アスタキサンチンとは?夏のUV対策に注目される天然色素の基礎知識と食事での摂り方を解説
アスタキサンチンは、サケ・エビ・カニなどの海産物に多く含まれる赤橙色の天然色素(カロテノイド系)で、抗酸化成分として世界中で研究が進んでいます。日本でも機能性表示食品の届出に活用されており、紫外線が強まる夏を中心に関心が高まっています。本記事では、アスタキサンチンの成分としての基礎知識・含有食品・機能性表示食品制度との関係・食事での取り入れ方を、消費者庁の届出データベースや公的機関の情報をもとに解説します。
監修:管理薬剤師 岩崎喜代美
アスタキサンチンとはどのような成分ですか?
アスタキサンチン(Astaxanthin)は、βカロテンやリコピンと同じ「カロテノイド」と呼ばれる天然色素の仲間です。化学的にはキサントフィル類に分類され、分子の両末端に水酸基(―OH)とケトン基(C=O)を持つ構造が特徴です。この構造により、細胞膜の内外にまたがる形で機能できる可能性があるとして研究者の間で注目されています。
自然界でアスタキサンチンを生合成するのは、主にヘマトコッカス(Haematococcus pluvialis)という微細藻類です。サケ・マス・エビ・カニは、食物連鎖を通じてこの藻類やオキアミを取り込み、体内にアスタキサンチンを蓄積します。それがこれらの海産物が赤橙色をしている理由です。市販サプリメントの原料はヘマトコッカス藻からの抽出物が主流であり、甲殻類由来の製品と異なります。
なぜ夏にアスタキサンチンが話題になるのですか?
紫外線(UV)が皮膚に当たると、体内で「活性酸素種(ROS)」が生じます。この活性酸素が皮膚の細胞や組織の成分を酸化することが、いわゆる「光老化」と呼ばれる状態に関与していると考えられています。アスタキサンチンを機能性関与成分として用いた機能性表示食品の一部には、「紫外線刺激から肌を守ることを助ける」や「肌の潤いを保つ」といった機能の届出が消費者庁データベースに登録されており、夏季に注目が集まる背景となっています。
なお、これらは製品ごとの届出内容であり、「アスタキサンチンを含む食品すべてに同じ機能がある」という意味ではありません。機能の表示は届出を行った製品のみに認められるものです。
アスタキサンチンはどの食品に含まれていますか?
アスタキサンチンは海産物を中心に含まれていますが、食品・産地・飼育環境・調理法によって含有量は大きく異なります。以下は研究報告(Ambati et al., Marine Drugs, 2014; 国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 健康食品素材情報 等)をもとにした目安です。
| 食品 | 含有量の目安(可食部100gあたり) | 補足 |
|---|---|---|
| 天然サケ・マス | 0.5〜3 mg程度 | 野生はオキアミ摂食で自然蓄積。養殖は飼料由来 |
| 養殖サーモン | 0.5〜2 mg程度 | 天然と量は近い場合があるが飼料・品種で変動大 |
| イクラ・筋子 | 1〜3 mg程度 | 卵への蓄積率が高い。塩分に注意 |
| エビ類(桜エビ等) | 0.2〜1 mg程度 | 甲殻部分に多い。加熱で赤く変色 |
| カニ | 0.1〜0.5 mg程度 | 甲殻に多い。食べられる部位は少なめ |
※上記はあくまで目安値であり、同じ食品でも含有量に幅があります。日常的に魚介類をバランスよく食べることがアスタキサンチン摂取の基本です。
調理・食べ方のポイント
アスタキサンチンはβカロテンと同じ脂溶性成分のため、油脂と一緒に摂ることで消化管での吸収率が高まるとされています(Coral-Hinostroza et al., 2004)。加熱によって含有量が大きく損なわれるわけではありませんが、過度の高温・長時間加熱は避けたほうが安心です。日本の食卓では、焼き鮭・刺身・サーモンのカルパッチョ・いくら丼など、日常的に取り入れやすい料理が多いのが利点です。
アスタキサンチンの抗酸化特性はどのようなものですか?
