メタボリックシンドロームとは?診断基準・原因と食事で取り組む5つの改善ポイントを解説【2026年版】
この記事の結論メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪型肥満に高血糖・高血圧・脂質異常のうち2つ以上が重なった状態です。日本の診断基準・食事での改善5ポイント・2024年から変わった特定健診の仕組みを公開情報をもとに解説します。
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メタボリックシンドロームとは?診断基準・原因と食事で取り組む5つの改善ポイントを解説【2026年版】
メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪型肥満にともなって高血糖・高血圧・脂質異常のうち2つ以上が重なった状態です。自覚症状が出にくいため気づかれにくいですが、心疾患や脳血管疾患のリスクを大幅に高める深刻な状態です。食事・運動・生活習慣の見直しによってリスクを下げることが可能であり、2024年度から始まった第4期特定保健指導では「腹囲2cm・体重2kg減」が主要アウトカム目標として設定されています。
監修:管理薬剤師 岩崎喜代美
メタボリックシンドロームとは何ですか?
「メタボリックシンドローム」(Metabolic Syndrome)とは、内臓脂肪の過剰な蓄積(内臓脂肪型肥満)を必須条件とし、そこに血圧・血糖・血中脂質の3つのリスク因子のうち2つ以上が重なった状態を指します。日本内科学会をはじめとする8学会が2005年に日本独自の定義と診断基準を発表し、現在もこの基準が特定健診などで使用されています。
よく「メタボ=太っている」と認識されがちですが、単純な体重超過とは異なります。特に重要なのはウエスト(腹囲)の大きさ=内臓脂肪の蓄積が起点になる点です。BMIが標準範囲(18.5〜24.9)でも内臓脂肪が蓄積している「隠れメタボ」も珍しくなく、見た目だけでは判断できません。厚生労働省の令和4年(2022年)国民健康・栄養調査では、40〜74歳の男性において、メタボリックシンドロームが強く疑われる者と予備群を合わせると約52%に達しています。
日本のメタボ診断基準は何ですか?(ウエスト+3つのリスク因子)
日本のメタボリックシンドロームは、腹囲(ウエスト周囲径)の基準を必須条件とし、そこに血圧・血糖・脂質の3項目のうち2つ以上が重なることで診断されます。腹囲の基準値は男性85cm以上・女性90cm以上です。
| 項目 | 基準値 | 区分 |
|---|---|---|
| 腹囲(ウエスト周囲径) | 男性 85cm以上 / 女性 90cm以上 | 必須(内臓脂肪蓄積の指標) |
| 血清脂質 | 中性脂肪(TG)150mg/dL以上 または HDLコレステロール 40mg/dL未満 |
選択(下記3項目中2つ以上でメタボ) |
| 血圧 | 収縮期血圧 130mmHg以上 または 拡張期血圧 85mmHg以上 |
選択 |
| 空腹時血糖 | 110mg/dL以上 | 選択 |
腹囲の測定方法は「立位・軽呼気時(息を軽く吐いた状態)・臍(へそ)の高さ」での計測が標準です。服の上からではなく、できるだけ薄着か直接肌に当てて測ることで精度が高まります。女性の腹囲基準が男性より大きい(90cm)のは、同じ腹囲でも女性の内臓脂肪量が少ない傾向があるためです(厚生労働省 e-ヘルスネット)。
メタボはなぜ問題なのですか?(心疾患・脳血管疾患リスク)
リスク因子が単独で存在するよりも、複数が重なることで動脈硬化の進行が加速します。メタボリックシンドロームに該当する人は、リスク因子が1つも重ならない人と比べて虚血性心疾患(心筋梗塞・狭心症)の発症リスクが約2〜3倍、脳血管疾患(脳梗塞など)のリスクも有意に上昇すると報告されています(厚生労働省 e-ヘルスネット、2024年更新)。
内臓脂肪から分泌されるアディポカインと呼ばれる生理活性物質のバランスが乱れると、インスリンの働きが低下(インスリン抵抗性の増大)し、血糖値が上がりやすくなります。これにともなって血圧・血中脂質にも悪影響が連鎖するため、リスク因子が同時に重複しやすくなります。メタボリックシンドロームを放置すると、糖尿病・脂質異常症・高血圧症がそれぞれ進行し、最終的に心筋梗塞や脳梗塞を引き起こすリスクがあります。
メタボと「肥満」「BMI」はどう違いますか?
