豆腐・小松菜・しらす干しなどカルシウムを含む和食の食材

カルシウムとは?不足しやすい理由と食事で効率よく補う5つのポイントを解説【2026年版】

この記事の結論カルシウムは日本人に不足しやすいミネラルで、推奨量(成人女性650mg/日)に対し平均摂取量は約504mg。乳製品・小魚・大豆製品・小松菜をビタミンDと組み合わせるのが効率的な摂り方です。

カルシウムとは?不足しやすい理由と食事で効率よく補う5つのポイントを解説【2026年版】

監修:管理薬剤師 岩崎喜代美

カルシウムは骨と歯を形成する主要なミネラルで、日本人に慢性的に不足しやすい栄養素の一つです。厚生労働省「日本人の食事摂取基準2020年版」では成人女性に1日650mgの推奨量が設定されていますが、令和元年国民健康・栄養調査によると日本人成人の平均摂取量は約504mgにとどまっています。牛乳・乳製品・小魚・大豆製品・緑黄色野菜をバランスよく組み合わせ、ビタミンDと一緒に摂ることで、食事から効率よく補うことができます。

カルシウムとはどのような成分ですか?

カルシウムは体内に最も多く存在するミネラルで、成人の体重の約1〜2%(約800〜1,000g)を占めます。そのうち約99%が骨と歯の構成成分として蓄えられ、残り約1%が血液・筋肉・神経・細胞内に存在します。この血液・細胞内のカルシウムは、筋肉の収縮と弛緩、神経伝達、ホルモン分泌、血液凝固など生命維持に欠かせない多様な機能に関与しています。

血中カルシウム濃度は副甲状腺ホルモン(PTH)・ビタミンD・カルシトニンによって厳密に調節されており、食事からの摂取が不足すると骨に貯蔵されたカルシウムを動員して血中濃度を維持しようとします。このため、長期にわたる摂取不足は骨密度の低下につながる可能性があります(出典: 厚生労働省「日本人の食事摂取基準2020年版」)。

1日に必要なカルシウムの量はどのくらいですか?

厚生労働省「日本人の食事摂取基準2020年版」では年代・性別ごとにカルシウムの推奨量が設定されています。成人女性は全年代を通じて1日650mgが推奨量です。耐容上限量は成人1日2,500mgで、過剰摂取による高カルシウム血症や腎結石のリスクを防ぐ上限として設定されています。

年代・性別別カルシウム推奨量と耐容上限量(厚生労働省 食事摂取基準2020年版)
年代 男性 推奨量(mg/日) 女性 推奨量(mg/日)
18〜29歳 800 650
30〜49歳 750 650
50〜64歳 750 650
65〜74歳 750 650
75歳以上 700 600
耐容上限量(成人) 2,500 2,500

なぜ日本人にカルシウムが不足しやすいのですか?

日本人のカルシウム摂取量は慢性的に推奨量を下回っており、令和元年国民健康・栄養調査では成人平均が約504mgと、推奨量(女性650mg、男性750〜800mg)を大幅に下回る状況が続いています。不足しやすい背景には次のような要因があります。

  • 乳製品の摂取量が少ない:欧米諸国と比べて牛乳・チーズ・ヨーグルトの摂取量が少ない食文化的背景があります。乳製品は吸収率が高く(約40%)、カルシウムを効率よく摂れる食品群です。
  • 小魚離れが進んでいる:ちりめんじゃこ・しらす・煮干しなど、伝統的なカルシウム供給源として機能してきた小魚の消費が近年減少しています。
  • 加工食品・清涼飲料水の増加:食品添加物として使われるポリリン酸塩を多く含む加工食品や、リン酸を含む炭酸飲料の摂取が増加しており、リン過剰によるカルシウム吸収低下・排泄促進につながる場合があります。
  • カルシウムの豊富な野菜の選択:カルシウムが豊富な小松菜(170mg/100g)や大根葉(260mg/100g)より、シュウ酸が多くカルシウム吸収を妨げるほうれん草のほうが摂取量が多いケースがあります。

夏にカルシウムが特に不足しやすいのはなぜですか?

