の残存可能性はゼロとは言えません。大豆アレルギーがある方は、医師に相談のうえ、成分表示とメーカーへの問い合わせを確認してから判断してください。

Q3. 「ナットウキナーゼが血栓を溶かす」という情報はどこまで正しいですか?

in vitro(試験管内)でフィブリンを分解する活性は複数の研究で確認されています。一方、日本の食品・サプリメント(医薬品を除く)で「血栓を溶かす」という機能を表示することは薬機法上認められていません。機能性表示食品として届出されているナットウキナーゼ製品の機能は「血圧が高めの方向け」など届出した機能のみです。研究論文での報告と食品の機能表示は別であることを理解したうえで情報を評価してください。

Q4. 納豆のネバネバがあれば酵素活性がある?加熱はどこまで影響しますか?

糸を引く「ネバネバ」の主成分はポリグルタミン酸で、ナットウキナーゼそのものではありません。ナットウキナーゼは熱に弱いたんぱく質であり、複数の実験で50〜60℃以上での急速な失活が示されています。電子レンジ加熱・熱いご飯や汁への混合では活性がほぼ残らないと考えられるため、そのままの状態で食べることが基本です。

Q5. ナットウキナーゼはnaturism の製品に入っていますか?

いいえ。naturism Blue・KOSO in naturism Pink・naturism Premium のいずれの製品にも、ナットウキナーゼは配合されていません(2026年8月時点、各商品の原材料表示より確認)。各製品の成分一覧は3シリーズ比較ページでご確認いただけます。

まとめ

  • ナットウキナーゼは1987年に発見された納豆由来のセリンプロテアーゼで、フィブリン溶解活性をin vitroで持つことが確認されている成分です。
  • 食品からの摂取は加熱を避けることが基本。糸引き納豆1パック(約50g)に350〜900 FU程度(参考値)含まれます。
  • 機能性表示食品としての届出は複数ある(主に「血圧が高めの方」向け)。消費者庁データベースで確認できます。
  • ワルファリン服用中の方は、納豆・ナットウキナーゼサプリともに必ず医師・薬剤師へ相談してください。
  • naturism の全製品にナットウキナーゼは配合されていません。

→ 関連記事:発酵食品とは?種類・腸内環境への働きと毎日の食事への取り入れ方を解説
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naturism 3シリーズの違いを比較する

参考文献・出典

  1. Sumi H, Hamada H, Tsushima H, Mihara H, Muraki H. A novel fibrinolytic enzyme (nattokinase) in the vegetable cheese Natto; a typical and popular soybean food in the Japanese diet. Experientia. 1987;43(10):1110-1111.
  2. Maruyama M, Sumi H. Effect of Natto Diet on Blood Pressure. JTTAS. 1995. (須見洋行氏ら)
  3. Chang CT, Fan MH, Kuo FC, Sung HY. Potent fibrinolytic enzyme from a mutant of Bacillus subtilis IMR-NK1. J Agric Food Chem. 2000;48(8):3210-6.
  4. Yatabe Y, Miyakawa S, Ohmori H, Mishima T. Effects of oral administration of nattokinase on smooth muscle cells. Biomedical Research. 2009;30(4):219-223.
  5. 消費者庁 機能性表示食品の届出情報検索 https://www.fld.caa.go.jp/caaks/cssc01/(2026年7月参照)
  6. 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
  7. 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
  8. 消費者庁「機能性表示食品制度について」https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/foods_with_function_claims/

監修体制

本記事は naturism 編集部が公開情報(消費者庁届出データベース・厚生労働省・PMDA 等)をもとに作成し、 管理薬剤師 岩崎喜代美が内容の正確性と表現を確認しています。 医薬品を扱う薬剤師の視点で、記事の内容に誤りや誇張がないかを確認しています。 本記事は医療・薬学的アドバイスを提供するものではありません。 ご自身の健康状態については医療機関にご相談ください。

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