味噌・納豆・ヨーグルトなど発酵食品が並ぶ食卓

発酵食品とは?種類・腸内環境への働きと毎日の食事への取り入れ方を解説【2026年版】

この記事の結論味噌・納豆・ヨーグルトなど日本の伝統的な発酵食品の種類と微生物の違いを解説。2026年のシンバイオティクストレンドを踏まえ、腸内フローラを意識した毎日の食事への取り入れ方をまとめた。

発酵食品とは?種類・腸内環境への働きと毎日の食事への取り入れ方を解説【2026年版】

監修:管理薬剤師 岩崎喜代美

発酵食品は、味噌・納豆・ヨーグルト・漬け物など私たちの食卓に古くから根付いた食品群です。微生物の働きで生まれた有用物質(有機酸・酵素・発酵代謝産物など)を含み、腸内フローラの多様性に役立つことが研究で示されています。 2026年の健康食品市場では「発酵食品」が注目トレンドの第1位に選ばれており(TPCビブリオテック「2026年健康食品市場トレンドレポート」)、毎日の食事への活用への関心が高まっています。この記事では、発酵食品の定義・種類・腸内環境との関係、そして毎日の食事への具体的な取り入れ方を解説します。

「発酵食品」とは何か?

発酵食品とは、細菌・酵母・カビなどの微生物が食品中の糖・タンパク質・脂質などを分解・変換することで、風味・保存性・栄養的特徴が変化した食品です。農林水産省は「微生物の働きによって原料食品が変化し、人間の生活に役立つ形になったもの」と説明しています。

日本は世界でも有数の発酵食品文化を持ち、大豆を原料とする味噌・醤油・納豆、穀物を原料とする日本酒・甘酒・みりん、野菜を原料とする漬け物など、多種多様な発酵食品が日常食に組み込まれています(農林水産省「aff」発酵特集, 2023)。

発酵と腐敗の違いは?

発酵と腐敗はどちらも微生物が有機物を分解するプロセスですが、「人体にとって有益な変化かどうか」で区別します。有用菌が優位となり有機酸・アルコール・酵素などの有用物質が生成される場合を「発酵」、有害な物質(硫化水素・アンモニアなど)が生成される場合を「腐敗」と呼びます(文部科学省「食品成分データベース」解説, 2020)。

同じ微生物の作用でも、条件(温度・pH・食品の組成)によって発酵にも腐敗にもなりえます。食品製造の現場では、有用菌を意図的に優位にする環境管理が行われています。

発酵食品にはどんな種類がある?

発酵食品は、関与する主な微生物の種類によって大きく分類できます。日本の代表的な発酵食品と微生物をまとめると次のとおりです。

日本の代表的な発酵食品と主な微生物・分類の比較
微生物の種類 代表的な発酵食品 主な生成物
乳酸菌 ヨーグルト・チーズ・ぬか漬け・キムチ・乳酸菌飲料 乳酸(酸味・保存性)
麹菌(コウジカビ) 味噌・醤油・みりん・甘酒(米麹)・塩麹・清酒 アミラーゼ・プロテアーゼ等の酵素・グルコース・アミノ酸
酵母 パン・ビール・ワイン・日本酒(酵母主役)・ぬか漬け(関与) エタノール・炭酸ガス
酢酸菌 穀物酢・りんご酢・黒酢・バルサミコ酢 酢酸(酸味・保存性)
複合(麹菌+乳酸菌+酵母) 長期熟成味噌・醤油・日本酒(多くは複合) 有機酸・アミノ酸・香気成分(複雑な風味)
納豆菌(枯草菌) 納豆 ナットウキナーゼ・γ-ポリグルタミン酸・ビタミンK2

乳酸菌・麹菌・酵母・酢酸菌の違いは?

同じ「微生物」でも、発酵に関わる菌は性質が大きく異なります。腸内環境との関係でとくに注目されるのは乳酸菌ですが、それぞれの特徴を理解すると発酵食品の選び方に役立ちます。

発酵に関わる主な微生物の特徴比較
微生物 代表的な属・種 特徴 代表的な食品中の役割
乳酸菌 ラクトバシラス属・ビフィドバクテリウム属 等 糖を分解して乳酸を生成。嫌気性が多い。動物性(乳酸菌飲料)と植物性(漬け物)で菌株が異なる 酸味の生成・保存性向上・腸内環境への働き
麹菌(コウジカビ) アスペルギルス・オリゼー 等 カビの一種。デンプン・タンパク質を分解する多様な酵素を産生。好気性。 うま味・甘味の生成(アミノ酸・糖の産生)
酵母 サッカロミセス・セレビシエ 等 単細胞真菌。嫌気条件で糖をアルコールと炭酸ガスに変換(アルコール発酵)。 アルコール・炭酸の生成・パンの膨らみ
酢酸菌 アセトバクター属 好気性。アルコールを酸化して酢酸を生成(酢酸発酵)。 酢の酸味・保存性の向上
納豆菌(枯草菌) バシラス・サブティリス 芽胞形成菌。高温・乾燥に強く、強力なタンパク質分解酵素を産生。 アミノ酸・ビタミンK2・ナットウキナーゼの生成