アスタキサンチンは試験管レベルの研究(in vitro)において、特に「一重項酸素(singlet oxygen)」という活性酸素種に対して高い消去活性を示すことが報告されています。カロテノイドの中でもキサントフィル系は分子構造上、細胞膜の疎水層と親水層の両方に作用できる可能性があることが、抗酸化研究で注目される理由のひとつです。
ただし、試験管内の抗酸化能はヒトの体内での効果を直接示すものではありません。食品成分の吸収率・代謝経路・個人差が大きく影響するため、「抗酸化力が強い成分を摂れば確実に効果がある」という図式は成立しません。機能性表示食品で表示が認められているものは、ヒト対象の臨床試験データを消費者庁に届け出たものです。
| 成分名 | 化学分類 | 水溶性 / 脂溶性 | 主な食品源 |
|---|---|---|---|
| アスタキサンチン | キサントフィル(カロテノイド) | 脂溶性 | サケ・エビ・ヘマトコッカス藻 |
| βカロテン | カロテン(カロテノイド) | 脂溶性 | ニンジン・カボチャ・ほうれん草 |
| リコピン | カロテン(カロテノイド) | 脂溶性 | トマト・スイカ |
| ビタミンE(トコフェロール) | 脂溶性ビタミン | 脂溶性 | ナッツ類・植物油・アボカド |
| ビタミンC(アスコルビン酸) | 水溶性ビタミン | 水溶性 | 柑橘類・ブロッコリー・パプリカ |
| ルテイン / ゼアキサンチン | キサントフィル(カロテノイド) | 脂溶性 | ケール・ほうれん草・卵黄 |
機能性表示食品としてのアスタキサンチンはどのような位置づけですか?
日本の機能性表示食品制度では、事業者が科学的根拠(システマティックレビューまたは臨床試験)をもとに消費者庁へ届け出ることで、特定の機能を表示できます。2026年7月時点で消費者庁の届出データベースを確認すると、アスタキサンチンを機能性関与成分とした製品が複数登録されており、届出表示の傾向として以下のカテゴリが見られます。
- 目のピント調節を助ける(調節機能)
- 目の疲労感を和らげる
- 肌の潤い・弾力の維持を助ける
- 紫外線刺激から肌を守ることを助ける(UV関連)
これらは届出製品ごとに固有の表示であり、すべてのアスタキサンチン含有食品に適用されるものではありません。届出番号・機能の正文・一日摂取目安量は消費者庁の届出データベースで無料で確認できます(出典参照)。
アスタキサンチンは naturism のいずれの製品にも配合されていません。以下で naturism の3シリーズとその配合成分を整理します。
naturismの3シリーズとアスタキサンチンの関係は?
| 製品 | 食品区分 | 主な配合成分 | アスタキサンチン |
|---|---|---|---|
| naturism Blue | 健康食品(一般食品) | 黒烏龍茶ポリフェノール・L-カルニチン・食物繊維(イヌリン)・玄米外皮・胚芽・アロエベラ | 含まない |
| KOSO in naturism(Pink) | 健康食品(一般食品) | 穀物麹(W酵素)・植物発酵物・L-カルニチン・アロエベラ・乳酸菌発酵物(植物由来) | 含まない |
| naturism Premium | 機能性表示食品(届出番号H975) | ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン・穀物麹・白インゲンマメ・アロエベラ・サラシアレティキュラータ・発酵紅茶・乳酸菌発酵物 | 含まない |
naturism Premiumは機能性表示食品であり、機能性関与成分はブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンです(届出番号H975)。以下が届出表示の正文です。
【届出表示(H975)】
本品にはブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンが含まれます。ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンには、BMIが高めの方の腹部の脂肪を減らす機能があることが報告されています。
本品は、疾病の診断・治療・予防を目的としたものではありません。
食生活は、主食・主菜・副菜を基本に、食事のバランスを。
アスタキサンチンをはじめ、NMN・スペルミジン・レスベラトロールなど話題の成分については、本ブログでそれぞれ一般情報として解説しています(関連記事参照)。いずれも現時点で naturism 製品への配合はありません。
よくある質問(FAQ)
Q1. アスタキサンチンは甲殻類アレルギーがある人でも摂れますか?
