塩分(ナトリウム)の摂りすぎはなぜ問題?日本人の食塩摂取量と食事で実践する減塩5つのポイントを解説【2026年版】
この記事の結論日本人の平均食塩摂取量は男性10.9g・女性9.3g/日で目標値を大きく超えています。だしを効かせる・汁を残す・後がけにするなど5つのポイントで無理なく減塩できます。カリウムを含む野菜との組み合わせも食事バランスを整えるうえで効果的です。
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塩分(ナトリウム)の摂りすぎはなぜ問題?日本人の食塩摂取量と食事で実践する減塩5つのポイントを解説【2026年版】
監修:管理薬剤師 岩崎喜代美
日本人の平均食塩摂取量は、厚生労働省が推奨する1日の目標量(男性7.5g未満・女性6.5g未満)を大きく上回っているのが現状です。食塩の過剰摂取が長期に続くと、血圧に影響するリスクがあることが複数の疫学研究で示されています。本記事では、食塩とナトリウムの基礎知識から日常の食事で実践できる減塩のポイントまでを、消費者庁・厚生労働省・WHOの公開データをもとに解説します。
そもそも「食塩」と「ナトリウム」は何が違うのか?
食品パッケージの栄養成分表示で目にする「食塩相当量(g)」は、含まれるナトリウム(Na)の量を食塩(NaCl)の重量に換算した数値です。計算式は「食塩相当量(g)=ナトリウム(mg)×2.54÷1000」で、たとえばナトリウム394mgは食塩相当量約1gに相当します(文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」)。
ナトリウムは細胞外液の主要な陽イオンとして、体液の浸透圧調節・神経伝達・筋肉の収縮など生命維持に不可欠なミネラルです。一方で過剰摂取が長期に続くと、体液量が増えて血管への負荷が上がりやすくなることが示されており、食事からの摂取量を管理することが推奨されています。
| 食塩相当量 | ナトリウム量(概算) | 身近な例 |
|---|---|---|
| 1g | 394mg | 濃口しょうゆ 小さじ1/2弱 |
| 2g | 787mg | 米みそ 大さじ1(みそ汁1杯の目安) |
| 5g | 1,969mg | ラーメン(外食・汁完飲)の約1/2〜1食分 |
| 7.5g(男性目標値) | 2,953mg | 1日の目標の上限(2020年版・男性) |
日本人はどれくらい食塩を摂っているのか?目標値との差は?
厚生労働省「令和元年(2019年)国民健康・栄養調査」によると、日本人の食塩摂取量の平均は男性10.9g/日・女性9.3g/日です。「日本人の食事摂取基準(2020年版)」が定める目標量(男性7.5g/日未満・女性6.5g/日未満)に対して、男性で約3.4g・女性で約2.8g超過しています。WHOの推奨量は5g/日未満であり、日本の平均摂取量は約2倍にあたります。
| 区分 | 男性 | 女性 | 出典 |
|---|---|---|---|
| 日本人の平均摂取量 | 10.9g/日 | 9.3g/日 | 令和元年 国民健康・栄養調査 |
| 厚労省 目標量(2020年版) | 7.5g/日未満 | 6.5g/日未満 | 食事摂取基準2020年版 |
| WHO 推奨量 | 5g/日未満 | WHO(2012年) | |
| 高血圧治療ガイドライン(JSH2019)推奨 | 6g/日未満 | 日本高血圧学会(2019年) | |
食塩摂取量は2012年(男性11.3g・女性9.6g)から少しずつ減少傾向にあるものの、目標値への到達にはまだ大きな差があります。
塩分の摂りすぎは体にどんな影響をもたらすのか?