夏は発汗量の増加・食習慣の変化・ビタミンDとの関係から、カルシウム摂取・吸収の両面でリスクが高まる季節です。

  • 発汗によるカルシウム排出:汗にはナトリウムやカリウムとともにカルシウムも含まれており、大量に発汗する夏はそれだけカルシウムの排出量も増えます。スポーツや屋外作業で多くの汗をかく方は特に注意が必要です。
  • 夏バテによる乳製品・小魚の摂取減少:食欲が落ちたり冷たい食品(麺類・アイス・冷たい飲み物)中心になったりすると、乳製品や小魚の摂取機会が減りやすくなります。
  • 日焼け止め使用によるビタミンD合成の低下:ビタミンDは皮膚が紫外線(UVB)を受けることで体内合成されますが、日焼け止めの徹底使用や室内生活が長い場合、ビタミンDの合成量が低下します。ビタミンDはカルシウムの腸管吸収を高める働きがあるため、不足するとカルシウムの吸収効率が下がります(参考: ビタミンDとは?夏に不足しやすい理由を解説)。

カルシウムを多く含む食品はどれですか?

カルシウムの主な食事摂取源は乳製品・小魚・大豆製品・緑黄色野菜です。食品100gあたりの含有量を以下の表で確認できます(文部科学省 日本食品標準成分表2020年版より)。

主な食品のカルシウム含有量(100gあたり・文部科学省 食品成分表2020年版)
食品 カルシウム(mg/100g) 1回の目安量と含有量
さくらえび(素干し) 2,000 大さじ1(約3g): 約60mg
プロセスチーズ 630 1枚(約18g): 約113mg
しらす干し(半乾燥品) 520 大さじ2(約10g): 約52mg
油揚げ 300 1枚(約30g): 約90mg
大根葉(生) 260 50g: 約130mg
小松菜(生) 170 1株(約30g): 約51mg
ヨーグルト(全脂無糖) 120 100g: 約120mg
普通牛乳 110 200ml(約206g): 約227mg
木綿豆腐 93 1/4丁(約100g): 約93mg
納豆 90 1パック(50g): 約45mg
ほうれん草(生) 49 1株(約30g): 約15mg

※ ほうれん草はシュウ酸が多いため、実際のカルシウム吸収率は低めです。同じ緑黄色野菜でも小松菜のほうがカルシウムを効率よく摂れます。ほうれん草を茹でることでシュウ酸はある程度低減できます。

カルシウムの吸収を高める・妨げる食べ合わせは?

カルシウムの吸収率は食品中の成分や組み合わせによって大きく変わります。乳製品は約40%、小魚は約30%、野菜・豆類は約20〜30%が一般的な吸収率の目安とされています(厚生労働省 食事摂取基準2020年版参照)。吸収を高める・妨げる因子を理解して食べ合わせを工夫することが大切です。

カルシウム吸収に影響する主な因子
区分 因子 主な食品・行動例
吸収促進 ビタミンD 鮭・さんま・干しきのこ・日光浴(皮膚での合成)
吸収促進 ビタミンK 納豆・小松菜・ブロッコリー
吸収促進 適量のタンパク質 魚・肉・大豆製品・卵
吸収促進 適度な荷重運動 ウォーキング・軽い筋トレ
吸収阻害 シュウ酸 ほうれん草・たけのこ(茹でると一部低減)
吸収阻害 フィチン酸 未精製の穀物・豆類の外皮(全粒粉パン等の過剰摂取)
吸収阻害 過剰なリン(ポリリン酸塩) 加工食品・インスタント食品・炭酸飲料(コーラ系)
吸収阻害 過度な飲酒 アルコールの過剰摂取はカルシウム排泄を増加させる

食事でカルシウムを効率よく摂る5つのポイント

1. 乳製品を毎日の食事に取り入れる

牛乳1杯(200ml)で約220mgのカルシウムが摂れます。ヨーグルトや少量のプロセスチーズも効率的なカルシウム源です。乳製品はカルシウムの吸収率が比較的高い(約40%)ため、毎日の食事に1〜2品取り入れることが基本となります。朝食のヨーグルト、夕食後の牛乳など、習慣づけやすい場面を決めると継続しやすくなります。

2. 小魚(しらす・さくらえびなど)を活用する

しらす干しはみそ汁の具・ごはんのトッピング・豆腐や冷奴のトッピングなど、少量でも手軽にカルシウムを補える食品です。さくらえびは大さじ1(約3g)で約60mgが摂れ、パスタ・炒め物・スープに使いやすい素材です。骨ごと食べられる小魚は丸ごとカルシウムを摂れる優れた食品源です。

