バランスの良い和定食と色とりどりの野菜

糖化(AGEs)とは?「体の焦げ」が老化に影響するしくみと食事で取り組む5つのポイントを解説【2026年版】

この記事の結論体内で余分な血糖とタンパク質が結合して生成される「AGEs(終末糖化産物)」は分解されにくく、皮膚・血管・関節など全身の組織に影響を与える。食べる順番・調理法の工夫・食物繊維やポリフェノールの積極摂取が食事面での基本的な取り組みとなる。

糖化(AGEs)とは?「体の焦げ」が老化に影響するしくみと食事で取り組む5つのポイントを解説【2026年版】

糖化(AGEs)とは、体内で余分な血糖とタンパク質が結合し、変性した物質(AGEs:終末糖化産物)が生成・蓄積されるプロセスです。一度生成されたAGEsは分解・排出されにくく、皮膚・血管・関節など全身の組織に影響を与えます。食べる順番の工夫・調理法の見直し・食物繊維やポリフェノールの積極摂取が、食事面での基本的な取り組みとなります。

監修:管理薬剤師 岩崎喜代美

「糖化」という言葉は美容や健康の文脈でよく耳にしますが、正確なメカニズムや食事との具体的な関係を知っている方は少ないかもしれません。本記事では、AGEsの定義・生成プロセス・蓄積しやすい食品や調理法、そして食事面でできる実践ポイントを、消費者庁届出データベース・学術研究をもとに整理します。

糖化(AGEs:終末糖化産物)とは何か?

糖化とは、余分な血糖(グルコース)がタンパク質や脂質と非酵素的に結合し、最終的に「AGEs(Advanced Glycation End Products:終末糖化産物)」という安定した変性物質が生成・蓄積されるプロセスです。パンの焦げ目や肉を焼いたときに生じる「マイラード反応」と同じ化学的しくみが、体内でも緩やかに進行していると考えると理解しやすいでしょう(「体の焦げ」とも呼ばれます)。

AGEsには大きく2種類あります。

  • 内因性AGEs:体内で血糖とタンパク質が反応してつくられる。皮膚コラーゲン・血管壁・水晶体・腎臓・神経などに蓄積しやすい。
  • 外因性AGEs(食事性AGEs):食品を高温調理したときに生成されたAGEsを摂取し、腸管から一部が吸収される。

いずれも体内酵素では分解しにくく、長期にわたり組織に結合して残る性質があります。糖化の進行は一般に年齢とともに加速しますが、食事習慣によって進みやすさに差が生まれることが複数の研究で示されています。

なぜAGEsは体に蓄積しやすいのか?食事との関係を整理する

血糖値が高い状態が続くほど、体内での糖化反応が加速します。特に食後に血糖値が急激に上昇する「血糖値スパイク」はAGEs生成を促進するリスクが高いとされています(血糖値スパイクとGI値について詳しくはこちら)。

2025年に公表されたメタアナリシス(Stirban A, et al. 2025、複数コホート統合解析)では、皮膚自家蛍光(SAF:Skin Autofluorescence)で測定したAGEs蓄積量が、糖尿病患者・心血管疾患患者・慢性腎臓病患者における全死亡・心血管死亡・脳卒中の独立した予測因子であることが確認されています。AGEsが過剰になると、RAGE(AGE受容体)を介して炎症シグナルが活性化し、細胞や組織のダメージを引き起こすことが複数の研究で示されています(Ahmed N. 2005, Diabetes Res Clin Pract)。

また、食品中に含まれる外因性AGEsも無視できません。食事由来のAGEsは腸管から一部が吸収され、体内AGEsの負荷に加わるとする報告があります(Vlassara H, et al. 2002, Proc Natl Acad Sci USA)。

どんな食品・調理法でAGEsは多くなるのか?

AGEsの生成量は、食品の種類よりも調理方法と加熱温度・時間に大きく左右されることが分かっています。高温・乾燥した環境での加熱ほど、マイラード反応が進みAGEsが多く生成されます。

調理法別のAGEs生成の特徴(複数研究の傾向まとめ)
調理法 AGEs生成量の目安 ポイント
生食・漬け物 少ない 加熱なし。外因性AGEsが最小限
ゆでる・蒸す 少ない〜中程度 水分が存在するため高温になりにくい
炒める・蒸し焼き 中程度 短時間・少量の油であれば比較的抑えられる
オーブン・グリル焼き 多い 高温乾燥でAGEsが増加しやすい
揚げる・素揚げ 非常に多い 高温油中で急激にAGEsが生成される