市販サプリメントのアスタキサンチン原料は、ヘマトコッカス藻(微細藻類)から抽出されたものが主流です。甲殻類が原料ではないため、甲殻類アレルギーがある方でも摂取できる製品があります。ただし、製品によっては製造工程での混入リスクや他のアレルゲン成分が含まれる場合があるため、必ず個別製品のアレルゲン表示・注意事項を確認してください。判断に迷う場合は、かかりつけ医や薬剤師に相談することをおすすめします。
Q2. アスタキサンチンを食事だけで十分な量を摂ることはできますか?
機能性表示食品の届出で用いられる1日摂取量は製品によって異なりますが、複数mgの範囲が多く報告されています。食事で毎日安定してその量を摂ることは容易ではありません。たとえばサケ100gのアスタキサンチン含量は数mg程度ですが、天然・養殖・産地・調理法で変動が大きく、食事から一定量を維持するのは難しい面があります。食事でシーフードを積極的に取り入れつつ、特定の機能を期待する場合は届出内容を確認した上でサプリメントの活用を検討することも選択肢のひとつです。
Q3. アスタキサンチンは脂溶性と聞きましたが、過剰摂取になりませんか?
アスタキサンチンはβカロテンのように体内でビタミンAに変換されるタイプではありません。現時点では一般的な食品レベルの摂取で深刻な過剰摂取報告はされていませんが、脂溶性成分は体内に蓄積しやすい性質があります。高用量のサプリメントを長期間使用する場合は、製品の注意事項を確認した上で医師・薬剤師にご相談ください。また、いずれの健康食品・機能性表示食品も「疾病の診断・治療・予防を目的としたものではありません」。
Q4. naturism Premiumにアスタキサンチンは入っていますか?
naturism Premiumの機能性関与成分はブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン(届出番号H975)であり、アスタキサンチンは配合されていません。PremiumはBMIが高めの方の腹部の脂肪を減らす機能が報告されている機能性表示食品です。アスタキサンチン・NMN・スペルミジン・コエンザイムQ10・レスベラトロールなどのトレンド成分もnaturismの製品には配合されておらず、それらの情報は一般的な解説記事でご確認ください。
Q5. アスタキサンチンを購入するとき何を確認すればよいですか?
製品を選ぶ際は次の点を確認することをおすすめします。①原料が藻類由来か甲殻類由来か(アレルギー対応の確認)、②機能性表示食品の場合は消費者庁の届出番号・機能の正文・対象者・摂取注意事項を届出データベースで照合、③医薬品や他のサプリメントとの相互作用が気になる場合は薬剤師・医師に相談。食品は「食生活は主食・主菜・副菜を基本に、食事のバランスを」が基本です。
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出典
- 消費者庁「機能性表示食品の届出情報検索」(2026年7月確認)
https://www.fld.caa.go.jp/caaks/cssc01/ - 国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所(NIBIOHN)「健康食品の安全性・有効性情報 アスタキサンチン」
https://hfnet.nibiohn.go.jp/ - Ambati RR, et al. "Astaxanthin: Sources, Extraction, Stability, Biological Activities and Its Commercial Applications." Marine Drugs. 2014;12(1):128-152.
- 消費者庁「機能性表示食品について」
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/foods_with_function_claims/ - 厚生労働省「e-ヘルスネット 抗酸化物質」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
監修体制
本記事は naturism 編集部が公開情報(消費者庁届出データベース・厚生労働省・PMDA 等)をもとに作成し、 管理薬剤師 岩崎喜代美が内容の正確性と表現を確認しています。 医薬品を扱う薬剤師の視点で、記事の内容に誤りや誇張がないかを確認しています。 本記事は医療・薬学的アドバイスを提供するものではありません。 ご自身の健康状態については医療機関にご相談ください。
この記事は AI の補助で作成し、naturism 編集部および監修薬剤師が確認しています。
