バランスよく野菜・穀物・豆類を配置した食卓

「DASH食」とは?高血圧予防に注目される食事パターンの基礎知識と日本での実践ポイントを解説【2026年版】

この記事の結論DASH食は野菜・果物・豆類を増やし塩分と飽和脂肪の摂取を控える食事パターンで、大規模臨床試験で血圧値への影響が報告されています。特定の食品を禁じず日本の和食文化とも親和性が高い考え方です。

「DASH食」とは?高血圧予防に注目される食事パターンの基礎知識と日本での実践ポイントを解説【2026年版】

DASH食は、野菜・果物・豆類・低脂肪乳製品を増やし、塩分・飽和脂肪・砂糖類を抑える食事パターンです。米国国立心肺血液研究所(NHLBI)が主導した複数の大規模臨床試験で血圧値への影響が報告されており、WHOや日本高血圧学会のガイドラインにも記載されています。特定の食品を完全に禁じるわけではなく、食事全体のバランスを整えるアプローチのため、日本の和食文化とも親和性の高い考え方です。

監修:管理薬剤師 岩崎喜代美

DASH食の基本はどんな食事パターンなのか?

DASH食(Dietary Approaches to Stop Hypertension=高血圧への食事アプローチ)は、1990年代に米国のNHLBI(国立心肺血液研究所)が主導したDASH試験から生まれた食事パターンです。名称に「高血圧」が含まれていますが、特定の疾患を治療するための医療食ではなく、食事全体の構成を野菜・果物・豆類などの割合を高める方向に整えるという考え方が基本です。

DASH食では「食品グループごとの目安サービング数」を設定しており、おもに次のような構成が推奨されています。

  • 野菜を1日4〜5サービング(生野菜約240mL相当が1サービングの目安)
  • 果物を1日4〜5サービング
  • 全粒穀物(玄米・全粒小麦)を1日6〜8サービング
  • 低脂肪乳製品を1日2〜3サービング
  • 豆類・ナッツ・種実を週4〜5サービング
  • 魚・鶏肉・赤身肉は1日合計6サービング以下
  • 油脂・砂糖類は少量に抑える

塩分については、標準のDASH食では1日2,300mg(食塩相当量約5.8g)以下を目標とし、より積極的な低塩版では1,500mg(同約3.8g)以下とされています。日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン2019」では成人の食塩摂取量の目標を1日6g未満としており、DASH食の低塩版と近い水準です。

DASH食が世界的に注目される科学的背景とは?

DASH食の根拠となる主な臨床試験は次の2つです。食事パターン全体を変えることで血圧値に影響が生じるかを検証した代表的な試験として、今日でも多くのガイドラインに引用されています。

DASH食に関する主な臨床試験の概要
試験名 発表年・掲載誌 主な結果
DASH試験 1997年・New England Journal of Medicine DASH食群の収縮期血圧が対照群と比べて平均5.5mmHg低下。高血圧有症者に限ると平均11.4mmHg低下が報告された。
DASH-Sodium試験 2001年・New England Journal of Medicine DASH食と低塩(1日1,500mg)を組み合わせると、DASH食のみより収縮期血圧がさらに低かったことが報告された。

これらの結果を踏まえ、2019年の日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン」ではDASH食パターンが非薬物療法の参照例として示されています。なお、DASH食はあくまで食事パターンに関する研究に基づく情報であり、個人の血圧値を改善することを保証するものではありません。高血圧と診断されている方や服薬中の方は、必ず担当医にご相談ください。

DASH食・地中海食・日本食(和食)の違いは?