フライドポテト・唐揚げ・揚げスナック類は特にAGEs含有量が高い食品として複数の研究で報告されています(Uribarri J, et al. 2010, J Am Diet Assoc)。一方、和食の「煮物」「蒸し物」中心の調理スタイルは、外因性AGEsの摂取量を相対的に抑えやすい食文化といえます。調理の際にお酢・レモン汁などの酸性の調味料を活用すると、マイラード反応を和らげる効果があるとする研究もあります(同上)。

食事で糖化の進行を抑えるためにできることは何か?(5つのポイント)

「糖化を完全に止める」ことは生理的に不可能ですが、食事の工夫でAGEsの生成ペースや外因性負荷を抑えることはできます。以下の5つが食事面での基本的なアプローチです。

ポイント1:食べる順番を意識する(野菜・海藻を先に)

食物繊維の多い野菜・海藻・きのこを最初に食べることで、食後の血糖値が急上昇しにくくなります。「ベジファースト」は広く知られていますが、AGEs対策としても同じ考え方が当てはまります。食物繊維は食後の血糖値の急上昇を緩やかにする働きが報告されています。

ポイント2:精製度の低い主食を選ぶ

白米・白パン・うどんなど精製度の高い主食は食後の血糖値が上がりやすい傾向があります。玄米・全粒粉パン・蕎麦などを取り入れることで、食後の血糖値の急上昇を和らげやすくなります。また、食物繊維・ミネラルの同時摂取にも役立ちます。

ポイント3:調理法を「ゆでる・蒸す」中心にシフトする

揚げ物・グリル焼きの頻度を減らし、ゆでる・蒸す・生食の割合を増やすことで外因性AGEsの摂取量を抑えられます。すべてを変える必要はなく、週に何回かの「煮物・蒸し物デー」を設けるだけでも積み重ねになります。

ポイント4:ポリフェノールと食物繊維を意識的に摂る

緑茶カテキン・黒烏龍茶ポリフェノール・ブルーベリー等のアントシアニン・フラボノイドなどのポリフェノールは抗酸化作用が研究で示されており、また食物繊維は食後血糖の急上昇を緩やかにする助けになります。野菜・果物・豆類・海藻・茶類を毎食に取り入れる習慣が実践の第一歩です(ポリフェノールの種類と含有食品も参照)。

ポイント5:ゆっくり食べる・よく噛む

早食いは食後の血糖値が急上昇しやすくなるリスクがあります。一口30回を目安によく噛み、20〜30分かけてゆっくり食べることで食後血糖の急上昇を抑えやすくなります。満腹感も得やすくなり、食べ過ぎの防止にもつながります。

食事習慣の工夫とAGEsへの影響(行動例まとめ)
取り組み AGEsへの影響 備考
野菜→タンパク質→主食の順番で食べる 食後の血糖急上昇を緩やかにする助け 食物繊維が消化のペースに影響
白米を玄米・全粒粉主食に変更 食後血糖の急上昇を和らげやすい 食物繊維・ミネラルも同時摂取できる
揚げ物を蒸し物・煮物に変更 外因性AGEs摂取量が減少 和食スタイルとの相性が良い
ポリフェノール食材を毎食に追加 抗酸化作用・血糖の緩やか化のサポート 緑茶・黒烏龍茶・ブルーベリー等
ゆっくり食べる(20分以上) 食後血糖の急上昇を抑えやすい 食べ過ぎの防止にも

糖化と酸化はどう違うのか?老化の2大プロセスを整理する

身体の老化メカニズムとしてよく挙げられる「酸化(体のサビ)」と「糖化(体の焦げ)」は、異なるプロセスでありながら相互に連関しています。AGEsはRAGE(AGE受容体)を介して酸化ストレスを誘発し、逆に酸化ストレスはAGEs生成を促進します。

糖化(AGEs)と酸化(活性酸素)の比較
項目 糖化(AGEs) 酸化(活性酸素)
別名 体の焦げ 体のサビ
主な原因 余分な血糖とタンパク質の結合 紫外線・ストレス・加工食品等による活性酸素の過剰発生
主な対象分子 タンパク質(コラーゲン等)・脂質 DNA・タンパク質・脂質
主な食事対策 低GI食品・食物繊維・調理法の工夫 ポリフェノール・ビタミンC・ビタミンE等の抗酸化成分
連関 AGEsはRAGE受容体を介して酸化ストレスを誘発。酸化ストレスはAGEs生成も促進。両者は連動して進行する。

特に夏は、強い紫外線による酸化ストレスが増加しやすく、同時に冷たい清涼飲料水や甘いフローズンドリンクの摂取増加による糖化リスクも高まります。この2つを合わせて意識する季節といえます。

