ブロッコリー・枝豆・ほうれん草が並ぶ食事

葉酸(ビタミンB9)とは?不足が気になる理由と食事で正しく摂るポイントを解説【2026年版】

この記事の結論葉酸はDNA合成・細胞分裂に欠かせない水溶性ビタミンで成人の推奨量は240μg/日。加熱で失われやすいため枝豆・ほうれん草・ブロッコリーを蒸し調理で摂るのが基本。

葉酸(ビタミンB9)とは?不足が気になる理由と食事で正しく摂るポイントを解説【2026年版】

監修:管理薬剤師 岩崎喜代美

葉酸はDNA合成と細胞分裂に欠かせない水溶性ビタミン(ビタミンB群の一種)で、成人の推奨量は1日240μgです。水に溶けやすく熱にも弱いため、日本人の多くが食事だけでは推奨量を下回りがちです。枝豆・ほうれん草・鶏レバーなどに豊富に含まれますが、ゆでる・炒めるといった調理でも損失が起きやすいため、調理法の工夫が重要です。本記事では、消費者庁・厚生労働省・文部科学省のデータをもとに、葉酸の基礎知識から食品別の含有量比較、調理のポイント、サプリを選ぶ際の注意点まで解説します。

葉酸(ビタミンB9)とは何か?ビタミンB群の中での役割と特徴

葉酸は、水溶性ビタミンB群(全8種)の一つで、化学名をプテロイルグルタミン酸といいます。「葉酸」という名は、1940年代にほうれん草などの「葉」から初めて抽出されたことに由来します。現在は合成が容易なため、食品強化やサプリメントに広く利用されています。

体内では、葉酸は主に2つの重要な代謝過程に関与します。第一に、DNAとRNAの合成に必要な補酵素として細胞分裂を支える役割です。細胞が増殖・再生するすべての組織(骨髄・腸粘膜・皮膚・胎児組織など)において葉酸は不可欠です。第二に、アミノ酸であるホモシステインをメチオニンへ変換する代謝経路への関与です。葉酸が不足するとホモシステインが蓄積しやすくなり、心血管系の健康との関連を示す研究が報告されています(あくまで観察研究段階)。

食品中の葉酸(フォレート)はポリグルタミン酸型が主体で、小腸でモノグルタミン酸型に分解されてから吸収されます。サプリメントや強化食品に使われる合成型(プテロイルモノグルタミン酸)は食品中のフォレートより吸収率が高い傾向があり、これが耐容上限量の設定根拠の一つとなっています。

葉酸が不足するとどうなる?日本人の摂取状況と不足のサイン

葉酸が慢性的に不足すると、葉酸欠乏性貧血(巨赤芽球性貧血)を引き起こす可能性があります。DNA合成が滞ることで正常な赤血球の成熟が妨げられ、大型の異常赤血球(巨赤芽球)が増加します。症状には倦怠感・息切れ・顔色不良などが挙げられます。

また、妊娠前から妊娠初期にかけての葉酸不足は、胎児の神経管閉鎖障害(二分脊椎など)のリスク上昇と関連することが知られており、厚生労働省は2000年より妊娠前の女性に食事に加えて1日400μgの付加摂取を推奨しています。これは世界保健機関(WHO)や米国CDC の勧告とも一致しています。

厚生労働省「国民健康・栄養調査(2019年度)」によると、日本人成人の食事からの葉酸摂取量の中央値は推奨量を下回る年代が多く、食事のみで安定して摂取するには意識的な食品の選択と調理の工夫が求められます。

葉酸不足が起こりやすい状況と主な要因
状況 主な要因
野菜・豆類の少ない食事 葉酸の主要供給源が慢性的に不足
外食・加工食品が中心 加熱・長時間保管で葉酸が損失しやすい
アルコールの習慣的な摂取 葉酸の吸収・代謝を阻害することがある
特定の医薬品との相互作用 メトトレキサート等が葉酸代謝に影響(医師・薬剤師に相談)
妊娠計画・妊娠初期 胎児の活発な細胞分裂により需要が大幅に増加
高齢期の食事量の低下 全体的な摂取量が減少しやすい

葉酸の推奨量・耐容上限量はどのくらい?年代・状況別の目安

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、成人の葉酸推奨量を男女ともに1日240μgと定めています。耐容上限量はサプリメント・強化食品由来の合成型葉酸についての上限(食品中の天然フォレートには適用されません)であり、妊娠中を含む成人で1,000μg/日となっています。