世界的に研究されている主な食事パターンとして、DASH食のほかに地中海食・日本食(和食)があります。3つの食事パターンの特徴を整理しました。

DASH食・地中海食・日本食(和食)の比較
比較項目 DASH食 地中海食 日本食(和食の原則)
主な特徴 減塩・野菜果物・低脂肪乳製品重視 オリーブ油・魚・豆類・少量の赤ワイン 魚・大豆製品・野菜・海藻・発酵食品
乳製品の扱い 低脂肪乳製品を積極的に推奨 ヨーグルト・チーズを適度に 比較的少ない
油脂の方針 飽和脂肪を制限 オリーブ油(不飽和脂肪)を積極活用 植物油を少量、揚げ物は控えめ
塩分の目標 2,300mg/日(標準)〜1,500mg/日(低塩版) 明示的な塩分目標は設けていない 男性7.5g未満/女性6.5g未満(厚労省2020年版目標量)
主な研究対象 血圧値への影響 心血管疾患リスク・認知機能 長寿・がん・生活習慣病リスクとの関連
日本での実践しやすさ 比較的取り入れやすい オリーブ油等の食材習慣に慣れが必要 漬物・みそ汁・醤油による塩分過多が主な課題

いずれの食事パターンも「特定の食品だけを増やす・减らす」より「食事全体の構成を整える」発想が共通しています。地中海食の詳細は「地中海食」とは?日本でも実践できる健康長寿の食事パターンをあわせてご覧ください。

日本人がDASH食を実践する5つのポイントは?

DASH食の考え方を日本の食生活に落とし込む際のポイントを5つ紹介します。和食の強みを活かしながら、課題である塩分と全粒穀物の意識を高めることが日本での実践の鍵です。

DASH食を日本の食事で実践するポイント
ポイント 具体的なアクション 日本の食事での例
①野菜・海藻を増やす 1日350g以上を目指す(厚労省目標量と同水準) みそ汁の具を根菜・海藻に増やす・副菜をプラス1品
②果物を日常に取り入れる 1日200g程度を目安に みかん1個+りんご1/2個、間食として果物を選ぶ
③主食を全粒穀物に切り替える 白米の一部を玄米・雑穀米・大麦に置き換える 玄米ご飯・大麦入りご飯・全粒小麦パン
④豆類・大豆製品を毎日1食 納豆・豆腐・枝豆・ひよこ豆などを活用 納豆1パック・木綿豆腐1/4丁・煮豆の小鉢
⑤塩分の使い方を見直す みそ汁は1日1杯・漬物は少量・減塩みそや昆布だしを活用 醤油をかける→つける、出汁を効かせて旨味で塩分を補う

厚生労働省「国民健康・栄養調査(2023年版)」によると、日本人の野菜摂取量の平均は281g/日で目標の350gを下回っています。一方、食塩摂取量の平均は男性10.9g・女性9.3gと目標量を大きく超えており、DASH食の実践においては塩分の見直しが特に重要なポイントです。減塩の具体的な方法は塩分(ナトリウム)の摂りすぎと減塩5つのポイントで詳しく解説しています。

naturism 3シリーズとDASH食の関係は?

DASH食は食事全体のパターンを整えることが本質です。サプリメントは食事の代わりにはなりません。naturism 3シリーズはそれぞれ食品として次のような位置づけです。

naturism 3シリーズの食品分類と特徴
シリーズ 食品分類 配合の特徴(抜粋) 食事との位置づけ
naturism Blue 健康食品(一般食品) 黒烏龍茶ポリフェノール・イヌリン(食物繊維)・玄米外皮・胚芽・L-カルニチン・アロエベラほか 計9素材 カロリーが気になる方の食事サポート。身体変化の機能は届出していない
KOSO in naturism Pink 健康食品(一般食品) 穀物麹(大豆麹・W酵素)・L-カルニチン・植物発酵乾燥粉末・イヌリンほか 計10素材 酵素・インナーケアも意識したい方の食事サポート。身体変化の機能は届出していない
naturism Premium 機能性表示食品(届出番号H975) ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン(機能性関与成分)・穀物麹(大麦麹)・サラシアレティキュラータ・ハトムギほか 計16素材 BMIが高めの方の腹部の脂肪が気になる方向け。詳細は下記届出表示を参照

naturism Premium(届出番号H975)の届出表示:
本品にはブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンが含まれます。ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンは、BMIが高めの方の腹部の脂肪を減らす機能があることが報告されています。
※本品は、疾病の診断・治療・予防を目的としたものではありません。