食事サポートとしてのサプリメントの考え方

糖化対策の中心は毎日の食事習慣の積み重ねです。サプリメントはあくまで食事の補助的な位置づけです。以下に naturism 3シリーズの食品区分と主な配合成分の概要をまとめます。

naturism 3シリーズの食品区分と配合成分の概要
製品 食品区分 主な配合成分(一部) AGEs関連機能の届出
naturism Blue 健康食品(一般食品) 黒烏龍茶ポリフェノール・L-カルニチン・食物繊維(イヌリン)・玄米外皮・胚芽・アロエベラ なし(一般食品のため機能届出なし)
naturism Pink(KOSO) 健康食品(一般食品) 穀物麹(W酵素)・植物発酵物・L-カルニチン・アロエベラ・乳酸菌発酵物(植物由来) なし(一般食品のため機能届出なし)
naturism Premium 機能性表示食品(届出番号 H975) ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン(機能性関与成分)・穀物麹・白インゲンマメ・アロエベラ・サラシアレティキュラータ・発酵紅茶・乳酸菌発酵物 腹部の脂肪に関する届出(下記参照)

naturism Premium(H975)の届出表示:

「本品にはブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンが含まれます。ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンは、BMIが高めの方の腹部の脂肪を減らす機能があることが報告されています。」

※ 本品は、疾病の診断・治療・予防を目的としたものではありません。
※ naturism Premium の届出表示は「腹部の脂肪」に関するものです。AGEs(糖化)の低減を目的とした機能の届出ではありません。

※ naturism Blue・Pinkは一般食品(健康食品)であり、AGEsに関する機能の届出はありません。配合成分(黒烏龍茶ポリフェノール・食物繊維等)の配合事実は商品ラベルで確認できます。

よくある質問(FAQ)

Q. 一度蓄積されたAGEsは減らせますか?

AGEsの一部は腎臓から尿として排泄されますが、組織に結合した内因性AGEsは非常に安定しており、自然な分解・排出は限定的です。現状の科学・医療では、すでに蓄積したAGEsを積極的に取り除くことが確認された食品・サプリメントは見あたりません。重要なのはこれ以上の蓄積ペースを落とす食事習慣の継続です。

Q. お菓子や甘いものは一切食べてはいけませんか?

「一切禁止」ではなく、量・頻度・食べ方の工夫が大切です。甘いものを食べるなら食後のデザートとして少量にとどめる、食物繊維が多いものと組み合わせる、揚げたスナック菓子より低温調理のものを選ぶ、といった実践が現実的です。一時的な摂取量よりも、日常の食習慣パターンの積み重ねが体内AGEs量に影響します。

Q. 体内のAGE蓄積量を調べる方法はありますか?

非侵襲的な方法として、皮膚自家蛍光(SAF:Skin Autofluorescence)測定があります。専用機器で皮膚に当てた光の反射からAGEs蓄積量を推定するもので、一部のクリニック・健康管理施設で実施されています。血液検査ではペントシジン・CML(カルボキシメチルリジン)などのAGEsマーカーを測定できる場合もありますが、保険適用外のことが多く、費用・精度についてはクリニックへの確認が必要です。

Q. 夏に特に気をつけるべき点はありますか?

夏は冷たい甘い飲み物(清涼飲料水・フローズンドリンク)の摂取が増え、食後血糖の急上昇が起きやすい季節です。また、バーベキューや焼き肉など高温調理(グリル・炭火焼き)の機会が増えることで外因性AGEsの摂取量も増えやすくなります。夏こそ「飲み物を水・お茶にする」「蒸し野菜・サラダ・冷やし中華などゆでる・生食の料理を多めにする」「揚げ物の頻度を抑える」という3点を意識する季節です。

参考資料・出典

  • 消費者庁「機能性表示食品の届出情報データベース(届出番号 H975)」
  • 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
  • Ahmed N. "Advanced glycation endproducts—role in pathology of diabetic complications." Diabetes Res Clin Pract. 2005;67(1):3-21.
  • Vlassara H, et al. "Inflammatory mediators are induced by dietary glycotoxins, a major risk factor for diabetic angiopathy." Proc Natl Acad Sci USA. 2002;99(24):15596-601.
  • Uribarri J, et al. "Advanced glycation end products in foods and a practical guide to their reduction in the diet." J Am Diet Assoc. 2010;110(6):911-16.
  • AGE測定推進協会「AGEと生活習慣について」(age-sokutei.jp)

監修体制

本記事は naturism 編集部が公開情報(消費者庁届出データベース・厚生労働省・PMDA 等)をもとに作成し、 管理薬剤師 岩崎喜代美が内容の正確性と表現を確認しています。 医薬品を扱う薬剤師の視点で、記事の内容に誤りや誇張がないかを確認しています。 本記事は医療・薬学的アドバイスを提供するものではありません。 ご自身の健康状態については医療機関にご相談ください。

ブログに戻る