葉酸の推奨量・耐容上限量(厚生労働省 日本人の食事摂取基準2025年版)
対象 推奨量(μg/日) 耐容上限量・合成型(μg/日)
成人男性(18〜74歳) 240 900〜1,000
成人女性(18〜74歳) 240 900〜1,000
妊娠計画中・妊娠初期(付加量含む) 240+400=640 1,000
授乳中(付加量含む) 240+100=340 1,000
高齢者(75歳以上) 240 900

複数のサプリメントを重ねて摂ると合成型葉酸の合計が耐容上限量を超えるリスクがあります。医薬品(メトトレキサート・抗けいれん薬など)を使用中の方は、葉酸サプリメントの使用前に必ず医師・薬剤師にご相談ください。

葉酸が多い食品はどれ?食品別の含有量比較

葉酸は緑黄色野菜・豆類・レバー類に多く含まれます。下表の値は文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」の生の状態の数値です。加熱調理では損失が生じるため、実際の摂取量はやや低くなる点に留意してください。

主な食品の葉酸含有量(生・可食部100gあたり、文部科学省食品成分表2020年版)
食品 葉酸(μg) ポイント
鶏レバー(生) 1,300 突出して高い。ただし食べすぎるとビタミンAも過剰になりやすく要注意
牛レバー(生) 1,000 鉄分も豊富。加熱後は約4〜5割減少
枝豆(ゆで) 260 秋まで出回る旬食材。冷凍品でも葉酸は保持されやすい
モロヘイヤ(生) 250 葉酸・ビタミンK・カルシウムが豊富な夏〜秋の野菜
ほうれん草(生) 210 ゆで後は約110μgに半減。短時間の蒸し調理が有効
アスパラガス(生) 190 穂先に多く集中。春〜秋が旬
ブロッコリー(生) 120 蒸し調理で損失を比較的抑えられる
納豆(1パック40g) 約48 毎日続けやすい発酵食品。ビタミンKも含む
アボカド(生) 83 脂溶性ビタミンとも相性がよく組み合わせやすい

調理で葉酸は失われる?正しい摂り方4つのポイント

葉酸は水溶性かつ熱に弱いビタミンです。長時間のゆで調理ではお湯に溶け出し、50〜60%以上が損失することがあります。日常の食事で効率よく摂るには次のポイントが有効です。

  • 蒸す・電子レンジ加熱を活用する:お湯の中でゆでると葉酸が調理水に溶け出します。蒸し調理や電子レンジ短時間加熱にすると溶出が抑えられます。ブロッコリーやほうれん草は特に蒸し調理との相性が良い食材です。
  • 加熱時間を短くする:どうしてもゆでる場合は、沸騰したお湯で短時間(ほうれん草なら1分以内)にとどめ、調理水は使わずに捨てます。炒める場合も高温短時間を意識します。
  • 生食できる食材を活用する:アボカド・生の枝豆をサラダに加えるなど、生食可能な食材はそのまま食べることで葉酸の損失を防げます。
  • 複数の食品を組み合わせる:1品に頼らず、枝豆・ほうれん草・ブロッコリー・納豆・レバーなど複数の食品を毎日の食事に分散させることで、調理による損失分をカバーしやすくなります。冷凍野菜はブランチング処理が入りますが、冷蔵保管中の損失より少ない場合があり、忙しい日のコストパフォーマンスの高い選択肢です。

葉酸サプリメントを選ぶ際の確認ポイント

食事の偏りがある場合や、妊娠を計画している場合にはサプリメントが補助的な選択肢になります。選ぶ際には以下の3点を確認することが大切です。

葉酸サプリメント選びの確認ポイント
確認ポイント 内容・注意点
1日当たりの配合量 合成型葉酸の耐容上限量は成人1日900〜1,000μg。複数サプリの重複摂取で超えないよう注意
食品区分と届出内容 機能性表示食品か一般食品かを確認。消費者庁の届出データベース(fld.caa.go.jp)で届出内容を確認できる
医薬品との相互作用 メトトレキサート・抗てんかん薬等を使用中の場合は摂取前に医師・薬剤師へ必ず相談