食塩過剰摂取が長期に続くと、腎臓での水の再吸収が増えて循環血液量が増加し、血管壁にかかる圧力(血圧)が上昇しやすくなることが示されています。これを「食塩感受性高血圧」と呼び、特に中高年・肥満・腎機能が低下している方に多く見られると報告されています(INTERSALT研究・PURE研究ほか)。
なお、食塩と血圧の関係は個人差が大きく、過剰摂取でも血圧がほぼ変動しない「食塩非感受性」の方もいます。血圧が気になる場合は医療機関での評価をお勧めします。
また、塩分の多い食事はむくみの一因にもなります。ナトリウムが過多になると体が水分を保持しやすくなるため、塩分が多い日は翌日に手足や顔がむくむと感じる方もいます。
食塩が多い食品はどれ?日常の「隠れ塩」を知っておこう
自覚しにくい「隠れ塩」が多いのは調味料・加工食品・外食です。文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」をもとにした主な食品の食塩相当量は以下の通りです。1食のラーメン(汁まで飲んだ場合)だけで、1日の目標量に近づくことがあります。
| 食品 | 量 | 食塩相当量 |
|---|---|---|
| 濃口しょうゆ | 大さじ1(18g) | 約2.6g |
| 米みそ(淡色) | 大さじ1(18g) | 約2.2g |
| 梅干し(塩漬け) | 1個(10g) | 約2.2g |
| ロースハム | 2枚(40g) | 約0.8g |
| 食パン(市販) | 6枚切り1枚(60g) | 約0.8g |
| ポテトチップス | 1袋(60g) | 約0.8g |
| カップ麺(スープ含む) | 1個 | 約5〜7g |
| ラーメン(外食・汁完飲) | 1杯 | 約5〜8g |
| 焼きそば(市販・ソース付き) | 1人前(150g) | 約3〜4g |
食事で実践できる減塩5つのポイントとは?
一気に薄味にしようとすると「まずくて続かない」と感じがちです。以下の5つのポイントを少しずつ取り入れることで、味の満足感を保ちながら無理なく食塩摂取量を下げやすくなります。
- だしを効かせて塩味を補う:昆布(グルタミン酸)・かつお(イノシン酸)・干ししいたけ(グアニル酸)のうまみ成分を活用すると、塩分が少なくても風味豊かに感じやすくなります。みそ汁はだしを増やしてみそを1〜2割減らすだけで食塩相当量を約0.3〜0.5g下げられます。
- しょうゆ・ソースは「後がけ・少量」:料理中に調味料を加えるより、食べる直前に少量をかけると舌が塩味を強く感知しやすくなります。刺身・冷奴・焼き魚のしょうゆを後がけにするだけで使用量を半分以下にできます。
- 酸味・香味野菜を活用する:レモン・酢・ポン酢・しそ・みょうが・生姜・ごまの風味は、塩味の代わりにメリハリをつけます。酢を使ったドレッシングにすれば、塩分の多いドレッシングの使用量を減らせます。
- 汁物を「1日1杯・汁は残す」:みそ汁・ラーメン・うどんのスープには食塩が多く含まれます。みそ汁を1日2杯から1杯に減らすと約1〜2g/日の削減になります。外食のラーメン・うどんは汁を半分残すだけで約2〜3g減らせます。
- カリウムを含む食品を積極的に摂る:カリウムはナトリウムの排泄を促す働きがあることが研究で示されています(INTERSALT研究等)。野菜・果物・いも類・豆類に多く含まれており、食事のバランスを整えることで相対的に塩分の影響を和らげやすくなります。
| 工夫 | 具体的な行動 | 削減の目安 |
|---|---|---|
| だしを濃くする | みそ汁のだしを倍にしてみそを2割減 | 約0.3〜0.5g/日 |
| みそ汁を1杯→0杯/日 | みそ汁を週4日→週2日に削減 | 約1〜1.5g/日 |
| しょうゆ後がけ | 刺身・冷奴の醤油を後から少量 | 約0.5〜1g/食 |
| 減塩しょうゆへの置き換え | 通常品→減塩品(ナトリウム約40〜50%カット) | 約0.5〜1g/日 |
| 外食の汁を残す | ラーメン・うどんのスープを半分以上残す | 約2〜3g/食 |
カリウムとナトリウムの関係は?一緒に意識したい食材とは?
