「インスリン抵抗性」とは?食後の血糖が乱れる仕組みと食事で取り組む5つのポイントを解説【2026年版】
この記事の結論インスリン抵抗性とはインスリンの効き目が低下した状態で、内臓脂肪・運動不足・食習慣が主因。食物繊維・たんぱく質・オメガ3の摂取と規則的な食事リズムが日常的な対策として知られる。改善・治療は医療機関の指導のもとで行うことが適切。
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「インスリン抵抗性」とは?食後の血糖が乱れる仕組みと食事で取り組む5つのポイントを解説【2026年版】
インスリン抵抗性とは、膵臓から分泌されるホルモン「インスリン」の効き目が低下し、血液中のブドウ糖を細胞に取り込む力が弱まった状態を指します。2型糖尿病やメタボリックシンドロームの根本的なメカニズムとして知られており、内臓脂肪の蓄積・運動不足・食習慣の乱れが主な誘因です。インスリン抵抗性は特定の疾患を持つ方だけの問題ではなく、BMIが高めの方や腹部の脂肪が気になる方にも静かに進行するリスクがあります。この記事では、インスリン抵抗性の仕組み・原因・食事で意識すべき5つのポイントを、消費者庁・厚生労働省・日本糖尿病学会の公開情報をもとに解説します。
監修:管理薬剤師 岩崎喜代美
インスリン抵抗性とは何か?基礎知識を整理する
インスリン抵抗性とは、血中グルコースを細胞へ取り込む働きをするホルモン「インスリン」に対して、筋肉・肝臓・脂肪組織などの細胞が「反応しにくくなった」状態です。健康な状態では、食事で血糖値が上がるとインスリンが分泌され、ブドウ糖を細胞内にスムーズに取り込みます。しかしインスリン抵抗性が生じると、同じ量のインスリンでは血中のブドウ糖を細胞へ十分に取り込めないため、膵臓がより多くのインスリンを分泌しなければならなくなります(高インスリン血症)。
この状態が慢性化すると、膵臓のインスリン分泌能が限界に達し、2型糖尿病の発症リスクが高まると考えられています(日本糖尿病学会「糖尿病治療ガイド2024-2025」)。
インスリンはどんな働きをしているのか?
インスリンは膵臓のβ(ベータ)細胞から分泌されるホルモンで、食後の血中グルコース濃度を正常範囲に維持する働きを持つ唯一の降糖ホルモンです。食後に血糖値が上昇するとインスリンが放出され、①筋肉・脂肪細胞へのブドウ糖取り込みを促進、②肝臓でのグルコース新生を抑制、③余剰エネルギーの脂肪としての蓄積を促進する、という3つの主要な作用を担います。
| 作用 | 標的組織 | 内容 |
|---|---|---|
| 血糖取り込み促進 | 骨格筋・脂肪組織 | GLUT4トランスポーターを介してブドウ糖を細胞内に取り込む |
| 肝臓でのブドウ糖放出抑制 | 肝臓 | グリコーゲン合成を促進・糖新生を抑制して血糖上昇を防ぐ |
| 脂肪合成促進 | 脂肪組織 | 余剰のブドウ糖を中性脂肪(トリグリセリド)に変換・蓄積する |
インスリン抵抗性が生じると、この一連のメカニズムが正常に機能しなくなります。
インスリン抵抗性はなぜ起きるのか?主な原因は?
インスリン抵抗性の主な原因は、内臓脂肪の蓄積・運動不足・食習慣・睡眠不足などが複合的に絡み合うと考えられています。特に内臓脂肪からは、インスリンの作用を妨げる遊離脂肪酸・TNF-α・IL-6などのアディポカインが分泌され、筋肉・肝臓のインスリン受容体の感受性を低下させます(厚生労働省e-ヘルスネット「インスリン抵抗性」2024年)。
| 原因 | メカニズム | 影響の程度の目安 |
|---|---|---|
| 内臓脂肪の蓄積 | 遊離脂肪酸・炎症性サイトカイン(TNF-α/IL-6)の分泌増加 | 非常に大きい |
| 運動不足 | 骨格筋のGLUT4発現低下・エネルギー消費低下による脂肪蓄積促進 | 大きい |
| 精製糖質・超加工食品の過剰摂取 | 慢性的な高血糖・高インスリン血症が続きβ細胞に負担 | 大きい |
| 睡眠不足・質の低下 | コルチゾール分泌増加・グレリン増加による食欲亢進と血糖調節の乱れ | 中程度 |
| 慢性ストレス | コルチゾール過剰分泌が持続的に血糖値を上昇させる | 中程度 |
| 遺伝的素因 | PPARG・IRS1などの遺伝子多型によりインスリン受容体の感受性が個人差 | 個人差が大きい |
BMIが高めの方と腹部の脂肪はインスリン抵抗性にどう関係するのか?