BMI(Body Mass Index)は「体重(kg)÷身長(m)²」で算出する体格の指標ですが、メタボリックシンドロームの診断にはBMIではなく腹囲を使います。筋肉量が多い人はBMIが高くても内臓脂肪が少ない場合があり、逆にBMI正常でも腹囲が基準を超えている「隠れメタボ」は珍しくありません。
| 指標 | 何を測るか | 日本の基準例 | メタボ診断との関係 |
|---|---|---|---|
| 腹囲(ウエスト周囲径) | 内臓脂肪蓄積の指標 | 男性 85cm以上 女性 90cm以上 |
必須条件 |
| BMI | 体重と身長のバランス | 25以上で「肥満」 (日本肥満学会) |
参考指標 (診断基準に含まれない) |
| 体脂肪率 | 体重に占める脂肪の割合 | 男性25%以上 女性35%以上が目安 |
参考指標 (診断基準に含まれない) |
| 肥満(BMI25以上) | 体格の過体重状態 | BMI25〜29.9は「肥満1度」 BMI30〜は「肥満2度」以上 |
BMI25以上でも 腹囲が基準以下ならメタボ非該当 |
BMIと体脂肪率の詳しい解説については、「体脂肪率」と「BMI」はどう違う?(2026年版)もあわせてご参照ください。
メタボになりやすい人の特徴と主な原因は何ですか?
内臓脂肪型肥満は、食事・運動・睡眠などの生活習慣が大きく影響します。特に中年以降、加齢にともなって筋肉量が減少すると基礎エネルギー消費が低下し、同じ食事量でも脂肪が蓄積しやすくなります。以下の複数の要因が重なることでリスクが高まります。
- 過食・高エネルギーな食事:精製糖質(白米・菓子パン)や飽和脂肪酸の摂りすぎは中性脂肪の上昇を招きます
- 身体活動量の低下:デスクワーク中心の生活でエネルギー消費量が減り、収支バランスがプラスになりやすい
- 睡眠不足:食欲増進ホルモン(グレリン)が増加し、過食につながりやすい(詳しくは睡眠不足と食欲の関係)
- 過度の飲酒:アルコール自体がエネルギーとなるうえ、中性脂肪値を上昇させる作用があります
- 加齢・遺伝的素因:40代以降に急増し、男性は女性に比べて若い年代から該当者が多い傾向があります
- ストレス:コルチゾールの分泌増加が脂肪の蓄積(特に腹部)を促しやすくなります
食事で取り組むメタボ対策5つのポイントは何ですか?
食事改善はメタボ対策の出発点です。2024年度(第4期)から始まった特定保健指導では「腹囲2cm・体重2kgの減少」が主要アウトカム目標に設定されており、食事と運動の組み合わせが推奨されています。以下の5つのポイントを日常に取り入れることから始めましょう。
ポイント1:野菜・食物繊維を食事の最初に食べる(ベジファースト)
野菜・海藻・きのこ類を食事の最初に食べることで食後血糖の上昇が穏やかになり、中性脂肪の蓄積も抑えやすくなります。1食あたり野菜120〜150g程度を目安にしましょう(厚生労働省の1日野菜摂取目標量350g以上から逆算)。血糖値スパイクについての詳しい解説は血糖値スパイクとは?低GI食品の基礎知識もご覧ください。
ポイント2:精製糖質・甘い飲料を控える
白米・白パン・菓子類を過剰に摂ると血糖値が急上昇しやすく、余分なエネルギーが中性脂肪として蓄積されます。主食を玄米・雑穀米・全粒粉パンに置き換えることで食物繊維の摂取量も増やせます。清涼飲料水や加糖のコーヒー飲料も糖質が多いため、水やお茶を基本にしましょう。
ポイント3:中性脂肪を意識した油脂の選択
中性脂肪値が高い場合、飽和脂肪酸(バター・ラード・肉の脂身)を減らし、EPA・DHAが豊富な青魚(サバ・サンマ・イワシ)やオメガ3系脂肪酸を含む亜麻仁油・えごま油を適量取り入れることが有効と報告されています。中性脂肪の詳しい解説は中性脂肪とは?食事で取り組む5つのポイントもご参照ください。
ポイント4:塩分を控えて血圧を管理する
日本人の1日あたり食塩摂取量の目標値は成人男性7.5g未満・女性6.5g未満(厚労省「日本人の食事摂取基準2020年版」)ですが、実際の摂取量はこれを大幅に上回っています。だし・酢・香辛料を活用し、加工食品・外食時の塩分量に注意することで高血圧リスクを下げられます。
ポイント5:適正な飲酒量を守る
純アルコール量で1日20g程度(目安:ビール中瓶1本、日本酒1合、ワイングラス2杯)を超える飲酒は中性脂肪の上昇・血圧上昇・内臓脂肪蓄積に関与します。週に2日以上の休肝日を設けることも生活習慣病リスクの管理に役立ちます。