腸内環境との働きは?プロバイオティクス・プレバイオティクス・シンバイオティクスとの関係

発酵食品を腸内環境との関係で考える際、よく登場する用語が「プロバイオティクス」「プレバイオティクス」「シンバイオティクス」です。

  • プロバイオティクス:適量摂取することで宿主に恩恵をもたらす生きた微生物(ISAPP=国際プロバイオティクス・プレバイオティクス科学協会, 2014年定義)。ヨーグルト・乳酸菌飲料・生きた乳酸菌を含む漬け物などが代表例。
  • プレバイオティクス:腸内の有用菌を選択的に増殖させ、健康に寄与する基質(ISAPP, 2017年定義)。食物繊維・オリゴ糖がこれにあたり、イヌリン・難消化性デキストリン・フラクトオリゴ糖などが代表例。
  • シンバイオティクス:プロバイオティクスとプレバイオティクスを組み合わせた総称(ISAPP, 2020年定義)。2026年の腸活トレンドで注目されているアプローチで、ヨーグルトと食物繊維が多い野菜・果物を同時に食べるなどが実践例。

腸内フローラの多様性を高めることが腸内環境の安定につながるとされており(厚生労働省「腸内細菌と健康」e-ヘルスネット)、1種類の発酵食品だけでなく複数の種類を組み合わせることが基本的な食事の考え方とされています。

プロバイオティクス・プレバイオティクス・シンバイオティクスの比較
用語 定義(ISAPP) 代表的な食品・成分
プロバイオティクス 宿主に恩恵をもたらす適量の生きた微生物(2014年) ヨーグルト・キムチ・乳酸菌飲料(生菌含有品)
プレバイオティクス 有用菌を選択的に増殖させる基質(2017年) イヌリン・難消化性デキストリン・フラクトオリゴ糖・食物繊維
シンバイオティクス プロ+プレの組み合わせ(2020年) ヨーグルト+バナナ、乳酸菌飲料+ごぼう などの食事の組み合わせ
ポストバイオティクス 微生物由来の無生物成分で宿主に恩恵をもたらすもの(ISAPP, 2021年) 短鎖脂肪酸・細菌細胞壁成分・乳酸菌発酵物など(一部サプリにも使用)

毎日の食事に発酵食品を取り入れるポイントは?

発酵食品を食事に活かす際の基本的なポイントを5点にまとめました。

  1. 種類を分散させる:同じ発酵食品だけでなく、乳酸発酵・麹発酵・納豆菌など複数の種類を組み合わせると腸内フローラの多様性を意識しやすくなります(厚生労働省 e-ヘルスネット参照)。
  2. プレバイオティクスと一緒に食べる:ごぼう・玉ねぎ・大麦・バナナなど食物繊維・オリゴ糖を多く含む食品と組み合わせる「シンバイオティクス」の考え方が2026年に注目されています。
  3. 加熱方法を工夫する:生きた乳酸菌を含む食品(ヨーグルト・生漬け物など)は高温加熱で菌が死滅します。ヨーグルトは生のまま、味噌汁は沸騰後に味噌を溶くなどの工夫が有効とされています。なお、死んだ乳酸菌でも腸内環境に寄与するとの研究もあります(農林水産省 aff 参照)。
  4. 少量から始めて慣らす:発酵食品を急に大量に摂取すると、一時的な膨満感やガス感を覚えることがあります。少量から始め、1〜2週間かけて徐々に増やすことが基本とされています。
  5. 継続が基本:腸内フローラは個人差が大きく、数週間〜数ヶ月の継続的な摂取が腸内環境のサポートには望ましいとされています。

発酵食品が取りにくい日のサプリメントの位置づけは?

外食が続く日や多忙な時期は、食事から発酵食品を意識して摂ることが難しくなることもあります。そのような場合に、発酵由来素材を配合した食品サプリメントを補助的に活用するという考え方があります。ただし、サプリメントはあくまで食品であり、医薬品の代わりになるものではありません。食事の基本は主食・主菜・副菜のバランスです。

naturism 3シリーズの食品分類・発酵由来素材・ポジショニング比較
製品 食品分類 発酵由来の配合素材 ポジショニング
naturism Blue 健康食品(一般食品) 発酵由来素材は含まない(黒烏龍茶ポリフェノール・L-カルニチン・食物繊維(イヌリン)・玄米外皮・胚芽・アロエベラ配合) カロリーが気になる方の食事サポート。食事を楽しみたい方へ。ローカフェイン。
KOSO in naturism(Pink) 健康食品(一般食品) 穀物麹(W酵素)・植物発酵物・乳酸菌発酵物(植物由来) 酵素・インナーケアも意識したい方の食事サポート。W酵素+L-カルニチン配合。
naturism Premium 機能性表示食品(届出番号 H975) 発酵紅茶・乳酸菌発酵物 BMIが高めの方の腹部の脂肪が気になる方向け(機能性表示食品)

