「中性脂肪」とは?健康診断の数値の見方と食事で取り組む5つのポイントを解説【2026年版】
中性脂肪(トリグリセリド)は体のエネルギー貯蔵を担う脂質の一種で、空腹時採血の値が150 mg/dL以上を「脂質異常症(高トリグリセリド血症)」と判断するのが一般的な基準です(日本動脈硬化学会 2022年版ガイドライン)。食事での糖質・アルコールの摂りすぎや運動不足が主な原因ですが、青魚を増やす・食物繊維を先に食べるなどの食事習慣で比較的変化しやすい数値です。この記事では、健診の判定基準・高くなる原因・食事で取り組む5つのポイントを管理薬剤師監修のもと解説します。
監修:管理薬剤師 岩崎喜代美
中性脂肪とは何か?体内での役割
中性脂肪(トリグリセリド、英: Triglyceride)は、グリセロール1分子に3本の脂肪酸が結合した脂質の一種です。食事から摂取した糖質・脂質・アルコールは肝臓で中性脂肪に合成され、血液中に放出されたり、皮下や腹部に蓄積されたりします。
中性脂肪はエネルギーの貯蔵庫として体に不可欠な物質です。空腹時や運動時など食事からのエネルギーが不足したときに分解されて筋肉や臓器のエネルギー源として利用されます。一方、過剰に蓄積すると腹部への脂肪増加や動脈硬化リスクの上昇につながることが知られています。
血液検査では「TG」と表記されることが多く、コレステロール(LDL・HDL)とは異なる脂質です。「中性脂肪が高い」ことは脂質異常症の一形態であり、単独でも動脈硬化リスク因子となりますが、特にHDL(善玉)コレステロールの低値・腹部肥満との組み合わせでリスクが増加します。
健康診断の「中性脂肪」数値はどう読む?
健康診断(特定健診)では、原則として10時間以上絶食した空腹時に採血して中性脂肪を測定します。2024年度の特定健診の見直し以降、食後3.5時間未満の採血は「随時中性脂肪」として別の基準(175 mg/dL以上を高値の目安)で扱われるよう変更されました(厚生労働省 令和5年7月31日通知)。これにより、食後に受けた健診でも中性脂肪の判定が可能になりましたが、判定基準が異なる点に注意が必要です。
| 判定区分 | 空腹時 TG 値(mg/dL) | 対応の目安 |
|---|---|---|
| 低値 | 30 未満 | 栄養状態・甲状腺疾患などの観点から医師に相談を |
| 正常範囲 | 30〜149 | 概ね正常。食事習慣を維持する |
| 境界域・脂質異常症 | 150〜499 | 食事・運動習慣の見直しを開始。必要に応じ受診 |
| 高値 | 500 以上 | 急性膵炎リスクが高まる。早めに医療機関を受診 |
1回の測定値だけで判断せず、LDL/HDLコレステロールや空腹時血糖値なども合わせて、かかりつけ医に相談することが大切です。
中性脂肪が高くなる原因は何か?