| 食品グループ | おすすめの選び方 | 摂りすぎに注意する例 |
|---|---|---|
| 主食(穀類) | 玄米・雑穀米・全粒粉パン | 白米の大盛り・菓子パン・うどん(毎日) |
| 野菜・海藻・きのこ | 食事の最初に120〜150g、多種類を | 野菜を取らない食事スタイル |
| たんぱく質 | 青魚・大豆製品・鶏むね肉・卵 | 脂質の多い加工肉・揚げ物の多用 |
| 油脂 | 青魚・亜麻仁油・オリーブ油を適量 | 飽和脂肪酸の多いバター・ラードの多用 |
| 飲み物 | 水・お茶(緑茶・麦茶)を基本に | 清涼飲料水・甘いカフェ飲料・過剰なアルコール |
特定健診・特定保健指導とはどのような制度ですか?(2024年の変更点)
特定健診(いわゆる「メタボ健診」)は、40〜74歳の医療保険加入者を対象に、メタボリックシンドロームの早期発見・早期介入を目的として2008年に始まった国の制度です。腹囲・血圧・血糖・脂質などを計測し、リスクが高い人には「特定保健指導」(食事・運動の専門家による個別支援)が実施されます。
2024年度から始まった第4期では、特定保健指導の評価方法が大幅に変更されました。従来の「支援回数・面談時間」による評価から、「腹囲2cm以上・体重2kg以上の減少」を達成目標とするアウトカム評価へと転換されています(厚生労働省「特定健診・特定保健指導の実施に関する手引き(第4版)」、2023年)。支援の過程よりも実際の身体変化の数値が評価されるようになり、食事・運動の具体的な行動変容が求められています。
職場の健診や市区町村の特定健診の結果でメタボリックシンドロームの「積極的支援」「動機付け支援」に分類された場合は、保健指導を積極的に活用することをおすすめします。
サプリメントはメタボ対策の補助として使えますか?
メタボリックシンドロームの改善には食事・運動を中心とした生活習慣の見直しが基本です。サプリメントは食生活の補助として位置づけるものであり、単独でメタボを「治療」または「予防」するものではありません。
naturismでは、目的や食品区分の異なる3シリーズを展開しています。
| 製品 | 食品区分 | 主な配合成分 | 想定する方 |
|---|---|---|---|
| naturism Blue | 健康食品(一般食品) | 黒烏龍茶ポリフェノール・L-カルニチン・食物繊維(イヌリン)・玄米外皮・胚芽・アロエベラ | 食事を楽しみたい方の食事サポートに |
| KOSO in naturism (Pink) | 健康食品(一般食品) | 穀物麹(W酵素)・植物発酵物・L-カルニチン・アロエベラ・乳酸菌発酵物(植物由来) | 酵素も食事サポートも意識したい方に |
| naturism Premium | 機能性表示食品 (届出番号 H975) |
ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン(機能性関与成分)・穀物麹・白インゲンマメ・アロエベラ・サラシアレティキュラータ・発酵紅茶・乳酸菌発酵物 | BMIが高めで腹部の脂肪が気になる方 |
naturism Premium(届出番号 H975)は機能性表示食品です。届出表示は次のとおりです。
本品にはブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンが含まれます。ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンは、BMIが高めの方の腹部の脂肪を減らす機能があることが報告されています。
本品は、疾病の診断・治療・予防を目的としたものではありません。食生活は主食・主菜・副菜を基本に食事のバランスを心がけてください。未成年者・妊婦・授乳中の方はお召し上がりにならないでください。機能性表示食品の制度について詳しくはトクホ・機能性表示食品・栄養機能食品の違い完全ガイドをご参照ください。
Premium製品の詳しい成分・摂取方法はnaturism Premium とは?機能性表示食品 H975 の成分・対象者・使い方を完全解説もご覧ください。
よくある質問
メタボは自覚症状がなくても診断されますか?