※ naturism Blue・Pink は健康食品(一般食品)であり、身体変化(体重の変化・脂肪への作用など)を目的とした製品ではありません。配合成分の事実と食事サポートとしての位置づけをもとに選ぶことをおすすめします。

naturism Premium(機能性表示食品 届出番号 H975)の届出表示:
「本品にはブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンが含まれます。ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンには、BMIが高めの方の腹部の脂肪を減らす機能があることが報告されています。」

本品は、疾病の診断・治療・予防を目的としたものではありません。食生活は、主食・主菜・副菜を基本に、食事のバランスを。

※未成年者・妊婦・授乳中の方は摂取をお控えください。

よくある質問(FAQ)

Q1. 発酵食品を毎日食べるとしたら、何から始めればよいですか?

A. すでに食卓にある味噌汁や納豆・ヨーグルトから始めるのが取り組みやすいでしょう。農林水産省が推奨する「食事バランスガイド」では特定の発酵食品の量を定めてはいませんが、毎日の食事に1〜2種類の発酵食品を意識して取り入れ、野菜などの食物繊維を組み合わせることが基本とされています。

Q2. ヨーグルトと漬け物はどちらが腸内環境のサポートに役立ちますか?

A. どちらが優れているとは一概にいえません。ヨーグルトには主に動物性乳酸菌が含まれ、漬け物(ぬか漬け・乳酸発酵のキムチなど)には植物性乳酸菌が含まれます。腸内フローラの多様性の観点からは異なる種類を組み合わせることが選択肢の一つです(ISAPP 2021年コンセンサス・ステートメント参照)。

Q3. 甘酒はアルコールを含みますか?子どもや運転前に飲んでも大丈夫ですか?

A. 米麹から作る甘酒はアルコールをほとんど含まず(アルコール度数 0.00〜0.01% 程度)、子どもや運転前でも一般的には問題ないとされています。一方、酒粕から作る甘酒はアルコールを含む場合があるため、パッケージで「酒粕使用」か「米麹のみ」かを確認してください(農林水産省「甘酒について」参照)。

Q4. 植物性乳酸菌と動物性乳酸菌の違いは何ですか?

A. 動物性乳酸菌は牛乳などを栄養源に育ちます(ヨーグルト・チーズに多く含まれる)。植物性乳酸菌は野菜・穀物・豆類などを栄養源に育ちます(ぬか漬け・キムチ・味噌・漬け物などに多く含まれる)。胃酸や胆汁への耐性は菌株によって異なるため「植物性だから腸まで届く」と一律にはいえませんが、食習慣として両方を取り入れると食品の種類が広がります。

Q5. 発酵食品とサプリメントの「乳酸菌発酵物」は同じ働きをしますか?

A. サプリメントに使われる「乳酸菌発酵物」は、製造・加工の工程で生きた菌が失活している場合があります(ポストバイオティクスとも呼ばれます)。生きた菌を含む発酵食品とは異なりますが、発酵代謝産物として腸内環境に寄与する可能性も研究されています(ISAPP「ポストバイオティクス」定義, 2021年)。いずれにしても、サプリメントはあくまで食品であり、発酵食品を含む食事のバランスが基本です。

まとめ

発酵食品は日本の食文化に深く根ざした食品群であり、2026年も健康食品市場でトレンド第1位として注目が集まっています。乳酸菌・麹菌・酵母・酢酸菌・納豆菌など微生物の種類によって特徴が異なり、腸内フローラの多様性の観点からは複数の種類を組み合わせること(シンバイオティクス)と継続的な摂取が基本です。外食が続く日や多忙な時期のサプリメント活用はあくまで食事の補助ですが、発酵由来素材を配合した製品を選ぶ際は食品分類・配合成分の事実を確認して選択することをおすすめします。

出典・参照情報

  • 農林水産省「aff(あふ)」発酵食品特集(2023年)
    https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/
  • 厚生労働省「腸内細菌と健康」e-ヘルスネット(2023年参照)
    https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-003.html
  • International Scientific Association for Probiotics and Prebiotics (ISAPP)「Hill et al., Nat Rev Gastroenterol Hepatol, 2014(Probiotics)」「Gibson et al., Nat Rev Gastroenterol Hepatol, 2017(Prebiotics)」「Swanson et al., Nat Rev Gastroenterol Hepatol, 2020(Synbiotics)」「Salminen et al., Nat Rev Gastroenterol Hepatol, 2021(Postbiotics)」
  • TPCビブリオテック「2026年健康食品市場トレンドレポート」(2026年)
  • 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版」

監修体制

本記事は naturism 編集部が公開情報(消費者庁届出データベース・厚生労働省・PMDA 等)をもとに作成し、 管理薬剤師 岩崎喜代美が内容の正確性と表現を確認しています。 医薬品を扱う薬剤師の視点で、記事の内容に誤りや誇張がないかを確認しています。 本記事は医療・薬学的アドバイスを提供するものではありません。 ご自身の健康状態については医療機関にご相談ください。

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