中性脂肪は特に「食事内容」の影響を受けやすく、次の3つが主な原因として挙げられています。
- 糖質・果糖の過剰摂取:白米・菓子パン・清涼飲料水・果物の摂りすぎは、肝臓での中性脂肪合成を促進します。特に液体で摂取する果糖(清涼飲料水や果汁100%ジュース)は吸収が速く、中性脂肪への転換が起こりやすいとされています。
- アルコールの過剰摂取:アルコールは肝臓での中性脂肪合成を直接促し、血液中への放出(VLDL増加)を高めます。毎日飲酒する習慣や大量飲酒が続く場合は特に注意が必要です。
- 運動不足・腹部への脂肪蓄積:エネルギー消費が少ないと余剰エネルギーが体脂肪として蓄積されます。お腹周りに脂肪が蓄積しやすい体型では、血液中の中性脂肪値も上昇しやすいことが複数の研究で報告されています。
甲状腺機能低下症・糖尿病・腎疾患など疾患が原因になる「続発性高TG血症」もあります。継続して高値が続く場合は、食事習慣の見直しと並行して医師への相談を優先してください。
食事で取り組む5つのポイント
中性脂肪は食事の工夫で比較的変化しやすい数値です。以下の5つのポイントを日常の食事に取り入れてみましょう。
- 青魚(EPA/DHA)を週2〜3回食べる:サバ・イワシ・サンマなどに含まれるEPA・DHA(オメガ3脂肪酸)は、肝臓での中性脂肪合成を抑制する働きが複数の研究で報告されています。缶詰(サバ缶・イワシ缶)でも手軽に摂取できます。
- 食物繊維を「先食べ」で摂る:野菜・海藻・きのこ類を食事の最初に食べることで、糖質の消化・吸収速度を緩やかにし、食後の血糖急上昇から中性脂肪への転換を抑えることが期待できます。
- 液体の糖質(清涼飲料水・果汁ジュース)を見直す:液体で摂取する果糖は固形食品より吸収が速く、中性脂肪に転換されやすい傾向があります。日常の飲み物を水・無糖のお茶・ブラックコーヒーに置き換えることが効果的です。
- アルコールに休肝日を設ける:飲酒量の削減と週2〜3日の休肝日の設定は、肝臓の中性脂肪合成量の低減につながるとされています。飲む場合は1日の量を純アルコール換算20g程度に抑えることが目安です(厚生労働省「健康日本21」より)。
- 1日3食・規則正しく食べる:欠食→大量食事の繰り返しは、食後のインスリン急分泌を介して中性脂肪合成を高めます。食事を3食に均等に分散させることが基本です。
| 食材・飲料の種類 | 中性脂肪への傾向 | 選び方・置き換えのポイント |
|---|---|---|
| 青魚(サバ・イワシ・サンマ) | EPA/DHAが中性脂肪合成を抑制する報告あり | 週2〜3回を目標に。缶詰でも手軽に摂れる |
| 白米・精製パン | 精製炭水化物は中性脂肪に転換されやすい | 玄米・全粒粉パンへの部分置き換えを検討 |
| 清涼飲料水・果汁100%ジュース | 果糖が中性脂肪合成を強く促進 | 水・無糖のお茶・ブラックコーヒーに置き換え |
| 野菜・海藻・きのこ | 食物繊維が糖吸収を緩和し転換を抑制 | 先食べ習慣で食事の最初に取り入れる |
| アルコール全般 | 肝臓での中性脂肪合成を直接増やす | 週2〜3日の休肝日を設ける・1日20g程度に抑える |
中性脂肪とBMI・お腹周りの関係は?
中性脂肪の増加と腹部への脂肪蓄積は密接に関連しています。体格指数(BMI:体重kg ÷ 身長m²)が25以上の肥満、特にウエスト周囲径が男性85cm以上・女性90cm以上を超えるような腹部肥満では、血液中の中性脂肪値が上昇しやすいことが知られています。
メタボリックシンドロームの診断基準(日本内科学会 2005年)でも、腹部肥満に加えてTG 150 mg/dL以上の組み合わせが動脈硬化リスクの評価指標として用いられています。お腹周りが気になる方は、中性脂肪値とあわせてBMI・ウエスト周囲径も継続的に確認することが重要です。
サプリメントと中性脂肪の関係は?正しい位置づけを確認する
サプリメントは食事・運動習慣を補助するものです。中性脂肪への直接的な機能を訴求するには、機能性表示食品またはトクホとしての届出・許可が必要です。製品を選ぶ際は、食品区分と届出内容を必ず確認してください。
naturism のサプリメントの食品区分と位置づけは以下のとおりです。
| 製品 | 食品区分 | 主な配合成分・特徴 | 中性脂肪への届出機能 |
|---|---|---|---|
| naturism Blue | 健康食品(一般食品) | 黒烏龍茶ポリフェノール・食物繊維(イヌリン)・L-カルニチン配合 | なし(食事を楽しみたい方の食事サポートとしての位置づけ) |
| KOSO in naturism(Pink) | 健康食品(一般食品) | W酵素(穀物麹)・植物発酵物・L-カルニチン配合 | なし(インナーケアを意識する方の食事サポートとしての位置づけ) |
| naturism Premium | 機能性表示食品(H975) | ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン(機能性関与成分)配合 | なし(腹部の脂肪に関する届出機能あり。下記届出表示を参照) |
naturism Premium(届出番号 H975)の届出表示は以下のとおりです。
本品にはブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンが含まれます。ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンには、BMIが高めの方の腹部の脂肪を減らす機能があることが報告されています。
本品は、疾病の診断・治療・予防を目的としたものではありません。
※上記届出表示は「腹部の脂肪」を対象とするものであり、血液中の中性脂肪値の変動を届け出たものではありません。中性脂肪値の管理については医療機関でのご相談を優先してください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 健康診断で中性脂肪が160 mg/dLでした。すぐ病院に行く必要がありますか?