カリウムは腎臓でナトリウムの排泄を促す働きがあることが示されており、ナトリウムとカリウムの比(Na/K比)が低いほど血圧との関連が小さいことを示す疫学研究が複数あります(INTERSALT研究・欧州PURE研究等)。厚生労働省「令和元年国民健康・栄養調査」では、日本人はカリウムも目標量を下回る傾向にあることが報告されています(目標量:成人女性2,600mg以上・男性3,000mg以上)。カリウムについてはカリウムの解説記事で詳しくまとめています。
| 食品 | 量 | カリウム量 |
|---|---|---|
| アボカド | 1/2個(80g) | 約576mg |
| ほうれん草(ゆで) | 100g | 約490mg |
| さつまいも(蒸し) | 1/2個(100g) | 約490mg |
| 大豆(ゆで) | 50g | 約390mg |
| バナナ | 1本(100g) | 約360mg |
| 納豆 | 1パック(45g) | 約297mg |
※腎疾患がある方はカリウムの過剰摂取に注意が必要です。主治医の指示に従ってください。
食品ラベルの「食塩相当量」はどこで確認できるのか?
2020年4月以降、一般加工食品の栄養成分表示は義務化されており、「食塩相当量(g)」が食品パッケージに必ず記載されています(食品表示基準・消費者庁)。確認する際には、表示が「100gあたり」か「1食あたり」かを確認することが大切です。1袋に複数食分含まれている場合は、袋全体の食塩量を計算する必要があります。
また、外食では食塩量が表示されないことも多いため、汁物の汁を残す・醤油を控えるといった習慣的な工夫が重要です。2025年以降、一部の大手外食チェーンでは主要メニューのナトリウム量をウェブサイトで開示しているため、気になる方はメーカーの栄養成分情報を参照してください。
naturism 3シリーズとナトリウムの関係は?
naturism の Blue・Pink・Premium は、ナトリウム摂取量の調整に関連する機能を届出・表示した製品ではありません。食塩摂取量の管理は食事の見直しを基本として行ってください。
| 製品 | 食品分類 | 主な配合素材 | ナトリウム調整の機能届出 | 位置づけ |
|---|---|---|---|---|
| naturism Blue | 健康食品(一般食品) | 黒烏龍茶ポリフェノール・L-カルニチン・イヌリン(食物繊維)・玄米外皮・胚芽・アロエベラ | なし | カロリーが気になる方の食事サポートに |
| KOSO in naturism (Pink) | 健康食品(一般食品) | 穀物麹(W酵素)・植物発酵物・L-カルニチン・アロエベラ・乳酸菌発酵物 | なし | 酵素・インナーケアを意識する方へ |
| naturism Premium | 機能性表示食品(届出番号 H975) | ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン(機能性関与成分12mg)・穀物麹・白インゲンマメ・アロエベラ・サラシアレティキュラータ・発酵紅茶・乳酸菌発酵物 | なし(届出機能は腹部の脂肪のみ) | BMIが高めで腹部の脂肪が気になる方向け |
naturism Premium(機能性表示食品・届出番号 H975)については、次の機能が報告されています。
「本品にはブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンが含まれます。ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンは、BMIが高めの方の腹部の脂肪を減らす機能があることが報告されています。」
※本品は、疾病の診断・治療・予防を目的としたものではありません。
この届出機能は「腹部の脂肪(BMIが高めの方)」に限定されており、ナトリウム排泄・血圧への機能は含まれません。食塩摂取量の管理は食事の見直しを基本として行ってください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 塩分とむくみの関係を教えてください
食塩(ナトリウム)を過剰に摂取すると、体がナトリウム濃度を一定に保つために水分を保持しやすくなり、むくみの原因の一つとなります。ただし、むくみには心臓・腎臓・ホルモン系など多様な原因があるため、慢性的に気になる場合は医療機関に相談することをお勧めします。夏のむくみ対策については夏の水分補給・むくみ対策記事も参考にしてください。
Q2. 食品ラベルの「ナトリウム mg」から食塩相当量に換算するには?