なお、葉酸は現在 naturism の全シリーズ(Blue・KOSO in naturism Pink・Premium)には配合されておらず、葉酸に関する機能性の届出も行っていません。

naturism 3シリーズの位置づけ — 葉酸との関係を整理する

naturism 3シリーズはいずれも「食事サポート」を軸としたサプリメントです。葉酸をはじめとするビタミン・ミネラルの摂取は食事が基本であり、サプリメントはあくまで食生活を補助するものです。3シリーズの食品分類と葉酸配合状況を下表にまとめます。

naturism 3シリーズの食品分類と葉酸・機能性関与成分の状況
シリーズ 食品分類 葉酸配合 機能性関与成分(届出)
naturism Blue 健康食品(一般食品) 配合なし なし(健康食品につき機能性届出なし)
KOSO in naturism Pink 健康食品(一般食品) 配合なし なし(健康食品につき機能性届出なし)
naturism Premium 機能性表示食品(届出番号 H975) 配合なし ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン

naturism Premium(届出番号 H975)の届出表示は下記のとおりです。

本品にはブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンが含まれます。ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンは、BMIが高めの方の腹部の脂肪を減らす機能があることが報告されています。

本品は、疾病の診断・治療・予防を目的としたものではありません。

※ 本届出は機能性表示食品制度に基づく届出であり、消費者庁が許可・認定したものではありません。対象は BMI が高めの方で、未成年者・妊婦(妊娠を計画している方を含む)・授乳中の方には向けていません。

各シリーズの詳細は3シリーズ比較ページもあわせてご覧ください。

よくある質問(FAQ)

Q1. 葉酸はいつ・どのタイミングで摂るのが良いですか?

葉酸は水溶性であるため体内に長く蓄積されにくく、毎食コンスタントに摂ることが推奨されます。1日の摂取量を朝・昼・夕に分散させることで吸収効率が高まります。枝豆・ほうれん草・ブロッコリーといった葉酸を含む食品を毎食1品加える習慣が効果的です。サプリメントを利用する場合は食事中または食後の摂取が一般的です。サプリを飲むタイミングの基本的な考え方はサプリを飲むタイミングは食前?食後?も参考にしてください。

Q2. ビタミンB12と葉酸の関係は?一緒に摂るべきですか?

ビタミンB12と葉酸は互いに協力してDNA合成とホモシステイン代謝を支えます。どちらが不足しても似たような貧血(巨赤芽球性貧血)が起こるため、症状だけでは区別がつかず注意が必要です。特に高齢者ではビタミンB12の吸収効率が下がりやすく、葉酸だけを補充してもB12欠乏は改善されません。2つのビタミンをバランスよく食事から摂ることが基本です。ビタミンB群全体についてはビタミンB群の基礎知識もあわせてご覧ください。

Q3. 葉酸を多く含む食品を毎日食べれば推奨量(240μg)を達成できますか?

食品の組み合わせ次第では達成可能です。例えば、蒸しブロッコリー100g(約80〜100μg)+ほうれん草のおひたし100g(ゆで後約110μg)+枝豆50g(約130μg)を1日で組み合わせると食品由来で推奨量に近い葉酸量を摂ることができます。ただし調理での損失を考慮すると、複数食品を組み合わせることが現実的な摂取戦略です。冷凍枝豆や冷凍ほうれん草など市販の冷凍食材も有効な選択肢です。

Q4. 妊娠の予定がない場合でも葉酸を意識すべきですか?

健康な成人が食事から推奨量(240μg/日)を安定して摂取できていれば、追加のサプリメントは必ずしも必要ではありません。一方で、野菜・豆類が不足しがちな食生活、または外食・加工食品が多い方は摂取量が不足しやすいため、まず食事内容の見直しを検討することが先決です。食事改善で不足を補いにくい場合は、かかりつけ医や管理栄養士への相談をおすすめします。サプリメントの選び方全般についてはサプリメントのラベルの読み方完全ガイドも参考にしてください。

出典

  • 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」葉酸 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188553.html
  • 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_01110.html
  • 厚生労働省「妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針」(神経管閉鎖障害リスクと葉酸摂取の推奨) https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_14408.html
  • 消費者庁「機能性表示食品の届出情報検索」届出番号 H975 https://www.fld.caa.go.jp/caaks/cssc01/
  • 国立健康・栄養研究所「国民健康・栄養調査(2019年度)栄養素等摂取量」

監修体制

本記事は naturism 編集部が公開情報(消費者庁届出データベース・厚生労働省・PMDA 等)をもとに作成し、 管理薬剤師 岩崎喜代美が内容の正確性と表現を確認しています。 医薬品を扱う薬剤師の視点で、記事の内容に誤りや誇張がないかを確認しています。 本記事は医療・薬学的アドバイスを提供するものではありません。 ご自身の健康状態については医療機関にご相談ください。

ブログに戻る