各シリーズの詳細な成分・サイズ・選び方は3シリーズ比較ページでご確認ください。なお、未成年者・妊婦(妊娠を計画している方を含む)・授乳中の方はnaturism Premiumの対象外です。

DASH食についてよくある質問

Q. DASH食は日本の食生活で実践できますか?

はい、日本食の原則(魚・大豆製品・野菜・海藻・発酵食品)はDASH食の食品構成と多くの部分が重なります。ただし、みそ汁・漬物・醤油などによる塩分の摂りすぎがDASH食の目標を達成するうえでの主な課題です。減塩みそを使う・だしを効かせて薄味にするなど、小さな変化から始めることが継続のコツです。

Q. DASH食は高血圧の薬の代わりになりますか?

なりません。DASH食はあくまで食事パターンに関する研究情報であり、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。高血圧と診断されて服薬中の方が食事を大きく変えると体調に影響する場合があるため、必ず担当医にご相談のうえ取り組んでください。

Q. DASH食と糖質制限は同時にできますか?

DASH食は全粒穀物を積極的に摂ることを推奨しているため、炭水化物を大幅に制限する糖質制限食とは食事設計の方向性が異なります。糖質制限の考え方については「糖質制限(低炭水化物食)」とは?をあわせてご覧ください。どちらのアプローチが自分に合うかは個人差があります。

Q. サプリメントはDASH食の代わりになりますか?

なりません。DASH食の研究で確認されているのは、食事パターン全体の組み合わせによる影響です。特定の栄養素をサプリメントで単独補充することはDASH食パターンを再現することにはなりません。サプリメントは食事を補助する位置づけとして活用するものです。

Q. DASH食は何歳から始めても効果がありますか?

DASH試験ではさまざまな年齢層の参加者が含まれており、年齢を問わず取り組める食事パターンとされています。ただし、高齢者・腎疾患のある方は食品グループ別の目安量(とくに乳製品・カリウムを多く含む食品)が体に合わない場合があるため、医療機関にご相談ください。

まとめ

DASH食は、野菜・果物・豆類・低脂肪乳製品を増やし、塩分・飽和脂肪を抑えることを基本とする食事パターンです。1990年代の大規模臨床試験で血圧値への影響が報告されて以来、世界的なガイドラインで参照されています。特定の食品を禁じるわけではなく、日本の和食文化とも親和性が高いため、みそ汁の塩分を減らす・副菜を1品追加するといった小さな変化から始めることができます。食事パターンの改善が健康管理の基本であり、サプリメントはあくまで食事を補助する位置づけです。

naturism 3シリーズについては3シリーズ比較ページまたはよくあるご質問をご覧ください。naturism Premiumのシリーズページはこちらです。

出典

  1. Appel LJ, et al. A clinical trial of the effects of dietary patterns on blood pressure. DASH Collaborative Research Group. N Engl J Med. 1997;336(16):1117-1124.
  2. Sacks FM, et al. Effects on blood pressure of reduced dietary sodium and the Dietary Approaches to Stop Hypertension (DASH) diet. N Engl J Med. 2001;344(1):3-10.
  3. 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」食塩相当量の目標量(ナトリウムの章)
  4. 日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2019」第4章 生活習慣の修正
  5. 厚生労働省「国民健康・栄養調査(2023年版)」野菜類・食塩の摂取量
  6. 消費者庁 機能性表示食品届出情報検索 届出番号 H975(2026-08-03取得・撤回フラグなし)

監修体制

本記事は naturism 編集部が公開情報(消費者庁届出データベース・厚生労働省・PMDA 等)をもとに作成し、 管理薬剤師 岩崎喜代美が内容の正確性と表現を確認しています。 医薬品を扱う薬剤師の視点で、記事の内容に誤りや誇張がないかを確認しています。 本記事は医療・薬学的アドバイスを提供するものではありません。 ご自身の健康状態については医療機関にご相談ください。

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