3. 大豆製品(豆腐・油揚げ・納豆)を毎日取り入れる

豆腐・油揚げはカルシウムと良質なタンパク質を同時に補給できます。特に油揚げは100gあたり約300mgと豆腐より豊富で、みそ汁・煮物・炒め物に使いやすい食材です。納豆はカルシウムのほか、吸収促進に働くビタミンKも豊富に含む点が特徴です。

4. ビタミンDを含む食品・日光浴と組み合わせる

ビタミンDはカルシウムの腸管吸収を高める重要な栄養素です。鮭・さんま・まいわし・干ししいたけ・まいたけなどのきのこ類をカルシウム源と組み合わせることで吸収効率が高まります。また、1日15〜30分程度の日光浴(手や腕など皮膚への日光)でも体内でビタミンDが合成されます。日焼け止めを使用する場合は食事からのビタミンD確保を意識することが大切です(参考: ビタミンDとは?夏に不足しやすい理由を解説[2026-06-27])。

5. 加工食品・清涼飲料水を控えてリン過剰を防ぐ

食品添加物のポリリン酸塩が多く使われた加工食品や、リン酸を含む炭酸飲料(コーラ系飲料)の過剰摂取は、カルシウムと結合して吸収を妨げたり、尿中カルシウム排泄を増やしたりする可能性があります。毎日大量に摂取している場合は量を見直すことを検討しましょう。

カルシウムのサプリメントで補う場合の注意点は?

食事からカルシウムを十分に補えない場合、サプリメントで補うこともあります。その際には以下の点を踏まえましょう。

  • 1回の摂取量は500mg以下が目安:カルシウムは一度に大量に摂っても腸管での吸収効率が下がります。食事のタイミングに合わせて少量ずつ補う方が合理的とされています(参考: 厚生労働省「食事摂取基準2020年版」)。
  • ビタミンDと一緒に摂ると吸収効率が高まる:ビタミンDとセットで配合されたカルシウムサプリを選ぶか、食事でビタミンDを意識的に摂ることで吸収をサポートできます。
  • 過剰摂取を避ける:耐容上限量(成人2,500mg/日)を大幅に超えると、高カルシウム血症(倦怠感・嘔吐・多尿など)や腎結石のリスクがあります。食事で十分に摂れている場合はサプリメントの追加は不要です。
  • 医薬品との相互作用に注意:カルシウムは一部の医薬品(テトラサイクリン系抗生物質・ビスホスホネート剤など)との相互作用が報告されています。薬を服用中の方はかかりつけ医や薬剤師に相談してください。

naturism のサプリメントはカルシウム補給に役立ちますか?

naturism の3シリーズ(Blue・KOSO in naturism(Pink)・Premium)はいずれもカルシウムを配合しておらず、カルシウム補給を目的とした製品ではありません。カルシウムの摂取には上述の食品やカルシウム配合サプリメントをご活用ください。各製品の特徴と食品区分は以下のとおりです。

naturism 3シリーズの食品区分・カルシウム配合の有無・主な特徴
製品 食品区分 カルシウム配合 主な配合成分・特徴
naturism Blue 健康食品(一般食品) 含まれない 黒烏龍茶ポリフェノール・L-カルニチン・食物繊維(イヌリン)・玄米外皮・胚芽・アロエベラ配合。食事を楽しみたい方の食事サポートに。人工香料・着色料・保存料不使用。
KOSO in naturism(Pink) 健康食品(一般食品) 含まれない 穀物麹(W酵素)・植物発酵物・L-カルニチン・アロエベラ・乳酸菌発酵物(植物由来)配合。インナーケアも意識したい方へ。
naturism Premium 機能性表示食品(届出番号 H975) 含まれない 機能性関与成分:ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン配合。BMIが高めの方の腹部の脂肪が気になる方向け(届出表示あり)。

【機能性表示(届出番号 H975)】「本品にはブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンが含まれます。ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンは、BMIが高めの方の腹部の脂肪を減らす機能があることが報告されています。」

本品は、疾病の診断・治療・予防を目的としたものではありません。食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。

よくある質問(FAQ)

Q1. カルシウム不足はどのようなサインで気づけますか?