BMIが25以上(日本基準:肥満1度)の方や、ウエスト周囲径が男性85cm・女性90cm超の方は、内臓脂肪が蓄積しやすい状態にあり、インスリン抵抗性のリスクが高まると報告されています(日本肥満学会「肥満症診療ガイドライン2022」)。腹部の脂肪、特に内臓脂肪は皮下脂肪と比べて代謝活性が高く、炎症性物質を分泌する量が多い点が特徴です。
| BMI値 | 判定 | インスリン抵抗性との関係(目安) |
|---|---|---|
| 18.5未満 | 低体重(やせ) | 筋肉量不足によるGLUT4機能低下リスク |
| 18.5〜25未満 | 普通体重 | 標準範囲(個人差はあり) |
| 25〜30未満 | 肥満(1度) | 内臓脂肪蓄積・インスリン抵抗性リスクが上昇しやすい |
| 30〜35未満 | 肥満(2度) | リスクがさらに高まる傾向 |
| 35以上 | 肥満(3度)以上 | 高度肥満・複合的な代謝リスク |
BMIが高めの方は食事と生活習慣の見直しを通じた体重管理が重要とされています。数値が気になる方は医療機関での血液検査をお勧めします。
食事で取り組める5つのポイントとは?
インスリン感受性の維持には、食事の内容と食べ方の両方が重要です。以下は日本糖尿病学会・厚生労働省の栄養指針に基づいた日常の食生活の参考です(疾患の治療を目的としません)。
| ポイント | 具体的な取り組み | 背景・根拠 |
|---|---|---|
| ① 精製糖質を控え食物繊維を増やす | 白米→玄米・雑穀米、白パン→全粒粉パン。野菜・豆類・きのこを毎食取り入れる | 食物繊維が消化吸収速度を緩やかにし、食後血糖の急上昇を抑えると報告されている(厚労省食事摂取基準2020年版) |
| ② 食べる順番を意識する | 野菜・たんぱく質→炭水化物の順(ベジファースト) | 食物繊維・たんぱく質を先に摂ることで糖質の吸収スピードが緩やかになる |
| ③ 良質なたんぱく質を毎食摂る | 肉・魚・卵・大豆製品を組み合わせる。体重1kgあたり1.0〜1.2g/日が目安 | 骨格筋の維持がGLUT4の正常な機能を支え、糖代謝に関わる(日本糖尿病学会 治療ガイド2024-2025) |
| ④ 不飽和脂肪酸(オメガ3)を選ぶ | 青魚(サバ・イワシ・サンマ)を週2〜3回。飽和脂肪酸(動物性脂肪・揚げ物)を控える | 不飽和脂肪酸は細胞膜の流動性を保ち、インスリン受容体の機能維持に寄与するとされる |
| ⑤ 食事時刻を規則的に保つ | 毎日ほぼ同じ時刻に3食を摂る。夜遅い大量の食事は避ける | 時間栄養学の観点から、体内時計と食事リズムの同期が代謝に影響することが報告されている(Chronobiology International 2025年) |
インスリン感受性に関わる栄養素と含有食品の比較
特定の栄養素・ポリフェノール類が、インスリン感受性の維持に関わるとする研究が積み重なっています。ただし、これらは「食品・食習慣からの一般的な栄養摂取」についての話であり、特定成分が疾患を治療・改善するものではありません。
| 栄養素・成分 | 主な含有食品の例 | 主な参照情報 |
|---|---|---|
| 食物繊維(β-グルカン・イヌリン等) | オーツ麦、大麦、ごぼう、チコリ根、玉ねぎ | 厚労省「日本人の食事摂取基準2020年版」 |
| オメガ3脂肪酸(EPA・DHA) | サバ、サーモン、イワシ、アジ、サンマ | 日本動脈硬化学会ガイドライン2022年 |
| マグネシウム | アーモンド、ほうれん草、豆腐、玄米、かぼちゃの種 | Nutrients誌 2024年システマティックレビュー |
| ポリフェノール類(フラボノイド等) | 緑茶・ウーロン茶、ブルーベリー、カカオ70%以上チョコレート | Diabetes Care誌 2025年メタ解析 |
| たんぱく質(分岐鎖アミノ酸を含む) | 鶏むね肉、卵、木綿豆腐、枝豆、ギリシャヨーグルト | 日本糖尿病学会「糖尿病治療ガイド2024-2025」 |
※ naturism 全製品においてインスリン感受性への機能届出はありません。食事からの栄養摂取の参考情報として記載しています。
「血糖値スパイク」とインスリン抵抗性は何が違うのか?