A. 150〜499 mg/dLの境界域では、まず3〜6か月間の食事・運動習慣の見直しを試みることが一般的な対応です。ただし、他の検査値(LDLコレステロール・血糖・血圧)も高い場合や、500 mg/dL以上の高値の場合は早めにかかりつけ医に相談することをお勧めします。
Q2. お酒をやめると中性脂肪は早く変わりますか?
A. アルコールの制限は中性脂肪値の改善に比較的効果が出やすいとされています。節酒・禁酒を継続した場合、数週間〜2か月程度で数値に変化が現れるケースが多いとされますが、個人差があります。食事全体の見直しとあわせて取り組むことで、より効果が期待できます。
Q3. 中性脂肪が高いのとコレステロールが高いのは何が違いますか?
A. コレステロール(LDL・HDL)と中性脂肪は別の脂質です。LDLは動脈壁へのコレステロール蓄積に関与し、中性脂肪は主にエネルギー貯蔵として機能します。どちらが高くても脂質異常症の一種ですが、食事対策の重点が異なります。中性脂肪は糖質・アルコールの制限とEPA/DHAの摂取が中心となり、LDLには飽和脂肪酸(肉の脂身・バター・乳脂肪)の制限が重要です。
Q4. 中性脂肪と血糖値は関係ありますか?
A. 密接に関連しています。食後に血糖値が急上昇すると(いわゆる血糖値スパイク)、余剰の糖質が肝臓で中性脂肪に変換されやすくなります。GI値を意識した食べ方や食物繊維の先食べは、血糖値と中性脂肪の両方を穏やかに保つ食事習慣として役立ちます。詳しくは「血糖値スパイクとは?食後血糖の急上昇を緩やかにする食べ方とGI値の基礎知識」もあわせてご覧ください。
Q5. 中性脂肪が低すぎる場合(30未満)は問題ですか?
A. 中性脂肪の低値(30 mg/dL未満)は、甲状腺機能亢進症・栄養不良・吸収不全症候群などの可能性を示す場合があります。過度な食事制限が原因のこともあります。低値が続く場合はかかりつけ医に相談することをお勧めします。
まとめ
中性脂肪は体のエネルギー貯蔵を担う脂質であり、空腹時150 mg/dL以上が脂質異常症(高TG血症)の目安です。糖質(特に液体の果糖)・アルコールの管理、青魚によるEPA/DHAの摂取、食物繊維の先食べ、規則正しい食事を積み重ねることで、比較的変化しやすい数値です。7月は春の健診結果が手元に届く方も多い時期です。結果を機に日々の食事習慣を振り返るきっかけにしてみてください。
本記事は一般的な情報提供を目的としており、個々の健康状態への対応については必ず医療機関にご相談ください。
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出典・参考情報
- 日本動脈硬化学会「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2022年版」(2022年)
- 厚生労働省「特定健康診査における随時中性脂肪の取扱いの変更(令和5年7月31日 健発0731第3号・保発0731第5号)」(2023年)
- 厚生労働省「健康日本21(第三次)」(2023年)
- 厚生労働省「日本人の食事摂取基準 2020年版」(2019年)
- 消費者庁 機能性表示食品届出情報検索「H975 naturism Premium」(2024年届出)
監修体制
本記事は naturism 編集部が公開情報(消費者庁届出データベース・厚生労働省・PMDA 等)をもとに作成し、 管理薬剤師 岩崎喜代美が内容の正確性と表現を確認しています。 医薬品を扱う薬剤師の視点で、記事の内容に誤りや誇張がないかを確認しています。 本記事は医療・薬学的アドバイスを提供するものではありません。 ご自身の健康状態については医療機関にご相談ください。
この記事は AI の補助で作成し、naturism 編集部および監修薬剤師が確認しています。