カルシウムは血中濃度を一定に保つ仕組みがあるため、不足しても短期間では自覚症状が出にくいのが特徴です。長期的な不足が続くと骨密度が低下し、骨折リスクが高まる可能性があります。また、極端な低カルシウム血症(低カルシウムアルブミン補正値)では手足のしびれ・筋肉のけいれん・疲労感が現れることがあります。日常的な骨の健康チェックは骨密度検査(DXA法)が有用ですので、気になる方は医療機関にご相談ください。

Q2. 乳製品が苦手・乳糖不耐症の場合はどう摂ればよいですか?

乳糖不耐症の方は乳糖(ラクトース)を分解しにくいため、牛乳を大量に飲むとお腹の不調が起こりやすい場合があります。その場合は①乳糖を分解処理した「ラクトフリー牛乳」の利用、②発酵が進んだヨーグルト(乳糖が一部分解されている)や硬質チーズの活用、③小松菜・しらす干し・油揚げ・さくらえびなどの乳製品以外の食品からの補給、が有効です。カルシウム強化の豆乳も選択肢になります。

Q3. カルシウムと骨粗しょう症の関係を教えてください。

骨粗しょう症は骨密度が低下して骨折リスクが高まる疾患で、閉経後女性や高齢者に多く見られます。カルシウムの長期的な不足は骨密度低下リスクを高める可能性がありますが、骨の健康にはカルシウムだけでなく、ビタミンD・ビタミンK・タンパク質・適度な運動・喫煙しないこと・飲酒を控えることなどが総合的に重要です。骨粗しょう症の診断・治療・予防については医療機関にご相談ください。本記事はサプリメント・食品の情報提供であり、医療アドバイスではありません。

Q4. カルシウムを摂りすぎるとどうなりますか?

通常の食事だけで耐容上限量(2,500mg/日)を超えることはまれですが、サプリメントを多量に使用した場合は過剰摂取になることがあります。過剰なカルシウム摂取が続くと、高カルシウム血症(倦怠感・嘔吐・多尿・意識障害など)や腎結石のリスクが高まる可能性があります。また、過剰なカルシウムは鉄・亜鉛・マグネシウムなど他のミネラルの吸収を妨げることも知られています。サプリメントを使用する場合は食事からの摂取量も合わせて考慮し、上限を超えないようにしましょう。

Q5. ほうれん草はカルシウムが多いと思っていましたが実際はどうですか?

ほうれん草のカルシウム含有量は100gあたり49mg(日本食品標準成分表2020年版)と、小松菜(170mg/100g)の3分の1以下です。さらに、ほうれん草にはシュウ酸が多く含まれており、シュウ酸はカルシウムと結合して不溶性の蓚酸カルシウムとなり、腸からの吸収を妨げます。カルシウム摂取を意識するなら、同じ葉物野菜でも小松菜・大根葉・チンゲン菜のほうが適しています。なお、ほうれん草は茹でて水にさらすことでシュウ酸を一定量低減できます。

まとめ

カルシウムは骨と歯の形成から神経・筋肉の機能まで広く関わる重要なミネラルですが、日本人は慢性的に推奨量(成人女性650mg/日)を下回りがちです。夏は発汗・食欲低下・ビタミンD不足が重なりやすく、特に注意が必要な季節です。乳製品・小魚・大豆製品・小松菜などの緑黄色野菜を日々の食事に取り入れ、ビタミンD源となる魚類やきのこを組み合わせることが効率的なカルシウム補給の基本です。サプリメントで補う場合は1回500mg以下を目安に、耐容上限量(2,500mg/日)を超えないよう注意しましょう。

出典

  1. 厚生労働省「日本人の食事摂取基準2020年版」カルシウムの推奨量・耐容上限量
    (https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/syokuji_kijyun.html)
  2. 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」食品別カルシウム含有量
    (https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_01110.html)
  3. 厚生労働省「令和元年 国民健康・栄養調査報告」日本人成人のカルシウム平均摂取量
    (https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kenkou_eiyou_chousa.html)
  4. 消費者庁「機能性表示食品届出データベース」届出番号 H975(naturism Premium)
    (https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/foods_with_function_claims/search/)

監修体制

本記事は naturism 編集部が公開情報(消費者庁届出データベース・厚生労働省・PMDA 等)をもとに作成し、 管理薬剤師 岩崎喜代美が内容の正確性と表現を確認しています。 医薬品を扱う薬剤師の視点で、記事の内容に誤りや誇張がないかを確認しています。 本記事は医療・薬学的アドバイスを提供するものではありません。 ご自身の健康状態については医療機関にご相談ください。

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