よく混同されますが、「血糖値スパイク」と「インスリン抵抗性」は異なる概念です。以下の比較表で整理します。
| 項目 | 血糖値スパイク | インスリン抵抗性 |
|---|---|---|
| 定義 | 食後に血糖値が急激に上昇・急降下する現象 | インスリンの効き目が低下した慢性的な体の状態 |
| 時間軸 | 1回の食事後(一過性・数時間) | 慢性的に続く(週〜月単位以上) |
| 主な対策の観点 | 食べ方・GI値・食べる順番の工夫 | 食習慣・運動・体組成・睡眠の総合的な改善 |
| 関係性 | 血糖値スパイクが繰り返されると… | …インスリン抵抗性の一因になりうるとされている |
食べ方と血糖値の関係については、当ブログの「血糖値スパイクとは?食後血糖の急上昇を緩やかにする食べ方とGI値の基礎知識」もあわせてご参照ください。
サプリメントはどう位置づけるか?naturism 3シリーズの比較
サプリメントは「食事のサポート」に留まります。以下に naturism の3シリーズの成分・食品区分を比較します。
| 製品 | 食品区分 | 主な配合素材 | インスリン感受性への機能届出 |
|---|---|---|---|
| naturism Blue | 健康食品(一般食品) | 黒烏龍茶ポリフェノール、L-カルニチン、食物繊維(イヌリン)、玄米外皮・胚芽、アロエベラ | なし(食事を楽しみたい方の食事サポートとして位置づけ) |
| KOSO in naturism Pink | 健康食品(一般食品) | 穀物麹(W酵素)、植物発酵乾燥粉末、L-カルニチン、アロエベラ、イヌリン | なし(酵素・インナーケアを意識した方の食事サポートとして位置づけ) |
| naturism Premium | 機能性表示食品(届出番号 H975) | ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン(機能性関与成分)、穀物麹、白インゲンマメ、アロエベラ、サラシアレティキュラータ、発酵紅茶、乳酸菌発酵物 | 腹部の脂肪に関する届出表示あり(下記参照) |
naturism Premium(機能性表示食品 届出番号 H975)の届出表示
本品にはブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンが含まれます。ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンは、BMIが高めの方の腹部の脂肪を減らす機能があることが報告されています。
注意事項:本品は、疾病の診断・治療・予防を目的としたものではありません。食生活は、主食・主菜・副菜を基本に、食事のバランスを。本品は機能性表示食品であり、特定保健用食品(トクホ)とは異なります。
対象者:BMIが高めで腹部の脂肪が気になる方。未成年者・妊婦・授乳中の方はお控えください。
よくある質問(FAQ)
Q1. インスリン抵抗性には自覚症状がありますか?
インスリン抵抗性の初期段階には明確な自覚症状がないことが多く、健康診断の空腹時血糖・HbA1c・中性脂肪・HDLコレステロールの数値で初めて気づくことが多いです。腹囲や体重の増加、食後の強い眠気・倦怠感が続く場合は医療機関にご相談ください。
Q2. 血糖値が正常範囲でもインスリン抵抗性になることがありますか?
あり得ます。インスリン抵抗性が生じていても、膵臓が代償的にインスリン分泌量を増やすことで血糖値が正常範囲に保たれる段階(代償性高インスリン血症)があります。この段階でも中性脂肪の上昇・HDL低下・ウエスト周囲径の増加などが見られることがあります。
Q3. 食物繊維はインスリン感受性の維持にどう関係しますか?
食物繊維は消化・吸収速度を遅らせることで食後血糖の急上昇を緩やかにし、インスリンへの過剰な負荷を軽減することが知られています。水溶性食物繊維(β-グルカン・イヌリンなど)は腸内細菌のエサにもなり、野菜・豆類・きのこ・海藻を積極的に取り入れることが推奨されています(厚労省「日本人の食事摂取基準2020年版」)。
Q4. 「低GI食品」を選べばインスリン抵抗性の予防になりますか?
GI値の低い食品を選ぶことは食後血糖の急上昇を緩やかにする上で有益ですが、それだけで予防が保証されるわけではありません。食事全体のパターン(食物繊維・たんぱく質・不飽和脂肪酸のバランス)と運動・睡眠・体重管理の組み合わせが重要です。
Q5. サプリメントでインスリン抵抗性を改善できますか?
食品・サプリメントに「インスリン抵抗性を改善する」という機能表示は制度上認められていません。サプリメントは食事のサポートに留まり、改善・治療は医療機関の指導のもとで行うことが適切です。naturism 全製品においてもインスリン感受性への機能届出はありません。
出典
- 消費者庁 機能性表示食品届出データベース 届出番号 H975(2026年8月閲覧)
- 厚生労働省e-ヘルスネット「インスリン抵抗性」(2024年)
- 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」研究成果報告書
- 日本糖尿病学会「糖尿病治療ガイド2024-2025」文光堂
- 日本肥満学会「肥満症診療ガイドライン2022」ライフサイエンス出版
- Diabetes Care 2025年公開メタ解析(ポリフェノール類と食後血糖管理)
監修体制
本記事は naturism 編集部が公開情報(消費者庁届出データベース・厚生労働省・PMDA 等)をもとに作成し、 管理薬剤師 岩崎喜代美が内容の正確性と表現を確認しています。 医薬品を扱う薬剤師の視点で、記事の内容に誤りや誇張がないかを確認しています。 本記事は医療・薬学的アドバイスを提供するものではありません。 ご自身の健康状態については医療機関にご相談ください。


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