はい。高血糖・高血圧・脂質異常はいずれも軽度では自覚症状がほとんどありません。そのためメタボリックシンドロームは「サイレントキラー」とも呼ばれています。腹囲・血圧・血糖・中性脂肪値を特定健診(職場健診・市区町村健診)で定期的に確認することが早期発見の基本です。40〜74歳の医療保険加入者は特定健診を毎年受診できます(国民健康保険の場合は市区町村の保険者から案内が届きます)。
メタボと診断されたら、すぐに薬が必要になりますか?
必ずしもそうではありません。メタボリックシンドロームの段階では、まず食事・運動を中心とした生活習慣の改善が推奨されます(特定保健指導の活用も有効)。改善が見られない場合や、各リスク因子(高血圧・高血糖・脂質異常症)が重症化している場合に、医師の判断のもとで薬物療法が検討されます。健診結果を持って主治医や保健指導担当者にご相談ください。
ウエスト周囲径を家庭で正確に測る方法はありますか?
家庭でも次の手順で計測できます。①素足で床に立ち、薄着になる(または肌に直接当てる)。②軽く息を吐いた状態(軽呼気時)で、臍(へそ)の高さにメジャーを水平に当てる。③メジャーは締め付けず、肌に軽く当たる程度に。④毎日同じ時間帯(朝食前など)に計測することで変化を比較しやすくなります。体重計・体組成計のウエスト推計値は参考程度にとどめ、メジャーによる実測値を基準にすることをおすすめします。
メタボ改善に運動はどのくらい必要ですか?
厚生労働省「身体活動・運動ガイド2023」では、成人に週150〜300分の中強度有酸素運動(早歩き・水泳・自転車など)または週75〜150分の高強度有酸素運動を推奨しています。内臓脂肪は食事制限だけより食事改善+有酸素運動の組み合わせでより効率よく減少すると報告されています。まず1回10〜15分のウォーキングから始めて、徐々に時間を増やす方法が続けやすく推奨されています。
中性脂肪が高いとHDLコレステロールが下がりやすいのはなぜですか?
中性脂肪(TG)とHDLコレステロール(善玉コレステロール)は代謝上の連動関係があります。中性脂肪が高いと、肝臓でのHDL産生が抑制され、HDL値が下がりやすくなります。これを「TG↑&HDL↓」の組み合わせと呼び、動脈硬化リスクが上昇するパターンとして知られています。食事改善(糖質・飽和脂肪酸の抑制)と有酸素運動はTGを下げHDLを上げる双方向の効果が期待できます(詳しくは中性脂肪とは?食事で取り組む5つのポイント)。
参考・出典
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「メタボリックシンドロームの定義と診断基準」(2024年更新)
- 日本内科学会・日本糖尿病学会・日本肥満学会ほか8学会「メタボリックシンドロームの定義と診断基準」(2005年)
- 厚生労働省「特定健診・特定保健指導の実施に関する手引き(第4版)」(2023年)
- 厚生労働省「令和4年 国民健康・栄養調査結果の概要」(2024年公表)
- 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
- 厚生労働省「身体活動・運動ガイド2023」
- 消費者庁「機能性表示食品の届出情報検索(届出番号 H975)」
監修体制
本記事は naturism 編集部が公開情報(消費者庁届出データベース・厚生労働省・PMDA 等)をもとに作成し、 管理薬剤師 岩崎喜代美が内容の正確性と表現を確認しています。 医薬品を扱う薬剤師の視点で、記事の内容に誤りや誇張がないかを確認しています。 本記事は医療・薬学的アドバイスを提供するものではありません。 ご自身の健康状態については医療機関にご相談ください。


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