計算式は「食塩相当量(g)=ナトリウム(mg)×2.54÷1000」です。たとえばナトリウム500mgの場合、食塩相当量は約1.27gです。2020年4月以降は原則として食塩相当量での表示が義務化されているため、新しい製品ではパッケージに「食塩相当量」が直接記載されています。ラベルの読み方についてはサプリラベルの読み方記事も合わせてご覧ください。
Q3. 夏の発汗時や運動後は塩分補給が必要では?
大量発汗時(激しい運動・高温環境での長時間作業)には電解質(ナトリウム)の補給が推奨される場面があります。ただし、平均摂取量が目標値を大幅に上回っている日本人の場合、通常の食事に加えて追加の食塩補給が必要になるのは、長時間の激しい運動(1時間超のランニング等)や高温下での長時間労働に限られます。日常の軽い運動であれば、食事から十分に補給できているケースがほとんどです(日本スポーツ協会「熱中症予防のための運動指針」参照)。
Q4. 「減塩しょうゆ」や「減塩みそ」は体によいのか?
「減塩しょうゆ」は通常品と比べてナトリウムが約40〜50%カットされており、食塩相当量を下げる有効な選択肢です。ただし、使用量が増えると食塩の摂取量が増えるため、量の管理を並行して行ってください。「減塩みそ」も同様に食塩を抑えた製品ですが、商品により風味・品質が異なります。いずれも食品ラベルで食塩相当量を確認し、トータルの食塩量を把握して選んでください。
Q5. 健康診断で「血圧が高め」と言われた場合、どんな食事の工夫をすればいいですか?
血圧管理については医療機関での指導を優先してください。食事面では、(1)食塩相当量を目標量(男性7.5g未満・女性6.5g未満)に近づける、(2)カリウムを豊富に含む野菜・果物・豆類を積極的に摂る、(3)飽和脂肪酸の多い食品(脂身の多い肉・バターなど)を控えてオメガ3脂肪酸を含む青魚を週2〜3回摂る、(4)アルコールは適量に留める、といった取り組みが一般的に推奨されています(日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2019」)。健康診断の数値については健康診断の数値解説記事も参考にしてください。本記事の内容は食事の参考情報であり、医薬品的効果を意味するものではありません。
Q6. 「DASH食」とは何ですか?減塩との関係は?
「DASH食(Dietary Approaches to Stop Hypertension)」は、野菜・果物・低脂肪乳製品・全粒穀物を多く摂り、食塩・飽和脂肪酸・赤肉・甘味飲料を控える食事パターンです。米国立心肺血液研究所(NHLBI)が支持する食事法で、血圧に関する複数の無作為化比較試験で報告されています。減塩との組み合わせで相乗的な効果が示唆されており、2025〜2026年の栄養学領域でも注目されています。ただし、食事法の変更は医師・管理栄養士に相談のうえ実践することをお勧めします。
出典・参考資料
- 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
- 厚生労働省「令和元年国民健康・栄養調査報告」
- WHO「Sodium intake for adults and children」(2012年)
- 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
- 日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2019(JSH2019)」
- 消費者庁「機能性表示食品届出データベース(H975)」
監修体制
本記事は naturism 編集部が公開情報(消費者庁届出データベース・厚生労働省・PMDA 等)をもとに作成し、 管理薬剤師 岩崎喜代美が内容の正確性と表現を確認しています。 医薬品を扱う薬剤師の視点で、記事の内容に誤りや誇張がないかを確認しています。 本記事は医療・薬学的アドバイスを提供するものではありません。 ご自身の健康状態については医療機関にご相談ください。


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